未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます（Ver.02）

第三世代

ホビットMk-Ⅰ編 メインフレーム

『そんなことができるのか！？』

とつい問い掛けてしまった俺だが、考えてみればエレクシアも光莉ひかり号の＜頭脳体＞として強引に接続されてるわけだから、できないわけじゃないんだよな。

ただ、エレクシアの場合はそういう用途を想定されていないタイプのメイトギアだったのを、前のオーナーが素人改造（と言っても設定を一部書き換えただけだが）で無茶な連携を行ったことで、エレクシアのシステムに一部バグが生じてるのも事実だ。彼女はその所為もあって主人である俺に辛辣なことが言えるようになってしまった。いや、設定によってもそれはできるんだが、たぶん、普通は設定してもできないレベルで辛辣な対応ができるようになってしまったと思われる。

セシリアやメイフェアやイレーネについては、そもそもそういう用途が想定されていないから、本人から申し出はなかった。自分を不正改造するように提案するようなロボットはさすがにおかしいしな。

その点、アリアン2CVドゥセボーは、＜頭脳体＞としての運用も想定された設計だったということらしい。アリアン2CVドゥセボーだけでなく、コーネリアス号で運用されていたメイトギアの半数は、そういう事態に備えての仕様変更が行われた機体だったようだが、あくまで非常時の対応なので、事前に知らされていたのはエンジニアだけだったようだ。

シモーヌもビアンカもエンジニアじゃなかったから知らなくて当然か。久利生くりうは単に＜雑学＞として知っていただけ。が、彼も専門家じゃないし、セシリアもメイフェアもイレーネも標準でそれができる仕様じゃなかったから思い付かなかったとのこと。

いずれにせよ、アリアン2CVドゥセボー自身の提案により、彼女をフローティングヘリに接続する作業が始められた。メンテナンスカプセルによるリカバリーを終了させ、彼女をカプセルから出し、作業台に移して、ボディの解体を開始する。

通信用の機器がすべて駄目になっていたので、彼女のメインフレームと直接有線でタブレットに繋ぎ、アリアン2CVドゥセボー自身の指示の下、ドーベルマンMPMらが分解していった。

腕が外され、頭部が外され、メインフレームが納められている胸部も外装部分から順に外され、そして最終的に、メインフレーム（正確にはメインフレームが納められた頑丈な金属製のケース）とケーブルで繋がったタブレットだけという姿になる。

こうなるとさすがに、元がメイトギアであったことをすぐに察することができるのは、よほど詳しい者だけだろう。素人がメイトギアを解体してこの姿にするなんてことはまずないはずだからな。