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第四世代

シモーヌ編 小型火力発電所稼働

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新暦〇〇三六年四月二十五日



ついに炭鉱も発見できて、炭鉱からほど近い池の畔で組み立てた<小型火力発電所>も完成。採掘した石炭を利用し、発電を開始する。出力は二百五十キロワットを達成。十分な性能を発揮してみせた。これならホビットMk-Ⅱ百数十機を稼働させても問題ないし、アリアンの充電もできる。

だから<汎用工場>を増設。<石炭輸送用のヘリコプター>と<移動電源としての小型火力発電機>の生産に取り掛かることにする。

これらもすべて、ドーベルマンMPMを指揮官機としてホビットMk-Ⅱを運用し、俺達が管理しつつも現場はロボットだけで作業を進めるわけだ。

いやはや、ホビットMk-Ⅱを作っていなければさすがにここまでできなかった。つくづく<準備>の大切さを思い知らされる。

と同時に、今の人間がいかにロボットに頼り切ってるかを改めて実感させられるな。

とまあ、それはそれとして、れいとメイの方もとても順調だった。やはり地球人の赤ん坊と違って、まだ生後五十日程度だというのにもう歩いてるし、生後二十日くらいで自力でれいの体にしがみついておっぱいを飲むようになったしで、実に頼もしい様子だった。おむつはまだ外れないものの、それももう遠くないかもしれない。

そして、やっぱり母親と同じくマンティアンとしての形質が強く、非常に無口で愛想も悪い。鋭い視線でこちらを油断なく睨み付けてくるのが印象的だ。でも、それでいいさ。見た目はどれだけ地球人に見えても純血のマンティアンなんだからな。

さらに、あかり蒼穹そらも元気そのもので、加えて、

「よ~し、よしよしよし♡」

「ぶーあ! ぶーあ!」

こちらも母親に似てか、すごくお転婆そうな女の子の片鱗がすでに見え始めている。しかも生後二十数日で<喃語>も口にし始めた。これはかなり早いぞ。頭もよさそうだ。

異母姉である一歳五ヶ月の黎明れいあよりも圧倒的に早い。黎明れいあはようやく『ママ』『パパ』がはっきり言えるようになって、それ以外にも単語がいくつか言えるようになっただけだというのに。いや、これでも十分なんだけどな。ちなみに黎明れいあの見た目は三歳くらいだ。

ちなみにこれまた異母兄であり三歳三ヶ月の未来みらいは七歳から八歳くらいの外見で、すっかり<少年>になった。

なお、ケインとイザベラとキャサリンに至っては、<地球人のようにも見える部分>の見た目は黎明れいあに追いついてしまったどころか追い越したような印象さえある。

アラニーズは特に成長が早いようだ。

ああそれから、ケインは、性別こそ<男>だが、<地球人のようにも見える部分>の外見については女の子で、しかも一番ビアンカに似てる。黎明れいあよりも似てるんだ。

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