未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます（Ver.02）

第三世代

交・環編 曾孫

俺にとっての＜曾孫＞に当たる環かんの子には、今のところ、敢えて名前は付けてない。

正直、俺の孫である凌りょうの子で、同じく曾孫に当たるマッハ（名付けたのは灯あかり）とも違って、もう俺達の管理下からはすっかり離れた状態だし。マッハは、アリゼドラゼ村で暮らしてるからな。

だから、完全に俺の下から離れた形になる他の曾孫達にも基本的には俺が名前を付けることはしないでおこうと思う。

実感として、精々孫までだな。俺の方からそこまで関われるのは。

孫についても、あまり手出し口出しするのは違う気がするし。

が、人間として向こうから関わってくる分には、もちろん、曾孫だろうと玄孫だろうと大歓迎だけどな。

名前も、『付けてほしい』と言われればもちろん考えるよ。

でも、環かんは子供を連れて深しんの下に帰ってくることさえない。深しんも、もう交こうと環かんだけで満足したのか、新しくパートナーを見付けようともしない。

來きたるも恐らく未来みらいが最後の子になるだろうが、深しんも年齢的にそろそろ厳しいだろう。兄である走そうや凱かいが雄としてハーレムを築き、何人もの雌を擁して結構な数の子を生したのとは対照的だ。

しかしそれも本人の選択だ。俺はとやかく言うつもりはない。

深しんはただゆったりとした時間を過ごしてるだけで満足そうだしな。

まあもしかすると、子供ができた途端にいなくなった弦げんに対して何やら思うところがあって『懲りた』可能性もないではないとも思いつつ。

普通にレオンのパートナーをもらってレオンのハーレムを構成する生き方をしてれば、また少し違ってたのかもだが。

だがそれもまた人生。

本人が満足してるなら構わない。

俺自身、今の生き方に満足してる。

＜可能性＞の話をするだけなら、俺も普通に人間の社会で普通に結婚して……

……いや、それはないな。ここに来たからこそ俺は密ひそか達を愛して子を生したんだ。そのまま人間社会にいたら、今もエレクシアと一緒に＜惑星プラネットハンター＞として光莉ひかり号で宇宙を飛び回ってただけだろう。そしてエレクシアだけに看取られて人生を終えてただろう。

別にそっちでも構わなかったものの、きっとそれもまた俺にとっては＜幸せ＞な人生だったと思うものの、今の人生も間違いなく幸せなんだ。

そうだ。＜幸せ＞ってのは、決まった一つの形があるわけじゃない。それぞれの時に行った自分の選択を後悔しないことが、＜幸せの条件の一つ＞のような気がする。

はっきり言って、後悔してたらそれはとても＜幸せ＞とは言えない気がするわけで。

どんな生き方を選ぼうとも、どんな人生を選ぼうとも、それは自分が選んだものだ。なのに後悔するとか、もったいないじゃないか。