1,512 / 2,665
第三世代
灯編 トイレ
しおりを挟む
そもそも、
『理不尽な奴ばかりのこんな世界なんて滅んでしまえばいい』
と考えるような奴が、世界を社会を守ろうと意欲を見せてくれると思うか? むしろ逆に、
『こんな世界は滅んでしまえばいい!』
とか、
『こんな理不尽な社会は力尽くで変えてしまわないといけない!』
とか考える奴が出てきたりしないか? と言うか、実際に出てきてるよな? 別に『戦わなければ死ぬ』ってくらいに追い詰められてるような社会じゃなくて、福祉も充実してるような社会に生まれ育った奴がそんな形でテロに走る事例もあるよな?
だから、『理不尽な奴ばかりのこんな世界なんて滅んでしまえばいい』って考えるようなのを減らし、『自分にとっての大切な人が生きるこの世界を社会を守りたい』って考える人間が増えればそれだけリスクも減るだろう?
無論、それで<理想の世界>が出来上がるわけじゃない。そんな単純なものでもない。でも、リスクを減らせればそれだけ<事件>も減る。実際にそうやって犯罪発生率を下げてきた。そこまでやってもゼロにならないのは残念ではあるものの、効果はあるんだよ。
ケイン達にも<人間性>が備わっているのなら、理不尽に接しないのを心掛けるだけでリスクは減らせるはずなんだ。
実際、セシリアやビアンカを<敵>として認識してないからこそ、
『身を守るために攻撃してくる』
ってのが防げてるしな。セシリアやビアンカを敵と認識してたら、たとえ腹が減ってなくても当然のように攻撃してくる可能性が高くなる。ケイン達にしても自分の身を守るためにはそうするしかないし。
同じ人間同士で<敵認定>されることの不合理さは、少し考えれば分かることだ。
<人間の敵は人間>
じゃあ、いつまで経っても気が休まらないだろう?
周りの人間が敵ばかりに思えていたら、
『生まれてくるんじゃなかった』
と思えても無理もないだろう? わざわざこちらから敵になる必要はない。
なんてことを俺が考えてる中で、セシリアは、部屋の中に散らばったケイン達の<糞>の掃除を行ってくれていた。もっとも、その糞は、カプセル状の乾いた固いものだから、掃除もしやすくはある。
それぞれ、隠れ場所の外に糞を落とすようにしている。ケインはビーズクッションの陰から。イザベラはソファーの陰から。キャサリンは引き出しを少し開けて尻を少し出して、糞をする。
この辺りは地球人の赤ん坊が自分でトイレに行けないのと同じだと考えればいいだろう。もう少し成長していろいろ分かってくれば、トイレの場所を決めてそこにしてもらうようにすればいい。
『理不尽な奴ばかりのこんな世界なんて滅んでしまえばいい』
と考えるような奴が、世界を社会を守ろうと意欲を見せてくれると思うか? むしろ逆に、
『こんな世界は滅んでしまえばいい!』
とか、
『こんな理不尽な社会は力尽くで変えてしまわないといけない!』
とか考える奴が出てきたりしないか? と言うか、実際に出てきてるよな? 別に『戦わなければ死ぬ』ってくらいに追い詰められてるような社会じゃなくて、福祉も充実してるような社会に生まれ育った奴がそんな形でテロに走る事例もあるよな?
だから、『理不尽な奴ばかりのこんな世界なんて滅んでしまえばいい』って考えるようなのを減らし、『自分にとっての大切な人が生きるこの世界を社会を守りたい』って考える人間が増えればそれだけリスクも減るだろう?
無論、それで<理想の世界>が出来上がるわけじゃない。そんな単純なものでもない。でも、リスクを減らせればそれだけ<事件>も減る。実際にそうやって犯罪発生率を下げてきた。そこまでやってもゼロにならないのは残念ではあるものの、効果はあるんだよ。
ケイン達にも<人間性>が備わっているのなら、理不尽に接しないのを心掛けるだけでリスクは減らせるはずなんだ。
実際、セシリアやビアンカを<敵>として認識してないからこそ、
『身を守るために攻撃してくる』
ってのが防げてるしな。セシリアやビアンカを敵と認識してたら、たとえ腹が減ってなくても当然のように攻撃してくる可能性が高くなる。ケイン達にしても自分の身を守るためにはそうするしかないし。
同じ人間同士で<敵認定>されることの不合理さは、少し考えれば分かることだ。
<人間の敵は人間>
じゃあ、いつまで経っても気が休まらないだろう?
周りの人間が敵ばかりに思えていたら、
『生まれてくるんじゃなかった』
と思えても無理もないだろう? わざわざこちらから敵になる必要はない。
なんてことを俺が考えてる中で、セシリアは、部屋の中に散らばったケイン達の<糞>の掃除を行ってくれていた。もっとも、その糞は、カプセル状の乾いた固いものだから、掃除もしやすくはある。
それぞれ、隠れ場所の外に糞を落とすようにしている。ケインはビーズクッションの陰から。イザベラはソファーの陰から。キャサリンは引き出しを少し開けて尻を少し出して、糞をする。
この辺りは地球人の赤ん坊が自分でトイレに行けないのと同じだと考えればいいだろう。もう少し成長していろいろ分かってくれば、トイレの場所を決めてそこにしてもらうようにすればいい。
0
お気に入りに追加
196
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります
京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。
なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。
今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。
しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。
今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。
とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。

四人で話せば賢者の知恵? ~固有スキル〈チャットルーム〉で繋がる異世界転移。知識と戦略を魔法に込めて、チート勇者をねじ伏せる~
藤ノ木文
ファンタジー
一ノ瀬敏夫(いちのせとしお)は、ある日ボイスチャットで繋がるネトゲー仲間と新作オンラインRPGのサービス開始時刻と同時に接続した。
仲間たちと話しをしながらキャラクタークリエイトを終えた次の瞬間、夏の日差しが照りつける大自然の中に立っていた。
自宅ではない場所に混乱していると、同じように混乱する仲間の声が聞こえてくる。
だが周囲を見渡すも友人たちの姿はどこにも無い。
どうやら自分たちは異世界に来てしまったようだ。
しかも転移した場所は4人ともばらばら、距離も合流が絶望的ときたもんだ。
それでも再会を誓う4人の異世界ライフ、ここに開幕。
これは突然異世界に飛ばされた4人の青年が、世界を救う――かもしれない物語である。
※ヒロインが一部を除いてモンスター娘です。
※過度なネコ成分が含まれます。

こおりのほしのねむりひめ(ほのぼのばーじょん)
京衛武百十
ファンタジー
厚さ数キロの氷に閉ざされた自由惑星<ハイシャイン>。その氷の下に僅かに残された人間の世界に生まれ育った浅葱(あさぎ)は、十三歳を迎え一人前の砕氷(さいひ)となるべく先人達が永久凍土を掘り進めた氷窟に挑む。そこで彼女が事故のようにして巡り会ったのは、氷点下四十度の中で眠り続ける、女性の姿をした何者かであった。浅葱はそれを<ねむりひめ>と名付け、村へと連れ帰ろうとするのだが……。
筆者より。
なろうで連載していた「凍結惑星 ~こおりのほしのねむりひめ~」の、表現をマイルドにした<ほのぼのばーじょん>です。「凍結惑星 ~こおりのほしのねむりひめ~」を読むときの感じで読もうとするとずっこけるようなものしたいと思います。科学的な考証とかにはなるべく拘りたくない。と、思います(努力します)。
ちなみに筆者自身は登場人物達を三頭身くらいのデフォルメキャラという感じで脳内再生しています。


Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる