未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます（Ver.02）

第三世代

新編 自身の体の変化

そんなこんなで、＜ホビットMk-Ⅰ＞によるデータ収集も行いつつ、麗うららの様子を窺い、陽ひなたや和まどかのフォローもし、同時に、月経が始まったビアンカの様子も丁寧に見守る。

しかも、この時に得られた検体を基にシミュレーションを行うと、なんと見事に＜人間の赤ん坊＞として成長し、その可能性が決して低くないことが改めて確認されたてたんだ。

それもあって、

「私は、少佐の子供が生みたいです！」

ビアンカがみんなの前でそう宣言する。

「なら、私は全力でサポートするぞ！」

「私も……！」

灯あかりとルコアが声を上げ、

「私もお手伝いします」

「もちろん自分も」

モニカとハートマンもそれに続く。

すると当然、

「反対する理由は私にはないからね」

「私も」

「当然、俺もだ」

シモーヌと光ひかりと俺も賛同した。もちろん、アラニーズと透明人間の子供なんて、地球人の社会じゃ強硬に反対する奴も出てくるだろう。だが、この惑星朋群ほうむじゃ、何が起こったって不思議じゃない。今いる俺達の誰も、どんなことになろうと受け止める覚悟はしてる。それがなくちゃ、こんな世界で生きていけるわけないじゃないか。

そうして、＜ビアンカ妊娠・出産計画＞が本格的に始まり、それはまさに現在進行形だ。

とは言え、ビアンカばっかりにかまけてるわけじゃない。それにこれは、基本的にはビクキアテグ村の問題だ。力は貸すが、俺達としては麗うらら達を支えることが第一になる。

それもあってか、麗うららの食欲も少しずつ戻ってきているようだ。ただ、

「だいぶ、茶色くなってきたな……」

屋根の上に佇む麗うららの印象が明らかに変わってきていた。真っ白だった毛は、本来の地毛の色である茶色が混じり、まだら模様になってきてたんだ。

パパニアンの白い毛は、元々の色じゃない。元は茶色なんだが、虫除けのために塗っている花や木の実に含まれる成分によって脱色されて白くなるんだ。なので、それを怠ると、当然、根本の茶色い部分がどんどん増えてくるし、生え変わった毛はそれこそ茶色いままで伸びていく。で、今の麗うららのようなまだら模様になって、やがて完全に茶色くなってしまうだろう。

それをまさに今、確認しているところだな。

学術的には興味深い状況ではあるものの、

「ひぎっ！？」

ある時、麗うららが悲鳴を上げた。自分の手足に触れて、ひどく焦った様子だった。ここまですごく落ち込んで空ろな様子だったのが嘘のように、感情が見える。

自身の体の変化に驚いているんだろう。陽ひなたも、パニックを起こしている麗うららを前にオロオロと。

そんな麗うららの傍に光ひかりが駆け付けて、

「大丈夫。落ち着いて。私が治してあげるから」

そう言って、木の実を手ですりつぶし、そっと麗うららの腕を撫でていったのだった。