340 / 2,554
幸せ
光の想い(ここまで考えてくれてたんだな)
しおりを挟む
いつものことだがまた話が脱線してしまったな。
しかし脱線ついでに正直な話をさせてもらうと、そう考えるれば俺が今まで抱いてきたいろんな違和感が腑に落ちてしまうんだ。
特に、
『親とか大人って、本人が言ってるほど偉かったり立派だったりするか?』
ってことが。
自分が<大人>と言われる年齢になってみて実感したんだが、大人って言うほど<大人>じゃないんだ。立派でもないし、無条件に尊敬したり信頼したりできる大人って、そんなにいるか?
いない気しかしない
なのに世の大人達は、『自分を尊敬しない信頼しない相手が悪い』って考えてるのがすごく多い気がするんだよ。特に子供に対しては。
<尊敬>や<信頼>って、『そうしろ』と言われてするものか? そいつのことを見ている誰かが、『こいつは尊敬できる。信頼できる』って感じたから尊敬したり信頼したりするんじゃないのか?
むしろ、
『自分を尊敬しろ。信頼しろ』
とか言ってる人間のことなんか、胡散臭いと感じたりしないか?
それって、親でも同じなんじゃないかって思うんだよ。
『子供は親を尊敬しろ、信頼しろ』と命令されて尊敬したり信頼したりっていう気分になるもんか? あくまで親自身の言動とか振る舞いとかを見て、『これは尊敬できる親だ』『信頼できる親だ』って判断するものなんじゃないか?
命令しなきゃ尊敬も信頼もしてもらえないなんてのは、その値打ちがないって周囲から見抜かれてる証拠なんじゃないのか?
その点で言えば俺は、たった一人の妹も守ってやれなかったダメな人間だから、尊敬も信頼もしてもらえるとは思ってないんだ。ただ、自分から見て『こんな親にはなりたくない』と思う親にだけはならないでおこうと気を付けてただけって覚えはある。
『実際には大した人間じゃないのに偉そうにして命令してくる』
そんな親にだけはなりたくなかったな。
だいたい、身体能力的に、五歳くらいの外見になってた頃にはほぼほぼ勝てないのは分かってたからな。それでいくら偉そうにしたって尊敬も信頼もしてもらえないって。
俺が子供達に勝てそうなのは、知識と、『何があっても見捨てない』っていう気持ちだけなんじゃないかな。
光が言ってくれたんだ。
「お父さんは、お母さんや、刃や、伏や、鷹や、私達のこともちゃんと愛してくれてる。大切にしたいって思ってくれて、実際にその通りにしてくれてる。決して口だけじゃない。だから私もお父さんのことを愛せてるんだ。
そのお父さんが愛してくれてる私が、順を見た時に『彼なら』って思ったんだ。
ちゃんとお父さんに愛されてる私が、お父さんに負けるような相手を選ぶ訳ないって思えるんだ。
それっておかしいかな?」
しかし脱線ついでに正直な話をさせてもらうと、そう考えるれば俺が今まで抱いてきたいろんな違和感が腑に落ちてしまうんだ。
特に、
『親とか大人って、本人が言ってるほど偉かったり立派だったりするか?』
ってことが。
自分が<大人>と言われる年齢になってみて実感したんだが、大人って言うほど<大人>じゃないんだ。立派でもないし、無条件に尊敬したり信頼したりできる大人って、そんなにいるか?
いない気しかしない
なのに世の大人達は、『自分を尊敬しない信頼しない相手が悪い』って考えてるのがすごく多い気がするんだよ。特に子供に対しては。
<尊敬>や<信頼>って、『そうしろ』と言われてするものか? そいつのことを見ている誰かが、『こいつは尊敬できる。信頼できる』って感じたから尊敬したり信頼したりするんじゃないのか?
むしろ、
『自分を尊敬しろ。信頼しろ』
とか言ってる人間のことなんか、胡散臭いと感じたりしないか?
それって、親でも同じなんじゃないかって思うんだよ。
『子供は親を尊敬しろ、信頼しろ』と命令されて尊敬したり信頼したりっていう気分になるもんか? あくまで親自身の言動とか振る舞いとかを見て、『これは尊敬できる親だ』『信頼できる親だ』って判断するものなんじゃないか?
命令しなきゃ尊敬も信頼もしてもらえないなんてのは、その値打ちがないって周囲から見抜かれてる証拠なんじゃないのか?
その点で言えば俺は、たった一人の妹も守ってやれなかったダメな人間だから、尊敬も信頼もしてもらえるとは思ってないんだ。ただ、自分から見て『こんな親にはなりたくない』と思う親にだけはならないでおこうと気を付けてただけって覚えはある。
『実際には大した人間じゃないのに偉そうにして命令してくる』
そんな親にだけはなりたくなかったな。
だいたい、身体能力的に、五歳くらいの外見になってた頃にはほぼほぼ勝てないのは分かってたからな。それでいくら偉そうにしたって尊敬も信頼もしてもらえないって。
俺が子供達に勝てそうなのは、知識と、『何があっても見捨てない』っていう気持ちだけなんじゃないかな。
光が言ってくれたんだ。
「お父さんは、お母さんや、刃や、伏や、鷹や、私達のこともちゃんと愛してくれてる。大切にしたいって思ってくれて、実際にその通りにしてくれてる。決して口だけじゃない。だから私もお父さんのことを愛せてるんだ。
そのお父さんが愛してくれてる私が、順を見た時に『彼なら』って思ったんだ。
ちゃんとお父さんに愛されてる私が、お父さんに負けるような相手を選ぶ訳ないって思えるんだ。
それっておかしいかな?」
0
お気に入りに追加
174
あなたにおすすめの小説
大好きな彼女を学校一のイケメンに寝取られた。そしたら陰キャの僕が突然モテ始めた件について
ねんごろ
恋愛
僕の大好きな彼女が寝取られた。学校一のイケメンに……
しかし、それはまだ始まりに過ぎなかったのだ。
NTRは始まりでしか、なかったのだ……
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
性奴隷を飼ったのに
お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。
異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。
異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。
自分の領地では奴隷は禁止していた。
奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。
そして1人の奴隷少女と出会った。
彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。
彼女は幼いエルフだった。
それに魔力が使えないように処理されていた。
そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。
でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。
俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。
孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。
エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。
※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。
※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。
俺のセフレが義妹になった。そのあと毎日めちゃくちゃシた。
ねんごろ
恋愛
主人公のセフレがどういうわけか義妹になって家にやってきた。
その日を境に彼らの関係性はより深く親密になっていって……
毎日にエロがある、そんな時間を二人は過ごしていく。
※他サイトで連載していた作品です
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる