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第三世代
ビアンカ編 守る力
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しかも本人がやりたいと言い出した時に頭ごなしに抑えつけてやらせないというのは、実は自立心の芽を摘む行為であることも分かっている。
確かに、本当に危険なことはもちろんさせられない。だからこそ、未来が武器に興味を持って触りたがっても触らせないんだ。そういう区別はしっかりとつけなければならない。ならないが、大人が傍にしっかりとついて丁寧に対処するのであれば、リスクを十分にコントロールできるものについてはやらせればいいと思う。
家の掃除とかまさにそれだよな。光も灯も、幼い頃に、エレクシアやセシリアやシモーヌの真似をして、手伝いたがった。
もちろん最初からうまくできたわけじゃない。結局あとでやり直すことになったのは何度もある。でもそれでいいと思うんだ。本人がやりたいと思った時にやってもらう。それが自立心を養うことになる。
その一方で、さすがにこれは危険すぎて任せられないということについては辛抱してもらう。それによって何もかもが自分の思い通りになるわけじゃないというのも。同時に学ぶことになるんじゃないかな。
実際、光と灯も、何でも自分の思い通りになるとは思ってない。
かつて灯がミレニアムファルコン号を得て飛べるようになったが、それができる当てがなかった頃には彼女は、時々、空を眺めてたりもしつつ、敢えて自分の望みを口にはしなかった。できないことはできないとわきまえてくれてたんだ。すごくおてんばで無茶なこともする子だったのにな。
ちょっと、未来に似てたかもしれないな。ということは、未来も大きくなれば、灯のようになってくれる可能性は高い。
そうだ。灯も、高い攻撃性を持つアクシーズでありながら、その攻撃性は狩りの時や外敵との戦いの時だけに発揮するように本人が心掛けてくれてる。
攻撃性や攻撃力自体は必要なものなんだ。特に、こういう世界では。だけどそれを向ける相手を間違えちゃ、本来は自分達を<守る力>であるはずのものが、自分達を傷付けるものになってしまう。
それが分かっているんだから、なにもわざわざリスクを作る必要もない。
そのためにビアンカも努力してくれてる。
鍛錬が終わると、装備を外し、片付け、
「ふー……」
再び大きく深呼吸、緊張を解く。すると、
「おーっ!」
未来がビアンカの足に突進、抱きつく。彼女の雰囲気が変わったのを察したんだろう。牙斬との戦いで無謀な真似をしたことでルコアが傷付いた経験を経て、多少はわきまえるようになったんだろうか。
その未来は、力比べをしようとしてか、ぐーっと彼女の足を押したのだった。
確かに、本当に危険なことはもちろんさせられない。だからこそ、未来が武器に興味を持って触りたがっても触らせないんだ。そういう区別はしっかりとつけなければならない。ならないが、大人が傍にしっかりとついて丁寧に対処するのであれば、リスクを十分にコントロールできるものについてはやらせればいいと思う。
家の掃除とかまさにそれだよな。光も灯も、幼い頃に、エレクシアやセシリアやシモーヌの真似をして、手伝いたがった。
もちろん最初からうまくできたわけじゃない。結局あとでやり直すことになったのは何度もある。でもそれでいいと思うんだ。本人がやりたいと思った時にやってもらう。それが自立心を養うことになる。
その一方で、さすがにこれは危険すぎて任せられないということについては辛抱してもらう。それによって何もかもが自分の思い通りになるわけじゃないというのも。同時に学ぶことになるんじゃないかな。
実際、光と灯も、何でも自分の思い通りになるとは思ってない。
かつて灯がミレニアムファルコン号を得て飛べるようになったが、それができる当てがなかった頃には彼女は、時々、空を眺めてたりもしつつ、敢えて自分の望みを口にはしなかった。できないことはできないとわきまえてくれてたんだ。すごくおてんばで無茶なこともする子だったのにな。
ちょっと、未来に似てたかもしれないな。ということは、未来も大きくなれば、灯のようになってくれる可能性は高い。
そうだ。灯も、高い攻撃性を持つアクシーズでありながら、その攻撃性は狩りの時や外敵との戦いの時だけに発揮するように本人が心掛けてくれてる。
攻撃性や攻撃力自体は必要なものなんだ。特に、こういう世界では。だけどそれを向ける相手を間違えちゃ、本来は自分達を<守る力>であるはずのものが、自分達を傷付けるものになってしまう。
それが分かっているんだから、なにもわざわざリスクを作る必要もない。
そのためにビアンカも努力してくれてる。
鍛錬が終わると、装備を外し、片付け、
「ふー……」
再び大きく深呼吸、緊張を解く。すると、
「おーっ!」
未来がビアンカの足に突進、抱きつく。彼女の雰囲気が変わったのを察したんだろう。牙斬との戦いで無謀な真似をしたことでルコアが傷付いた経験を経て、多少はわきまえるようになったんだろうか。
その未来は、力比べをしようとしてか、ぐーっと彼女の足を押したのだった。
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