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大家族
調査(細々と続けてはいるんだが)
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新暦〇〇〇三年九月三十日
子供達が幼いうちは俺自身が出向いてのそれは難しいものの、この惑星そのものについての調査は、ドローンやプローブを使ってできる範囲で細々と続けている。その中で、密達とはまた別の、人間由来と思しき生き物の姿も確認できた。
ヒョウ人間。伏に似た感じだが、こちらは密林に住みまさにヒョウっぽい斑模様が体にある。密の種族にとっては刃や鷹の種族と並び日常的な天敵らしい。
フラミンゴ人間。鷹と同じように翼を持つ鳥人間だが、猛禽類っぽい鷹に比べこちらは赤い羽毛を持つまさにフラミンゴを思わせる外見をして、草原に点在する湿地帯を中心に群れで生活、高い樹があまりないこともあってか空を飛んでいる姿は確認できていない。主に魚やエビカニ的な甲殻類っぽい小さな水生生物を食べているようだ。
ダチョウ人間。こちらも鷹と同じように翼を持っているのだがそれは形状からしてもはや滑空すらままならないほとんど装飾品のようなものでしかなく、ダチョウのように完全に足で走って移動する生き物だった。飛ぶことを捨てたのだろうか、それともキメラとして生まれた時から既に羽が未熟で飛べなかったのか、その辺りはまだ判然としていない。
オオカミ人間。伏やヒョウ人間に似ているが何となく犬っぽい印象がある、銀色の体毛に覆われて群れで生活する種族。俺達の拠点からはかなり離れた辺りに住んでいて、マイクロドローンの航続距離の問題でまだ十分な情報は得られてないもののなかなか獰猛で、しかもそこそこ大きな群れで狩りをするので、もしそちらの方に行くようなことがあって遭遇すると危険だと思われる。
クモ人間。いわゆる<アラクネ>と呼ばれる伝説上の生き物そっくりで、人間由来のキメラとしてもかなり特異な存在らしい。ただ、クモのような姿はしているが生態的にはタランチュラ辺りに近いようで、糸で巣を張るようなことはしないと思われる。非常に獰猛で動くものと見れば片っ端から襲い、容赦なく食う姿が確認されている。共喰いも確認された。体がでかいのでとにかくひたすら食ってないと駄目なようだ。
以上が、現時点で確認できている種族である。さすがにこれ以上ハーレムを大きくするとそれこそ体がもたないので手を出すつもりは今のところない。仲良くできればそれに越したことはないんだが、クモ人間などは明らかにヤバい感じなので近付かないようにしようと思う。
これらは、セシリアが<里帰り>した際に、俺が持っていたマイクロドローンを放ってもらったのに加えて、惑星探査船であるコーネリアス号に装備されていたドローンやプローブを使えるようにして道中に放ち記録された映像などから判明したものである。コーネリアス号の装備品についてはセシリアでないとリンクできないので完全に彼女任せだった。
ちなみに、コーネリアス号のドローンについては、まだ小型化が十分に進んでいなかったそうで、大体十センチくらいの大きさがある。なので、今後、単に<ドローン>と表記した場合はこちらのタイプを指し、俺が元々持っていた全長三センチほどのものについては<マイクロドローン>と表記することで区別しようと思う。
なお、クモ人間の生息域は幸い河の対岸の地域に限定されているらしく、しかも例の不定形生物を恐れてか河には近付かないようなのでこちらには来ないようだ。密や刃にも映像を見せてみたが警戒はするものの不定形生物を見た時のようには恐れなかったので、おそらく見たことすらなかったんだろうな。
ただし、鷹に見せた時にはかなり強く警戒していたので彼女らにとっては天敵だと推測される。
子供達が幼いうちは俺自身が出向いてのそれは難しいものの、この惑星そのものについての調査は、ドローンやプローブを使ってできる範囲で細々と続けている。その中で、密達とはまた別の、人間由来と思しき生き物の姿も確認できた。
ヒョウ人間。伏に似た感じだが、こちらは密林に住みまさにヒョウっぽい斑模様が体にある。密の種族にとっては刃や鷹の種族と並び日常的な天敵らしい。
フラミンゴ人間。鷹と同じように翼を持つ鳥人間だが、猛禽類っぽい鷹に比べこちらは赤い羽毛を持つまさにフラミンゴを思わせる外見をして、草原に点在する湿地帯を中心に群れで生活、高い樹があまりないこともあってか空を飛んでいる姿は確認できていない。主に魚やエビカニ的な甲殻類っぽい小さな水生生物を食べているようだ。
ダチョウ人間。こちらも鷹と同じように翼を持っているのだがそれは形状からしてもはや滑空すらままならないほとんど装飾品のようなものでしかなく、ダチョウのように完全に足で走って移動する生き物だった。飛ぶことを捨てたのだろうか、それともキメラとして生まれた時から既に羽が未熟で飛べなかったのか、その辺りはまだ判然としていない。
オオカミ人間。伏やヒョウ人間に似ているが何となく犬っぽい印象がある、銀色の体毛に覆われて群れで生活する種族。俺達の拠点からはかなり離れた辺りに住んでいて、マイクロドローンの航続距離の問題でまだ十分な情報は得られてないもののなかなか獰猛で、しかもそこそこ大きな群れで狩りをするので、もしそちらの方に行くようなことがあって遭遇すると危険だと思われる。
クモ人間。いわゆる<アラクネ>と呼ばれる伝説上の生き物そっくりで、人間由来のキメラとしてもかなり特異な存在らしい。ただ、クモのような姿はしているが生態的にはタランチュラ辺りに近いようで、糸で巣を張るようなことはしないと思われる。非常に獰猛で動くものと見れば片っ端から襲い、容赦なく食う姿が確認されている。共喰いも確認された。体がでかいのでとにかくひたすら食ってないと駄目なようだ。
以上が、現時点で確認できている種族である。さすがにこれ以上ハーレムを大きくするとそれこそ体がもたないので手を出すつもりは今のところない。仲良くできればそれに越したことはないんだが、クモ人間などは明らかにヤバい感じなので近付かないようにしようと思う。
これらは、セシリアが<里帰り>した際に、俺が持っていたマイクロドローンを放ってもらったのに加えて、惑星探査船であるコーネリアス号に装備されていたドローンやプローブを使えるようにして道中に放ち記録された映像などから判明したものである。コーネリアス号の装備品についてはセシリアでないとリンクできないので完全に彼女任せだった。
ちなみに、コーネリアス号のドローンについては、まだ小型化が十分に進んでいなかったそうで、大体十センチくらいの大きさがある。なので、今後、単に<ドローン>と表記した場合はこちらのタイプを指し、俺が元々持っていた全長三センチほどのものについては<マイクロドローン>と表記することで区別しようと思う。
なお、クモ人間の生息域は幸い河の対岸の地域に限定されているらしく、しかも例の不定形生物を恐れてか河には近付かないようなのでこちらには来ないようだ。密や刃にも映像を見せてみたが警戒はするものの不定形生物を見た時のようには恐れなかったので、おそらく見たことすらなかったんだろうな。
ただし、鷹に見せた時にはかなり強く警戒していたので彼女らにとっては天敵だと推測される。
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