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幸せ
娘自慢(いや、確かに自慢の娘達だよ)
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で、その夜、シモーヌと一緒にデータの整理をしながら、
「今日、灯に順のことを訊いたんだが、あの子もちゃんと考えてたんだな。見た目は子供っぽくても、あの子もしっかりしてるよ」
と話しかける。するとシモーヌはにっこりと微笑みながら、
「当然です。あなたの娘ですよ? いろんなことを考えて、でも結果としてはどんなことでも受け止める。
あなたそっくりですよ」
って応えてくれた。
『俺の娘…か……』
確かにそれは感じる。
光もそうだ。あの子のものの考え方は俺にすごく近い。むしろ俺以上にものを考えてると思う。
それどころか、利発で、聡明だ。本を読んだだけで人間社会のことをかなり理解できるくらいには。さしずめ、『トンビがタカを生んだ』ってところか。
もっとも、具体的には、数十人の人間が暮らす<村>をイメージしてるらしいけどな。さすがに超高層ビルが立ち並ぶ近代的な都市というのはピンときてないらしい。
変に憧れとかもたせても可哀想かと思ってこれまで映像は殆ど見せてなかったんだ。それでも、<村>というものを想像できるだけでもすごいと思う。
って、なんか娘自慢みたいになったな。でも、確かに似てる部分はある気がする。しかもそれをいい形で伸ばしてくれてるんじゃないだろうか。その辺りは、シモーヌを手本にしてくれてるのかもな。
灯も、性格は違うようにも見えて、本質的なところは光にも似てるんだろうな。
遺伝子だけでなく、そういう部分も引き継いでくれてるんだ。だったら、より良いものを引き継がせてあげたいと思う。その為の手本になってあげなくちゃな。
ハーレムという、人間社会では一般的に眉を顰められる(本音では羨ましいと思ってくれるのもいるかもしれないが、体裁としては)ものを築いてしまったりもしたが、ここではそれも『アリ』で、しかも灯が言ったとおり、『複数の雌を従えてる』という見方もできる一方で『複数の雌が雄をシェアしてる』と捉えることもできる訳で、なら、<光達の母親がシェアするに値する雄>でいなきゃないけないだろう。
そしてそれは、彼女達の存在そのものを受け止める器を持った雄であることなんじゃないかな。
しかも、光と灯が順をシェアするというのなら、順にもそれにふさわしい雄になってもらわないといけないし、これは責任重大かもしれないぞ。
なんてことを考えているのに、
「嬉しそうですね」
と、俺を見ていたシモーヌが言った。言われて、俺は、自分の頬が緩んでることに気付く。
「そうか? そうかもしれないな」
「今日、灯に順のことを訊いたんだが、あの子もちゃんと考えてたんだな。見た目は子供っぽくても、あの子もしっかりしてるよ」
と話しかける。するとシモーヌはにっこりと微笑みながら、
「当然です。あなたの娘ですよ? いろんなことを考えて、でも結果としてはどんなことでも受け止める。
あなたそっくりですよ」
って応えてくれた。
『俺の娘…か……』
確かにそれは感じる。
光もそうだ。あの子のものの考え方は俺にすごく近い。むしろ俺以上にものを考えてると思う。
それどころか、利発で、聡明だ。本を読んだだけで人間社会のことをかなり理解できるくらいには。さしずめ、『トンビがタカを生んだ』ってところか。
もっとも、具体的には、数十人の人間が暮らす<村>をイメージしてるらしいけどな。さすがに超高層ビルが立ち並ぶ近代的な都市というのはピンときてないらしい。
変に憧れとかもたせても可哀想かと思ってこれまで映像は殆ど見せてなかったんだ。それでも、<村>というものを想像できるだけでもすごいと思う。
って、なんか娘自慢みたいになったな。でも、確かに似てる部分はある気がする。しかもそれをいい形で伸ばしてくれてるんじゃないだろうか。その辺りは、シモーヌを手本にしてくれてるのかもな。
灯も、性格は違うようにも見えて、本質的なところは光にも似てるんだろうな。
遺伝子だけでなく、そういう部分も引き継いでくれてるんだ。だったら、より良いものを引き継がせてあげたいと思う。その為の手本になってあげなくちゃな。
ハーレムという、人間社会では一般的に眉を顰められる(本音では羨ましいと思ってくれるのもいるかもしれないが、体裁としては)ものを築いてしまったりもしたが、ここではそれも『アリ』で、しかも灯が言ったとおり、『複数の雌を従えてる』という見方もできる一方で『複数の雌が雄をシェアしてる』と捉えることもできる訳で、なら、<光達の母親がシェアするに値する雄>でいなきゃないけないだろう。
そしてそれは、彼女達の存在そのものを受け止める器を持った雄であることなんじゃないかな。
しかも、光と灯が順をシェアするというのなら、順にもそれにふさわしい雄になってもらわないといけないし、これは責任重大かもしれないぞ。
なんてことを考えているのに、
「嬉しそうですね」
と、俺を見ていたシモーヌが言った。言われて、俺は、自分の頬が緩んでることに気付く。
「そうか? そうかもしれないな」
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