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シモーヌ
子供達の日常 その3
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これだけ子供が増えると、中には少し変わった子も出てくるんだろう。光と灯は遺伝子的に<変わってる>から、今度は情動的に<変わってる>ってことか?
思えば、誉、光、走、凱、深、明、翔、焔、新、彩、凛、丈、灯と、既に十三人も子供がいるんだ。そりゃいろんな子がいて当然か。
家族の仲が良いっていう点ではすごく上手くいってたと思うんだが、今度は『仲が良すぎる』ときたか。盲点だった。いや、それを窺わせる先例はあったから十分に想定できる事態ではあったかもしれない。俺がそれを見落としてただけだ。
う~ん……
「確かに、人間の感覚を当てはめるのは難しいですか……自然でも近親同士でカップルになってしまう事例はない訳じゃありませんし」
と、シモーヌも割と早い段階で、あくまで学者的な考え方として受け入れてしまったようだった。もしかすると、学者としての好奇心もない訳じゃないのかもだが。
「はあ…そうするしかないのかね……
そうだな……そもそも俺との間では子供ができたが、ボノボ人間とライオン人間の間で子供ができるかどうか分からないし……」
それに、ここではこういう事例を異端視する者もいない。シモーヌが受け入れてしまったから、後は俺を除けばだが。
あくまで学術的に貴重なケースとして見守る方向ってことで折り合いをつけるべきなんだろうか。
いや、そうするしかないと俺も思うんだけどさ。
しかし、他には同じ事例はないのかな? <近親婚>じゃなく、<異種婚>という意味で。
少なくとも今のところはそういう事例は確認されていない。やはり生活環境や慣習が結構違ってるから、意外と接点がない上に、お互いが、<狩る者><狩られる者>という立場だったりして、近付くこともないからか。俺の家族としてこうしてものすごく濃密に仲良くしてるからというのも影響してるのかなあ。
結局これも、俺の所為ってことなのか?
「…やむを得ん。様子を見ることにするか……」
これをきっかけに、また新しい<種>が誕生する可能性もある訳で、そういう意味では興味深い話なのかもしれない。それに加えて、子供ができないのならできないで、人間との間では子供ができることもあるが、彼ら彼女ら同士では子供ができる可能性は覿面に低くなるという推測も成り立つわけで、それはそれで有意な検証結果ということにもなるのか。
それにしても、自分がこういうことの当事者になるとは思ってもみなかった。
まさか、自分の子同士がカップルになるとか、ねえ……
思えば、誉、光、走、凱、深、明、翔、焔、新、彩、凛、丈、灯と、既に十三人も子供がいるんだ。そりゃいろんな子がいて当然か。
家族の仲が良いっていう点ではすごく上手くいってたと思うんだが、今度は『仲が良すぎる』ときたか。盲点だった。いや、それを窺わせる先例はあったから十分に想定できる事態ではあったかもしれない。俺がそれを見落としてただけだ。
う~ん……
「確かに、人間の感覚を当てはめるのは難しいですか……自然でも近親同士でカップルになってしまう事例はない訳じゃありませんし」
と、シモーヌも割と早い段階で、あくまで学者的な考え方として受け入れてしまったようだった。もしかすると、学者としての好奇心もない訳じゃないのかもだが。
「はあ…そうするしかないのかね……
そうだな……そもそも俺との間では子供ができたが、ボノボ人間とライオン人間の間で子供ができるかどうか分からないし……」
それに、ここではこういう事例を異端視する者もいない。シモーヌが受け入れてしまったから、後は俺を除けばだが。
あくまで学術的に貴重なケースとして見守る方向ってことで折り合いをつけるべきなんだろうか。
いや、そうするしかないと俺も思うんだけどさ。
しかし、他には同じ事例はないのかな? <近親婚>じゃなく、<異種婚>という意味で。
少なくとも今のところはそういう事例は確認されていない。やはり生活環境や慣習が結構違ってるから、意外と接点がない上に、お互いが、<狩る者><狩られる者>という立場だったりして、近付くこともないからか。俺の家族としてこうしてものすごく濃密に仲良くしてるからというのも影響してるのかなあ。
結局これも、俺の所為ってことなのか?
「…やむを得ん。様子を見ることにするか……」
これをきっかけに、また新しい<種>が誕生する可能性もある訳で、そういう意味では興味深い話なのかもしれない。それに加えて、子供ができないのならできないで、人間との間では子供ができることもあるが、彼ら彼女ら同士では子供ができる可能性は覿面に低くなるという推測も成り立つわけで、それはそれで有意な検証結果ということにもなるのか。
それにしても、自分がこういうことの当事者になるとは思ってもみなかった。
まさか、自分の子同士がカップルになるとか、ねえ……
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