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第三世代
新編 満足いく答
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アカトキツユ村に着き、俺達は早々にここに来た目的を果たすために作業を開始した。
俺は、ますらおから村の開拓の進捗状況の説明を受けながら実際に確認を。
シモーヌは、あんずから、新しく発見された生物のサンプルを受け取りそのチェックを。
ドーベルマンDK-a拾弐号機は、ローバーで運搬してきたあんずとますらおの予備パーツを含む諸々の物資の搬入を。
エレクシアは、全体を把握しながら警戒を。
という形で。
その中で新は、早速、村で一番大きな建物である<あんずとますらおの家>の屋根に駆け上がり、周囲を見回していた。
俺達の集落でもそうだが、異様なあんずとますらおを恐れて、基本的に多くの動物達も獣人達も近寄ってはこない。こないが、遠巻きに様子を窺ってることはもちろんあるし、中には無謀にも襲い掛かろうとする者もいて、必ずしも<安全>とは言い難い。まあそれでも、密林の中を無防備にうろつくことに比べればまったくマシだが。
それに今は、エレクシアも一緒にいる。俺達の集落に次いで今のアカトキツユ村は安全だ。
「で、人間がここに暮らすとした場合、どの程度、安全を保障できる?」
ますらおに問い掛けると、彼は、
「そうですね。こちらの指示に従っていただけるなら、ほぼ百パーセントを保障します」
との返答。
「上等だ。ありがとう」
俺も満足いく答に笑顔になる。
そうだ。人間が暮らすのであれば、なにより安全が担保されなくちゃならない。とは言えその<安全>も、あくまで対処が可能な範疇に人間の行動が収まっててくれるのが前提である。エレクシアのような次元の違う性能を持つロボットはまだ作り出せない。今のますらおの性能で安全を担保するには、人間の協力が不可欠なんだ。
まあ実際にここに人間が暮らすとなれば、ドーベルマンMPMも同時に配備することになると思うから、さらに安全性も増すだろうけどな。
あんずとますらおが作った<家>も、内見する。それぞれ、大きさそのものは家族四人が無理なく暮らせる程度のそれではあるものの、うん、悪くない。後は内装を仕上げて家具を搬入すれば、そのまま住めるだろう。水は現状、森殺し頼みではあるものの、必要とあれば井戸だって掘れる。
アリニドラニ村に置いてある井戸掘りマシンをこっちに持ってくれば済む話だ。
ちなみに、地下水の調査も行っていて、十メートルも掘れば水が出ることは間違いないんだ。最悪、灌漑でもすればいいし。
「今回は取り敢えず二百五十三種ね?」
「はい。昆虫類で多く新種が発見できました」
ローバーのところに戻ると、シモーヌは、あんずと、そんな会話をしてたのだった。
俺は、ますらおから村の開拓の進捗状況の説明を受けながら実際に確認を。
シモーヌは、あんずから、新しく発見された生物のサンプルを受け取りそのチェックを。
ドーベルマンDK-a拾弐号機は、ローバーで運搬してきたあんずとますらおの予備パーツを含む諸々の物資の搬入を。
エレクシアは、全体を把握しながら警戒を。
という形で。
その中で新は、早速、村で一番大きな建物である<あんずとますらおの家>の屋根に駆け上がり、周囲を見回していた。
俺達の集落でもそうだが、異様なあんずとますらおを恐れて、基本的に多くの動物達も獣人達も近寄ってはこない。こないが、遠巻きに様子を窺ってることはもちろんあるし、中には無謀にも襲い掛かろうとする者もいて、必ずしも<安全>とは言い難い。まあそれでも、密林の中を無防備にうろつくことに比べればまったくマシだが。
それに今は、エレクシアも一緒にいる。俺達の集落に次いで今のアカトキツユ村は安全だ。
「で、人間がここに暮らすとした場合、どの程度、安全を保障できる?」
ますらおに問い掛けると、彼は、
「そうですね。こちらの指示に従っていただけるなら、ほぼ百パーセントを保障します」
との返答。
「上等だ。ありがとう」
俺も満足いく答に笑顔になる。
そうだ。人間が暮らすのであれば、なにより安全が担保されなくちゃならない。とは言えその<安全>も、あくまで対処が可能な範疇に人間の行動が収まっててくれるのが前提である。エレクシアのような次元の違う性能を持つロボットはまだ作り出せない。今のますらおの性能で安全を担保するには、人間の協力が不可欠なんだ。
まあ実際にここに人間が暮らすとなれば、ドーベルマンMPMも同時に配備することになると思うから、さらに安全性も増すだろうけどな。
あんずとますらおが作った<家>も、内見する。それぞれ、大きさそのものは家族四人が無理なく暮らせる程度のそれではあるものの、うん、悪くない。後は内装を仕上げて家具を搬入すれば、そのまま住めるだろう。水は現状、森殺し頼みではあるものの、必要とあれば井戸だって掘れる。
アリニドラニ村に置いてある井戸掘りマシンをこっちに持ってくれば済む話だ。
ちなみに、地下水の調査も行っていて、十メートルも掘れば水が出ることは間違いないんだ。最悪、灌漑でもすればいいし。
「今回は取り敢えず二百五十三種ね?」
「はい。昆虫類で多く新種が発見できました」
ローバーのところに戻ると、シモーヌは、あんずと、そんな会話をしてたのだった。
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