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第三世代
灯編 専用の育児室
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『自分と血が繋がっていない子を愛せるとかおかしい!!』
とか言うのもいるかもしれないが、それはただの<個人の主観>だ。すべての人間に当てはまるわけじゃない。
だいたい、『血が繋がってなきゃ愛せない』なら、なんで、結婚なんかするんだ? できるんだ? 相手は血の繋がってない赤の他人だぞ? それを愛せるなら、血の繋がってない子を愛することだってできて何が不思議だ?
それとも、
『夫婦は、セックスできる相手だから愛せる』
とでも言いたいんだろうか?
いや、俺だってシモーヌとはそういう形で今も愛し合っているし、光と順、焔と彩、ビアンカと久利生だってそうだ。だから重要な要素の一つであることは否定しないが、それが全部なのか? 全員がそうだと思ってるのか?
『セックスできない相手は愛せない!』
と思うのはそりゃ個人の勝手だとしても、他人にまでそれを当てはめようとするのはやめてもらいたいもんだな。
てなわけで、久利生が<アラニーズとしてのビアンカの子>を愛せるかどうかは久利生自身の問題だから、別にいい。ダメならダメで対処は可能だ。そのためにモニカやテレジアがいるんだし、ドーベルマンMPMだっている。いざとなれば、ヒト蜘蛛がいる地域に放す選択肢だってある。
とにかくやってみるだけだ。
ただし、念のため、未来や黎明の安全を優先し、専用の<育児室>を新たに建てることにした。
コーネリアス号に残されている<プレハブ>をやはり自動操縦のローバーで運搬。ハートマンとグレイとドーベルマンMPMらで一気に組み立てる。一時的な<隔離施設>という形になるので、内装についても最低限で済ます。二つのプレハブを連結させることで出入口は二重とし、それぞれにドーベルマンMPMを配置。子供が勝手に外に出ないように対処する。
『子供が可愛いかどうか』
というのと、
『安全を確保する』
ってのは別に考えなきゃいけない話だしな。
で、準備ができると、孵卵器を<専用の育児室>へと移し、そこでようやく一息が吐けた。
ちなみに今日の<素戔嗚の相手>については、ビアンカはタブレット越しに参加し、実際の相手はドーベルマンMPMらに任せた。素戔嗚自身ももうすっかり慣れていて、機嫌を損ねることもない。何日もこの状態が続けば不安にもなるだろうが、一日二日くらいならこれまでにも何度もあったしな。
さて、こうして準備万端整って、後は卵が孵るのを待つだけだ。何がどうなるかはなってみないと分からないものの、正直、興味はある。
とか言うのもいるかもしれないが、それはただの<個人の主観>だ。すべての人間に当てはまるわけじゃない。
だいたい、『血が繋がってなきゃ愛せない』なら、なんで、結婚なんかするんだ? できるんだ? 相手は血の繋がってない赤の他人だぞ? それを愛せるなら、血の繋がってない子を愛することだってできて何が不思議だ?
それとも、
『夫婦は、セックスできる相手だから愛せる』
とでも言いたいんだろうか?
いや、俺だってシモーヌとはそういう形で今も愛し合っているし、光と順、焔と彩、ビアンカと久利生だってそうだ。だから重要な要素の一つであることは否定しないが、それが全部なのか? 全員がそうだと思ってるのか?
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と思うのはそりゃ個人の勝手だとしても、他人にまでそれを当てはめようとするのはやめてもらいたいもんだな。
てなわけで、久利生が<アラニーズとしてのビアンカの子>を愛せるかどうかは久利生自身の問題だから、別にいい。ダメならダメで対処は可能だ。そのためにモニカやテレジアがいるんだし、ドーベルマンMPMだっている。いざとなれば、ヒト蜘蛛がいる地域に放す選択肢だってある。
とにかくやってみるだけだ。
ただし、念のため、未来や黎明の安全を優先し、専用の<育児室>を新たに建てることにした。
コーネリアス号に残されている<プレハブ>をやはり自動操縦のローバーで運搬。ハートマンとグレイとドーベルマンMPMらで一気に組み立てる。一時的な<隔離施設>という形になるので、内装についても最低限で済ます。二つのプレハブを連結させることで出入口は二重とし、それぞれにドーベルマンMPMを配置。子供が勝手に外に出ないように対処する。
『子供が可愛いかどうか』
というのと、
『安全を確保する』
ってのは別に考えなきゃいけない話だしな。
で、準備ができると、孵卵器を<専用の育児室>へと移し、そこでようやく一息が吐けた。
ちなみに今日の<素戔嗚の相手>については、ビアンカはタブレット越しに参加し、実際の相手はドーベルマンMPMらに任せた。素戔嗚自身ももうすっかり慣れていて、機嫌を損ねることもない。何日もこの状態が続けば不安にもなるだろうが、一日二日くらいならこれまでにも何度もあったしな。
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