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新世代

明編 出逢い

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新暦〇〇二八年十一月十八日。



ところで、えいの部屋だが、よく日向ぼっこをしてるので、屋根に上って日向ぼっこをしやすいようにしつつ、その姿もひかり達の家からは見えないように工夫した。

じゅんもよく屋根に上って周囲を見張ったりしてるからな。

それに加えて、ひかりあかりも毎日、『大丈夫だよ』『心配ないよ』と根気強く説得してくれてるそうだ。

もっとも、いくら口でそう説明されたところですぐに納得できるものじゃない。こればっかりは時間が必要だ。

しんの時は、パルディアに何となく似てるものの明らかにパルディアではないということもあってか割と早く大丈夫だと思ってくれたようだが、角はあってもどこからどう見てもマンティアンなえいに対してはそうそう警戒は解けないだろうな。

しかも、まどかに対してもちゃんと仲間と認めてくれてるからか、

「マンティアンがいる! 危ない!!」

と、外に出ていこうとするたびに引き留めるそうだ。

しかしマンティアンの怖さを知らないまどかは外に出ていきたくて仕方ない。

で、じゅんの目を盗んで出ていこうとしては連れ戻されるということが何度も起こるんだ。

仕方ないので、エレクシアを連れた俺が、まどかを預かる。すると、エレクシアと俺がいれば大丈夫ということで、ようやく外出を認めてくれるという。

いやはや。責任感の強い奴だ。

だが、ボスとしての自覚が芽生えてきてるということだろう。それについては素直に認めたいと思う。

一方のえいは、そんなじゅんの苦労を知ってか知らずかマイペースだった。

屋根に上って日向ぼっこをしていたかと思えばいつの間にかいなくなって、そしていつの間にか帰ってくる。

そもそも日向ぼっこをしてる時も、うっかりするといるのかいないのか分からない時もある。エレクシアやイレーネにはちゃんと見えているから確認もできるものの、俺が何気なく見ただけだと分からなかったりもするんだ。

それでもえいはここに馴染んでくれてると思う。

ただ、ここにいると、パートナーは見付けられない可能性が高いだろうな。なにしろ、マンティアンが近付いてくればすべてエレクシアとイレーネがこっぴどく叩きのめして追い払うし。力の差を思い知らせて、二度とここに近付かせないようにする為に。

一度では懲りなくても、二度三度とエレクシアとイレーネぶちのめされるとさすがに現れなくなる。だからここにいると出逢いの可能性はほぼない。

えい自身がそれをどう思うかはまだ分からないが、子孫を残さず命を落とすマンティアンも多いことから、それはそれで仕方ないのかもしれないな。

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