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第三世代

晴編 弱さ

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口ではどんなに偉そうなことを言っていても、人間(地球人)というのは基本的には弱く、感情に振り回されがちな生き物だということを改めて思い知らされた。

割り切ろうと何度も何度も自分に言い聞かせてきたのに、やっぱり駄目だったな……

ただ、今回は目の当たりにしてしまったからというのもあると思う。俺のまったくあずかり知らないところで起こってることまでは、さすがにここまで揺さぶられたりしないだろう。

……たぶん……

元より、俺が見てないところではもうすでに命を落としてる子だっていると思う。中には、今回のように、俺の血を受け継いだ子同士でってこともあったかもしれないし、玄孫世代となれば、それこそ、な。

こういうことになるのは最初から分かっていたことだ。何を今さら。

と、自分でも思う。それに、当人達は普通に生きているだけだ。気にしているのは俺だけなんだ。

ここで子を生す選択をした当然の結果なんだ。俺自身が受け止めなきゃいけない痛みだ。

それが嫌なら最初から子供なんか作るべきじゃなかった。そのことを忘れるな……!

錬是れんぜ……」

シモーヌが俺の背中を撫でてくれる。だからつい、彼女に甘えてしまった。

「まったく……情けない男だな、俺は……」

弱音が口を吐いて出る。

それに対して彼女は、

「情けなくない人間なんていませんよ。私も、あなたも、ただの人間なんです……失敗を繰り返して、後悔を繰り返して、同じところを堂々巡りして、それでも生きるのが人間というものだと思います。

むしろ私は、あなたがそうやって迷って後悔してってできる人だから一緒にいられるんです。何もかも一人で決めて一人でできて、支える必要もない人だったら、私はあなたと一緒にはいません……」

と、惑う我が子を諭す母親のように丁寧に俺に語り掛けてくれた。

だから俺も、

「ありがとう……シモーヌがいてくれるから俺も持ち堪えられてるって実感するよ……」

本音を口にする。

すると彼女は、

「何言ってるんですか。それは私のセリフですよ……

透明な体を持った、人間じゃなかった私を、あなたはただただ人間として扱ってくれた。接してくれた。そのおかげで私も正気を保つことができてたんです……

がくの時だって、もしかしたら、こっちの情報が私を通して筒抜けになるかもしれなかったのに、あなたは私を追い出したりしなかった。

私、あの時、あなたに『出ていけ!』って言われたら、出ていかなきゃいけないなって覚悟したんですよ……

それなのにあなたは……」

目を潤ませながら微笑みかけてくれた。

そうだな……これが人間っていうものなんだよな。一人じゃ生きられない弱っちい生き物だから、互いに支え合って生きる。

成体おとなになれば基本的に一人でも生きていけるあの子達とは違う。

自分の弱さを知って、その上でどうあろうか考えるから、人間はこれまで生きてこれたんだよな。

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