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第三世代
新編 マンパワー
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コーネリアス号の工作室で組み上げられた<モックアップ>は、それこそ、
『子供がお菓子の空き箱で作ったロボット』
そのものの見た目をしていた。強度を確保するために腕も太く短く、その先に、人間の手とそれこそほとんど変わらない強度しか確保できなかった<手>がついている。繊細な細かい作業を行うことを優先したからだ。その一方で、<手>を収納すれば、<腕>の先端部分に付けられた<爪>を展開し、とにかくパワーを要求される作業を行えるようになっていた。アリスシリーズのように四腕にするには、スペースも強度も確保できなかったそうだ。
もっとも、そこまでやっても、
『生身の地球人よりはまあ力も強い』
程度だそうだけどな。
しかも、大きく重くなった末端部を高速で振り回すには各部の強度がまったく不足していて、運動性も、
『生身の地球人よりはちょっと上』
なだけという……
とは言え、『生身の地球人よりも』ってことなら、マンパワーを確保するという目的は果たせるわけか。俺やシモーヌ並みの労働力をすぐに確保できるなら、それなりに意味はあるだろうし。
だから、<外敵>に備えるためには、数を揃えるしかない。そして、『数を揃えられる』ことが一番の強みになるはずだ。
ここまで、ドーベルマンDK-a、アリスシリーズ、ドライツェンシリーズ、ドーベルマンMPMを運用してきて、夷嶽や牙斬のような<強大な外敵>に対抗するにはまだ力不足な面もありつつも、逆に日常的な作業を行う程度であればむしろオーバースペックという一面も浮き彫りになっていた。
地球人の社会では、それこそセシリア程度の性能のロボットが日常的に当たり前に存在するから、印象としてはドーベルマンDK-aやドーベルマンMPMでは『頼りない』という感じにはなるものの、メイトギアは、人間の心理的な面のサポートも求められているから、それを無理なく行えるようなスペックが要求されているだけとも言える。
だとすれば、<日常の簡単な作業に従事するマンパワー>としてはこれで十分という見方もできるんだ。
そんなわけで、俺は、
「よし、これでまず試作品を作ってみてくれ。その上でデータを集めて改良していこう」
と指示を出した。
「承知しました」
エレクシアが応え、俺の指示をセシリアを通じてコーネリアス号に送り、早速、モックアップをいったん分解してそこに各種動力と制御用AIを組み込んで、<ロボット>として成立させていく。
すると、翌朝には、<試作品第一号>が完成していたのだった。
「うん、こいつの名称は<ホビット>としよう」
『子供がお菓子の空き箱で作ったロボット』
そのものの見た目をしていた。強度を確保するために腕も太く短く、その先に、人間の手とそれこそほとんど変わらない強度しか確保できなかった<手>がついている。繊細な細かい作業を行うことを優先したからだ。その一方で、<手>を収納すれば、<腕>の先端部分に付けられた<爪>を展開し、とにかくパワーを要求される作業を行えるようになっていた。アリスシリーズのように四腕にするには、スペースも強度も確保できなかったそうだ。
もっとも、そこまでやっても、
『生身の地球人よりはまあ力も強い』
程度だそうだけどな。
しかも、大きく重くなった末端部を高速で振り回すには各部の強度がまったく不足していて、運動性も、
『生身の地球人よりはちょっと上』
なだけという……
とは言え、『生身の地球人よりも』ってことなら、マンパワーを確保するという目的は果たせるわけか。俺やシモーヌ並みの労働力をすぐに確保できるなら、それなりに意味はあるだろうし。
だから、<外敵>に備えるためには、数を揃えるしかない。そして、『数を揃えられる』ことが一番の強みになるはずだ。
ここまで、ドーベルマンDK-a、アリスシリーズ、ドライツェンシリーズ、ドーベルマンMPMを運用してきて、夷嶽や牙斬のような<強大な外敵>に対抗するにはまだ力不足な面もありつつも、逆に日常的な作業を行う程度であればむしろオーバースペックという一面も浮き彫りになっていた。
地球人の社会では、それこそセシリア程度の性能のロボットが日常的に当たり前に存在するから、印象としてはドーベルマンDK-aやドーベルマンMPMでは『頼りない』という感じにはなるものの、メイトギアは、人間の心理的な面のサポートも求められているから、それを無理なく行えるようなスペックが要求されているだけとも言える。
だとすれば、<日常の簡単な作業に従事するマンパワー>としてはこれで十分という見方もできるんだ。
そんなわけで、俺は、
「よし、これでまず試作品を作ってみてくれ。その上でデータを集めて改良していこう」
と指示を出した。
「承知しました」
エレクシアが応え、俺の指示をセシリアを通じてコーネリアス号に送り、早速、モックアップをいったん分解してそこに各種動力と制御用AIを組み込んで、<ロボット>として成立させていく。
すると、翌朝には、<試作品第一号>が完成していたのだった。
「うん、こいつの名称は<ホビット>としよう」
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