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第四世代

シモーヌ編 救助活動

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十枚とおまいアレクセイのコピー>らしきその人物は、何とか自力で岸に辿り着こうと泳いでいた。しかし、雨の所為で水量が増してきてた河はみるみる流れが激しくなってきて、<レックスのコピーらしき人物>も流されていく。

下流に流されればそこにいるクロコディアやアーマードピラルクに襲われる危険性は格段に高くなる。シモーヌやシオが襲われたのも結局はそれだろうからな。

なので、五十九号機とホビットMk-Ⅱも敢えて流れに逆らわず流されつつ要救助者の下へと向かう。

「我々ガ救出シマス! ソレマデ持チ堪エテクダサイ!」

ホビットMk-Ⅱがスピーカーのボリュームを最大にして声を掛ける。それが届いたらしく、<レックスのコピーらしき人物>の方も、片手を上げて応じた。

だが、流れはさらに早くなり、すでに三百メートル以上流されている。

「到着まで百五十秒」

アリアンが告げるが、正直、焦れる。シオも、声こそ出さないものの明らかに狼狽えている様子が、桜華おうかのカメラに捉えられていた。

『急いでくれ……!』

俺も思わず願ってしまう。願ったところで何の力にもならないのは分かっていても願わずにいられない。シオもきっと同じだろう。

それでも、五十九号機とホビットMk-Ⅱ二機は健在だ。ホビットMk-Ⅱの方には警告灯もちらほら灯りだしたが、まだ機能が完全に損なわれるほどじゃない。

だがその時、五十九号機のカメラが、レックスのコピーらしき人物の向こうに影を捉える。

「くそっ! クロコディアか……!」

そうだ。見慣れた、<大きな鱗が重なり合ったような青黒い頭部>が水面から浮かび上がっていたんだ。

けれど、五十九号機の方が早かった。レックスのコピーらしき人物とクロコディアの間に滑り込み、敢えて襲われる。これにより抑えるんだ。水中での戦闘ではクロコディアの圧勝だとしても、生き物と違って死ぬことはない。しかも、クロコディアの攻撃程度なら簡単には壊れない。強度だけは十分にある。

そして、遅れて駆け付けたホビットMk-Ⅱ二機が、クロコディアに抱き付く。さらにもう一人クロコディアが現れたが、そちらにもホビットMk-Ⅱが抱き付いた。これにより五十九号機の手が空き、要救助者へと迎えるようになった。

とは言え、ホビットMk-Ⅱの強度では、クロコディアの攻撃は凌ぎ切れない。抱き付いて動きを鈍らせるものの、ステータス画面は一気に赤く染まっていき、一機がクロコディアと共に水中に没していったのだった。

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