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第三世代

新編 最終確認

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そう<覚悟>を決めてたが、この手の話は、結局、問題が表に出てきた時にはだいたいにっちもさっちもいかない状態になってるんだろうなっていうのを改めて感じたよ。

うららは、ひどく落ち込んだ様子だったものの、暴れたり誰かに八つ当たりしようとまではしなかった。それは、あらたの努力によるものかもしれない。

あらたが、きっぱりと、

『俺はお前をそういう目では見られない』

と告げたらしいんだ、透明な滑走路の建設予定地を下見に行った後、餌を食べて帰ってきたあらたに、エレクシアが尋ねたんだ。

うららと何を話しましたか?』

というような感じで。

むしろ『今まで言ってなかったのか?』とも思わなくもないが、これまでの様子だと、うららが聞く耳を持たなかった可能性もあるな。

『そんなこと言ってても私が頑張ったら振り向いてくれるに違いない!』

的な感じで。

でも、前回、あらたがいなかったことでパニックになり、結果、あらたの言ってることに信憑性を持たせた感じだろうか……?

その辺りはよく分からないものの、あらた自身、ここまでうららに分かってもらおうと努力はしてたってことかもな。

すまんあらた、俺が見くびってた。正直、うららの熱意にヘタれて腰が引けてただけなんじゃないのかと思ってた。

このことも、いくら親でも子供のことを完璧に分かってるわけじゃないという証拠だと感じる。

そういう積み重ねの上で、うららの未練を断ち切るために、あらたは決断したんだろうな。りんあらたの前から姿を消したように。

地球人の場合だと、

『なんでこっちが出ていかなきゃならないんだ!? 出ていくのはあっちだろ!?』

とか言うのもいるだろうし、あらたの選択を批判するのもいるだろうが、俺はやっぱりあらたの選択を支持するよ。

『自分だったらこうする』

なんてのは、所詮、個人の主観でしかないしな。

そして……



「俺達はそろそろ帰るが、あらたはどうする……?」

俺が問い掛けると、あらたは、

「……」

黙ったまま、あんずとますらおの家の屋根の上ってしまった。帰るつもりはないということだろう。

「そうか……」

俺も察して、そのままローバーに乗り込む。それを見ても、あらたは下りてこなかった。

「よろしいのですか?」

エレクシアが問い掛けるものの、

「ああ……それがあいつの選択ならな……」

と応えるしかできない。エレクシアも、別に俺を翻意させようとしたわけじゃない。ただの最終確認だ。

「それじゃ、よろしく頼む。あらたを守らなきゃいけなくなるし、その分の応援としてドーベルマンMPMを寄越すから」

「分かりました」

あらた様のことはお任せください」

あんずとますらおが言ってくれたのを確認してゆっくりとローバーを発進させたが、あらたはやっぱり、屋根の上からは動かなかったのだった。

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