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第三世代
メイガス編 思いがけない
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俺達のところに戻る途中、エレクシアは漆号機と拾弐号機とすれ違った。メイガスと当の子は安定していたからそれほど急ぐ必要もなかったものの、それでもさすがにエレクシアの方が圧倒的に早い。
さりとて、ドーベルマンDK-aの方も、アリスシリーズとドライツェンシリーズ用に作った部品の余剰分のうち、適合するものを使って地味に改良を加えていっているので、実は、初期状態に比べて若干性能が向上してたりするが。
この辺りもロボットならではだよな。人間ではこうはいかない。
とは言え、メイトギアから見れば、<本物の自動車>と、<ちょっとよくできた玩具の自動車>ほどの差はあるんだよな。
『玩具の自動車をいくら改良しても本物にはならない』
と言えば、メイトギアとドーベルマンDK-aやドーベルマンMPMとの差がイメージできるだろうか。
ちなみに、アリスシリーズとドライツェンシリーズについては、
<大手メーカー製の自動車と比べれば玩具同然とはいえ、一応、実際に乗ることもできるキットカー>
くらいにはなってると言えるかな。
なんて余談はさて置いて、漆号機と拾弐号機がメイガスのところに着くよりも早くエレクシアは戻ってきて、セシリアに赤ん坊を引き渡し、セシリアが光莉号のメディカルルームで処置してくれた。で、漆号機と拾弐号機が着く頃には、
「健康状態には問題ありません」
と診断を出してくれたので、
「赤ん坊の方は無事だ。いたって健康。心配要らない」
と、漆号機に装備したタブレットを通じて、映像でメイガスに告げた。
「そうか。ありがとう」
人間よりはやや表情が作りにくいと思われるクロコディアでありながら、ホッとした様子が伝わってくる。
それを確認した上で、タブレット越しに、
「初めまして。俺は神河内連是。あなたと同じ遭難者だが、何とか生き延びてる。見ての通り、メイトギアもいるものの手が足りてないから、まあ、コーネリアス号の工作室を使わせてもらって、玩具同然ではあるもののロボットの量産化も始めてる」
そう告げた。
すると彼女は、
「ああ。このロボット達は森の中で何度か見掛けたよ……」
と応え、少し寂しそうな表情をした上で、
「そっちには、シモーヌとビアンカ、しかもセシリアとメイフェアとイレーネもいるだろ?」
思いがけないことを口にした。
いや、『思いがけない』と言うほどでもないか。
彼女がいつからいたのかは正確には把握してないものの、少なくとも俺が気にし出してからは実は二年以上経っているからな。その間に、コーネリアス号への里帰りのために通りがかった、ローバーに乗った彼女達を見掛けたんだろうというのは、すぐに察せられたのだった。
さりとて、ドーベルマンDK-aの方も、アリスシリーズとドライツェンシリーズ用に作った部品の余剰分のうち、適合するものを使って地味に改良を加えていっているので、実は、初期状態に比べて若干性能が向上してたりするが。
この辺りもロボットならではだよな。人間ではこうはいかない。
とは言え、メイトギアから見れば、<本物の自動車>と、<ちょっとよくできた玩具の自動車>ほどの差はあるんだよな。
『玩具の自動車をいくら改良しても本物にはならない』
と言えば、メイトギアとドーベルマンDK-aやドーベルマンMPMとの差がイメージできるだろうか。
ちなみに、アリスシリーズとドライツェンシリーズについては、
<大手メーカー製の自動車と比べれば玩具同然とはいえ、一応、実際に乗ることもできるキットカー>
くらいにはなってると言えるかな。
なんて余談はさて置いて、漆号機と拾弐号機がメイガスのところに着くよりも早くエレクシアは戻ってきて、セシリアに赤ん坊を引き渡し、セシリアが光莉号のメディカルルームで処置してくれた。で、漆号機と拾弐号機が着く頃には、
「健康状態には問題ありません」
と診断を出してくれたので、
「赤ん坊の方は無事だ。いたって健康。心配要らない」
と、漆号機に装備したタブレットを通じて、映像でメイガスに告げた。
「そうか。ありがとう」
人間よりはやや表情が作りにくいと思われるクロコディアでありながら、ホッとした様子が伝わってくる。
それを確認した上で、タブレット越しに、
「初めまして。俺は神河内連是。あなたと同じ遭難者だが、何とか生き延びてる。見ての通り、メイトギアもいるものの手が足りてないから、まあ、コーネリアス号の工作室を使わせてもらって、玩具同然ではあるもののロボットの量産化も始めてる」
そう告げた。
すると彼女は、
「ああ。このロボット達は森の中で何度か見掛けたよ……」
と応え、少し寂しそうな表情をした上で、
「そっちには、シモーヌとビアンカ、しかもセシリアとメイフェアとイレーネもいるだろ?」
思いがけないことを口にした。
いや、『思いがけない』と言うほどでもないか。
彼女がいつからいたのかは正確には把握してないものの、少なくとも俺が気にし出してからは実は二年以上経っているからな。その間に、コーネリアス号への里帰りのために通りがかった、ローバーに乗った彼女達を見掛けたんだろうというのは、すぐに察せられたのだった。
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