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第三世代

ホビットMk-Ⅰ編 積み込み

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「おお……!」

アリアン2CVドゥセボーのメインフレームを直結することでようやく再起動を果たしたフローティングヘリが飛び立ったことに、俺は思わずちょっと感動してしまったりも。

こうして<アリアン>と呼称することになったフローティングヘリはコーネリアス号の周囲五キロを三回ばかり旋回して、機体の機能に問題がないかを確認した。

「現状では特に異常は見られません。通常の運用には支障ないと思われます」

アリアン2CVドゥセボーがそう告げたことで、俺はさっそく、

「じゃあ、ボーキサイト鉱床やスカルン鉱床の本格的な採掘に向けて、必要な機材の運搬を頼む」

と指示した。そんな俺に、アリアンは、

「承知いたしました」

返答してくれる。

ただ、アリアンの方にはまったく問題がなかったんだが、

「グアッ!」

「ガアアッ!?」

「ギヒィッ!」

空飛ぶ異様な<怪物>が突然現れたことに、そうかいりん達レオンが軽くパニックを起こしてしまって、それが落ち着くまで、少し時間が掛かってしまった。皆、コーネリアス号から離れて、コーネリアス号の脇に着陸したアリアンを遠巻きに見ている。

少々申し訳ない気もするが、すまん。危険はないから勘弁してくれ。

そうして、これまで部品単位で少しずつ運んでいた試掘用のロボットの残りの部品を、ドーベルマンMPMがすべてアリアンに積み込んでいく。しかも、分解できるだけ分解してもワイバーンⅢ型の積載重量(通常百五十キロ。理論値は二百キロ)を大きく超えてしまうことで、ローバーにトレーラーを繋いでそこに載せて運搬する予定だった部品も載せることができた。

その重量、実に十トン。しかし積載重量十五トンを誇るアリアンなら余裕だ。が、念のため、今回はそこまでにしておく。実は試掘用のロボットはもう一体あって、ボーキサイト鉱床とスカルン鉱床それぞれに配置する予定なんだ。

で、積み込みを終えて、

「発進します」

アリアンが告げてゆっくりと飛び立つ。するとまた、そう達が怯えて右往左往する。てか、そうは性格もあってか牙を剥いて強く警戒してただけだが、根は臆病なかいはもちろん、他のレオン達がすごく怯えていた。

無理もない。

ただ、見慣れたドーベルマンDK-aやドーベルマンMPMらが気にせずアリアンに荷物を運び込んだりしていたのを見て、一応、『敵ではない』とは思ってくれてたみたいなんだが。それでもさすがに全長三十メートルもあるアリアンが空を飛ぶというのがレオン達には恐ろしい事態に思えるようだ。

これは、少し離れたところを駐機場及び発着場にした方がいいかもしれないな。

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