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新世代
翔編 びっくりだよ!
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<人の営み>
そう。人の営みだ。生きるために、自分達の暮らしを維持するために、自身の体を使って働いて、自分を待ってくれてる人のところに帰る。
単純といえばあまりに単純だが、まさにこれが人の営みってもんなんだってことを改めて実感する。
確か以前にも言ったと思うが、人間は、仕事のすべてをロボットに任せてぐうたらしようと思えばできてしまうものの、不思議とそれをしない。
もちろん、法律上も会社の従業員としてロボットを雇うというのは認められてないものの、それも結局、
『人間から生き甲斐としての仕事を奪わない』
という趣旨だそうだ。
『生きる』
だけなら、いわゆる<ヒモ>よろしくロボットに働かせておいて自分は遊んで暮らすこともできてしまうんだ。今のロボットは、と言うか、二十五世紀頃にはすでにそのレベルに到達していたそうだ。
しかし六十世紀に至っても、人間は自分で仕事をして生活を維持してる。それ自体が結局、生き甲斐ってことになるんだろうな。
中には俺のように借金を返すために働くことになる人間もいるものの、多くは、生きてる実感を得るため、自己実現を図るため、自我の確立のため、って感じで働くんだよ。
ニートのような生き方をする者もたまにいるものの、それですら、百年もそういう生活を続けると、逆に、
『何もしないということ自体が苦痛』
になってくるらしい。
でも、なんか分かる気がする。今日みたいな作業だと、特に、
『働いたなあ』
っていう実感があるんだ。なんかそれが気持ちいいんだよ。正直、調査みたいなことよりも、俺にとっては仕事をした実感がある気がする。
まあこのあたりも人それぞれなんだろうけどな。少なくとも俺にとってはってことだ。
が、毎日毎日だとさすがに辛そうだが。
とにかく今日のところはいい気分で終えられて、帰路に就く。途中、密林が始まる辺りでトレーラーを切り離して置いていく。どうせ盗まれる心配もないから、使うところに置いておくのが合理的だろう。
こうして日が暮れ始めて暗くなった密林の中を、エレクシアの運転で帰っていく。
途中、また、アリゼとドラゼの集落に寄ると、早速、凌があの家の上の止まり木に巣を作り始めていた。よっぽど気に入ったんだな。
と思うと、止まり木のところに影が二つ。
って、もう一人いるじゃん!?
「雌ですね」
暗闇でも昼間と変わらず見ることができ、百メートル先に落ちた針さえ見付けられるエレクシアが言った。
「マジか…? え? いつの間に……?」
おいおい、そんな気配まったくなかったぞ?
おじいちゃん、びっくりだよ!
そう。人の営みだ。生きるために、自分達の暮らしを維持するために、自身の体を使って働いて、自分を待ってくれてる人のところに帰る。
単純といえばあまりに単純だが、まさにこれが人の営みってもんなんだってことを改めて実感する。
確か以前にも言ったと思うが、人間は、仕事のすべてをロボットに任せてぐうたらしようと思えばできてしまうものの、不思議とそれをしない。
もちろん、法律上も会社の従業員としてロボットを雇うというのは認められてないものの、それも結局、
『人間から生き甲斐としての仕事を奪わない』
という趣旨だそうだ。
『生きる』
だけなら、いわゆる<ヒモ>よろしくロボットに働かせておいて自分は遊んで暮らすこともできてしまうんだ。今のロボットは、と言うか、二十五世紀頃にはすでにそのレベルに到達していたそうだ。
しかし六十世紀に至っても、人間は自分で仕事をして生活を維持してる。それ自体が結局、生き甲斐ってことになるんだろうな。
中には俺のように借金を返すために働くことになる人間もいるものの、多くは、生きてる実感を得るため、自己実現を図るため、自我の確立のため、って感じで働くんだよ。
ニートのような生き方をする者もたまにいるものの、それですら、百年もそういう生活を続けると、逆に、
『何もしないということ自体が苦痛』
になってくるらしい。
でも、なんか分かる気がする。今日みたいな作業だと、特に、
『働いたなあ』
っていう実感があるんだ。なんかそれが気持ちいいんだよ。正直、調査みたいなことよりも、俺にとっては仕事をした実感がある気がする。
まあこのあたりも人それぞれなんだろうけどな。少なくとも俺にとってはってことだ。
が、毎日毎日だとさすがに辛そうだが。
とにかく今日のところはいい気分で終えられて、帰路に就く。途中、密林が始まる辺りでトレーラーを切り離して置いていく。どうせ盗まれる心配もないから、使うところに置いておくのが合理的だろう。
こうして日が暮れ始めて暗くなった密林の中を、エレクシアの運転で帰っていく。
途中、また、アリゼとドラゼの集落に寄ると、早速、凌があの家の上の止まり木に巣を作り始めていた。よっぽど気に入ったんだな。
と思うと、止まり木のところに影が二つ。
って、もう一人いるじゃん!?
「雌ですね」
暗闇でも昼間と変わらず見ることができ、百メートル先に落ちた針さえ見付けられるエレクシアが言った。
「マジか…? え? いつの間に……?」
おいおい、そんな気配まったくなかったぞ?
おじいちゃん、びっくりだよ!
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