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第四世代
光編 遠い存在
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そんなわけで取り敢えずはヒト蛇の対処を行う。今回はあくまで追い払ってルイーゼ達の進路の安全を確保するのが目的だ。
「鈴夏、アンデルセン、サポートをお願い」
光が、鈴夏とアンデルセンに、機動部隊として派遣されるドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱのサポートを指示する。これはあくまで指示であり、今回のヒト蛇に関する作戦として俺が元々与えておいた命令の範疇に収まることなので改めて命令する必要がない。
「承知しました」
鈴夏とアンデルセンもすぐに応じてくれる。
すでに四機目となったヘリに搭乗した機動部隊が、ヒト蛇のいる場所に到着、現認。
「また大きくなってるな……」
光がそう呟いたのが、タブレットを通じて届いてくる。俺は錬慈のオムツを替えながらそれを耳にしていた。正直なところ、俺が口を挟まなきゃいけないような部分はもうない。それにこの手の対処についてはビアンカや久利生がいれば的確なアドバイスを出してくれるしな。だから光の役目はあくまで俺の代行として全体の指揮をするだけだ。
だから当然、ビアンカや久利生も同じくタブレットを通じて確認してくれている。
俺もちらりとタブレットに目をやると、確かに最初に現れた時に比べると二回りは大きくなっているヒト蛇の姿が。
ちなみに今回のヒト蛇の<人間に似た部分>については、コーネリアス号の乗員の誰とも一致しなかった。ルコアのように乗員達の間に生まれた子供などの可能性もありつつ、いかんせん人間性を備えている様子がまったくないので、あくまでもただの<ヒト蛇>として対処する。
ルコアとしては複雑な思いもあるらしいが、こればっかりはな。アラニーズのビアンカと蛮達ヒト蜘蛛の違いと似たような話だから、ここは割り切ってもらうしかない。
それに、ルコアの胴には通常は鱗が生えていないが、このヒト蛇には元から鱗が生えている。だから、そもそもアラニーズとヒト蜘蛛以上にまったく別の種族なんだ。おそらくは、地球人とチンパンジーよりも遠い存在だ。それは遺伝子的にも確認されている。サーペンティアンのルコアとヒト蛇には、遺伝子上の共通点が少ないんだよ。
そんなヒト蛇は、ヘリを見ると歯を剥き出して高々と体を立ち上がらせて、威嚇してきた。以前に追い払われた時よりも自分が強くなっている実感があるのか、今のところは逃げようとしていない。
なので、ヘリからドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱが身を乗り出して、<対怪物用打撃銃>を構え、射程距離に捉えるために接近したのだった。
「鈴夏、アンデルセン、サポートをお願い」
光が、鈴夏とアンデルセンに、機動部隊として派遣されるドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱのサポートを指示する。これはあくまで指示であり、今回のヒト蛇に関する作戦として俺が元々与えておいた命令の範疇に収まることなので改めて命令する必要がない。
「承知しました」
鈴夏とアンデルセンもすぐに応じてくれる。
すでに四機目となったヘリに搭乗した機動部隊が、ヒト蛇のいる場所に到着、現認。
「また大きくなってるな……」
光がそう呟いたのが、タブレットを通じて届いてくる。俺は錬慈のオムツを替えながらそれを耳にしていた。正直なところ、俺が口を挟まなきゃいけないような部分はもうない。それにこの手の対処についてはビアンカや久利生がいれば的確なアドバイスを出してくれるしな。だから光の役目はあくまで俺の代行として全体の指揮をするだけだ。
だから当然、ビアンカや久利生も同じくタブレットを通じて確認してくれている。
俺もちらりとタブレットに目をやると、確かに最初に現れた時に比べると二回りは大きくなっているヒト蛇の姿が。
ちなみに今回のヒト蛇の<人間に似た部分>については、コーネリアス号の乗員の誰とも一致しなかった。ルコアのように乗員達の間に生まれた子供などの可能性もありつつ、いかんせん人間性を備えている様子がまったくないので、あくまでもただの<ヒト蛇>として対処する。
ルコアとしては複雑な思いもあるらしいが、こればっかりはな。アラニーズのビアンカと蛮達ヒト蜘蛛の違いと似たような話だから、ここは割り切ってもらうしかない。
それに、ルコアの胴には通常は鱗が生えていないが、このヒト蛇には元から鱗が生えている。だから、そもそもアラニーズとヒト蜘蛛以上にまったく別の種族なんだ。おそらくは、地球人とチンパンジーよりも遠い存在だ。それは遺伝子的にも確認されている。サーペンティアンのルコアとヒト蛇には、遺伝子上の共通点が少ないんだよ。
そんなヒト蛇は、ヘリを見ると歯を剥き出して高々と体を立ち上がらせて、威嚇してきた。以前に追い払われた時よりも自分が強くなっている実感があるのか、今のところは逃げようとしていない。
なので、ヘリからドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱが身を乗り出して、<対怪物用打撃銃>を構え、射程距離に捉えるために接近したのだった。
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