未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

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第四世代

玲編 龍準

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龍然りゅうぜんの力を一部とはいえ受け継ぎ、並のマンティアンを大きく超える身体能力を持つそいつのことを、俺は、

龍準りゅうじゅん

と呼称することにした。

龍然りゅうぜんに準ずるマンティアン>

ということで。

龍準りゅうじゅんの繰り出した右の後ろ回し蹴りを、拾弐じゅうに号機は右後脚のタイヤ部分で受け流しつつ体を逸らせて躱す。まともに受け止めようとするとバランスが崩されるからだ。これにより今度は前二本の脚を地面に着いて後二本の脚を掲げる姿勢に。

完全に後ろを向いた格好にはなるもののドーベルマンDK-aの頭部は三百六十度回転することができるので、実は前後の区別もほとんど関係ない。

そして龍準りゅうじゅんの右脚が通り過ぎた瞬間に踏み込んで間合いを詰め、左後脚をまるで<右腕>のように使って打撃を繰り出す。

が、龍準りゅうじゅんはそれを、軸足として地面に着けていた左脚を跳ね上げることで弾いてみせた。

人間のように<格闘術>など習っていないはずだが、何という格闘センス。この辺りも龍然りゅうぜんの能力を受け継いでいるということか。

この時点で、拾弐じゅうに号機はすでに全力で稼働中である。にも拘らず龍準りゅうじゅんにはまだ余裕がありそうだ。一対一では明らかに押し負けている。

なので、そこにきゅう号機も加わる。

『二対一なんて卑怯だ!』

とか言わないでくれよ。これは<試合>でもなければ<決闘>でもないんだからな。

<外敵に対する抗戦>

なんだよ。卑怯もへったくれもない。

それに、なるべく怪我をさせないようにするためにこそ圧倒する必要がある。相手を確実に上回っていないと<手加減>なんてできないし。

そんなわけできゅう号機も同じく前二脚を掲げて挑みかかるが、瞬間、龍準りゅうじゅんは後ろに跳んで、木の後ろに隠れた。

追って回り込んだ拾弐じゅうに号機のカメラには、すでにその姿はない。<動体反応>は離れて行く龍準りゅうじゅんを捉えている。

二対一だと不利だと判断したのかもしれない。いやはや、この辺りの割り切りも大したものだ。地球人だと『メンツが』とか『プライドが』とか言い出したりするところを、まるっきり躊躇もないんだからな。

そして十分に離れたところで警戒のレベルを下げる。ただ、まだめいの縄張りからは出て行ってないから、完全には解除しない。

なので、

「エレクシア。龍準りゅうじゅんにチップを付けてくれ」

と頼んだ。特定の個体の位置を確認するためのチップだ。大きさは一ミリ弱。皮下埋め込み式で、今は、俺の子供達や孫達でできる者には全員、付けてもらってる。あと、要警戒と判断した対象にもな。

猪竜シシでやけに体が大きくて力が強くて凶暴なのがいたり、ボクサー竜ボクサーにもその感じのがいて、用心のために、な。

そこに龍準りゅうじゅんも加わるということだ。

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