1,342 / 2,554
第三世代
新編 アドバンテージ
しおりを挟む
そんなこんなで、和と陽と麗は、全力で遊んでる。
俺がデータの整理をしててもお構いなしで頭の上をポーンと飛び越えていったりもする。多くの親はそれを怒鳴りつけたりするかもしれないが、俺は敢えてそれをしない。もし言うとしても、
『なにやっとんじゃーい!』
と、ただの<ツッコミ>として行う。そうすることで、
『本当は勘弁してほしいことなんだ』
と伝えるわけだ。未来や素戔嗚の<力比べ>と同じだよ。正直、相手するのは大変だしいずれは収まってほしいことではあるものの、有り余るエネルギーの発散と、体の使い方や力の使い方を学んでもらうためには、なんだかんだで必要なことだから、敢えて好きにやらせるんだ。
お行儀いいだけのロボットのような人間にしたいわけじゃないからな。
それに、こういうのは、幼いうちに思いっきりやっておいてもらった方がいいんだよ。十代くらいになって<反抗期>と共に自分の中に湧き上がってくるリビドーやらなんやらをぶちまけようとされたら、それだけ影響も大きくなるだろ? その点、幼いうちなら力も弱いしできることも知れてるしで、フォローもしやすいからな。
あと、家の中で発散してもらう代わりに家の外では抑えてもらうという形にもできる。
なにより、赤の他人に向けて発散するのはダメだ。俺達は、子供達を受け入れた者として、勝手にこの世に送り出した者として、そういうのを受け止めなきゃいけないが、赤の他人は、まったく関係ないしな。
実際、和も陽も麗も、家、と言うかこの集落の中で全力で発散することで、無駄に外に行こうとせずに済んでいる。口やかましく言わなくても、順と一緒に出かける程度で満足してくれてるんだ。
これまでにも何度も言ってきたように、家をどれだけ壊されたって構わない。俺やシモーヌにどれだけ迷惑をかけたって構わない。俺達の目の届くところで、自分の中に湧き上がってくるエネルギーを発散してくれればそれでいい。
だから、純粋なパパニアンである和はもちろん、光と順の実子であり、パパニアンとしての血は四分の三でしかない陽だって、母親である光をも上回る身体能力を得る可能性が高いだろう。まあ、これについては、光自身がおとなしい性格で、ここまで全力で動き回ったりしなかったからというのもあるかもだが。
いずれにしても、今のこの世界では、高い身体能力を持っていることは少なからずアドバンテージになる。なら、余所に迷惑を掛けるわけじゃない以上は、目一杯遊んでくれればいいさ。
俺がデータの整理をしててもお構いなしで頭の上をポーンと飛び越えていったりもする。多くの親はそれを怒鳴りつけたりするかもしれないが、俺は敢えてそれをしない。もし言うとしても、
『なにやっとんじゃーい!』
と、ただの<ツッコミ>として行う。そうすることで、
『本当は勘弁してほしいことなんだ』
と伝えるわけだ。未来や素戔嗚の<力比べ>と同じだよ。正直、相手するのは大変だしいずれは収まってほしいことではあるものの、有り余るエネルギーの発散と、体の使い方や力の使い方を学んでもらうためには、なんだかんだで必要なことだから、敢えて好きにやらせるんだ。
お行儀いいだけのロボットのような人間にしたいわけじゃないからな。
それに、こういうのは、幼いうちに思いっきりやっておいてもらった方がいいんだよ。十代くらいになって<反抗期>と共に自分の中に湧き上がってくるリビドーやらなんやらをぶちまけようとされたら、それだけ影響も大きくなるだろ? その点、幼いうちなら力も弱いしできることも知れてるしで、フォローもしやすいからな。
あと、家の中で発散してもらう代わりに家の外では抑えてもらうという形にもできる。
なにより、赤の他人に向けて発散するのはダメだ。俺達は、子供達を受け入れた者として、勝手にこの世に送り出した者として、そういうのを受け止めなきゃいけないが、赤の他人は、まったく関係ないしな。
実際、和も陽も麗も、家、と言うかこの集落の中で全力で発散することで、無駄に外に行こうとせずに済んでいる。口やかましく言わなくても、順と一緒に出かける程度で満足してくれてるんだ。
これまでにも何度も言ってきたように、家をどれだけ壊されたって構わない。俺やシモーヌにどれだけ迷惑をかけたって構わない。俺達の目の届くところで、自分の中に湧き上がってくるエネルギーを発散してくれればそれでいい。
だから、純粋なパパニアンである和はもちろん、光と順の実子であり、パパニアンとしての血は四分の三でしかない陽だって、母親である光をも上回る身体能力を得る可能性が高いだろう。まあ、これについては、光自身がおとなしい性格で、ここまで全力で動き回ったりしなかったからというのもあるかもだが。
いずれにしても、今のこの世界では、高い身体能力を持っていることは少なからずアドバンテージになる。なら、余所に迷惑を掛けるわけじゃない以上は、目一杯遊んでくれればいいさ。
0
お気に入りに追加
174
あなたにおすすめの小説
大好きな彼女を学校一のイケメンに寝取られた。そしたら陰キャの僕が突然モテ始めた件について
ねんごろ
恋愛
僕の大好きな彼女が寝取られた。学校一のイケメンに……
しかし、それはまだ始まりに過ぎなかったのだ。
NTRは始まりでしか、なかったのだ……
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
性奴隷を飼ったのに
お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。
異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。
異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。
自分の領地では奴隷は禁止していた。
奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。
そして1人の奴隷少女と出会った。
彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。
彼女は幼いエルフだった。
それに魔力が使えないように処理されていた。
そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。
でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。
俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。
孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。
エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。
※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。
※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。
俺のセフレが義妹になった。そのあと毎日めちゃくちゃシた。
ねんごろ
恋愛
主人公のセフレがどういうわけか義妹になって家にやってきた。
その日を境に彼らの関係性はより深く親密になっていって……
毎日にエロがある、そんな時間を二人は過ごしていく。
※他サイトで連載していた作品です
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる