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子供達

順の性格(基本的には大人しいようだ)

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新暦〇〇一八年五月二十三日。



天敵だらけという異様な<群れ>ではあったが、あかりがかいがいしく世話を焼いてくれたことと、なによりひかりがいるというのが大きかったらしく、じゅんはここにいることを選んだようだった。

ただし、今のままだと光莉ひかり号がじゅんひかりのために占拠されてる状態なので、早々にじゅんのための部屋を作ることにした。

もっとも、それ以外は、特に何か変わるとかそういうことはない。俺の子供達と同じように接するだけだ。

もちろん、俺達の<群れ>にもこの群れなりのルールがある訳だが、おそらくすぐには理解できないだろう。だからそれについては煩く言うつもりはない。それに、彼にとって心地好い場所であれば、彼の方から合わせてくれる。この群れに居続けたくてな。

それについてはまあ、あかりひかりがいれば問題ない気もする。あの子達と一緒にいたくて合わせてくれるんじゃないかな。

じゅんは若い雄だ。しかもひかりに一目惚れするくらいだからちゃんと社会性もある。あかりの言うことに従ってるところからもそれは分かる。

だからまあ、心配は要らないだろうって思うんだ。

などと考えていたら、実際にそうだった。じゅんはそれこそ元々俺達の<群れ>の一員だったかのようにすぐに馴染んでくれた。

ほむらと顔を合わせた時も、ちゃんとボノボ人間パパニアンの群れで生きてきた経験があったからか、俺に対してやったのと同じように頭を下げて首の後ろを見せて服従の姿勢を見せた。

ところでこの<服従の姿勢>。群れごとに若干の違いがあったりするみたいだが、まあとにかく弱点を相手に晒すことで『反抗しません』という姿勢を見せるという点では共通してるからだいたいの場合は意味が通じるようだ。

「あ…?」

「うあ、あ、あうあ」

って感じで<会話>もしてる。

ほむらさいが屋根の上で寛いでたところに通りがかってしまって、ちょっと目障りになったらしい。申し訳なさそうに小さくなってた。

かといってほむらの方も、邪険にしたり暴力をふるう訳じゃない。その辺りは、あらたあかりにしてた態度と変わらない。と言うことは、無暗に余所者として疎んでる訳でもないってことだろう。

そもそも、俺達の<群れ>はある意味では<変わり者の寄せ集め>みたいなところがあるからな。それで言えば今さら変なのが一人増えたところでどうってこともないのか。

あと、じゅんの性格自体、基本的には精悍な見た目とは裏腹に大人しいと言って差し支えない方のようだ。だからこそ、ひかりに対する激しいアピールはそれだけ本気だったということか。

加わったばかりでまだ様子見って感じだった頃には控えめにしていたが、じゅんが寛げるようにと庭に仮設の小屋を作り、そこを、ひかりあかりじゅんの部屋にすると、また例の猛アピールが始まったりもした。

「あはは、すっごいすっごい♡」

部屋の中を跳び回ってひかりに猛アピールするじゅんの様子を、あかりは手を叩いて楽しそうに見ていたのだった。

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