79 / 91
別に気持ち悪いとか思わないし
しおりを挟む
「『同性愛者は気持ち悪いから見えないようにこそこそ隠れて生きろ』とか言う人がいるけど、それもおかしいよね。だってお父さんはそこまでしなきゃいけないとか全然思ってないし。それを受け入れてる人もいるのに、『気持ち悪いから見えないところに行け』なんて、それこそ個人的なワガママだろ」
「あ~。それはそうかも。私もその女の子っぽい男子のこと、別に気持ち悪いとか思わないし」
本当だった。私はその男の子のことを『気持ち悪い』とか思ったことない。
「だろ? 何かを気持ち悪い気持ち悪くないって感じるのはただの主観の問題だよ。しかももう既に、それを受け入れてる人の割合も昔に比べるとずっと増えた。こうなるともう、それこそ全体の総意ですらない。下手をすると自分の方が少数派ってことにもなるよ?
まあ、今はまだ取り敢えず多数派だとしても、そう遠くないうちに本当に少数派になるかもしれない。
もしそうなったりしたら、『同性愛を気持ち悪いと思ってるお前の方が気持ち悪いから見えないようにこそこそ隠れて生きろ』って言われて納得できる? 自分はそう言われるのが嫌だっていうなら、他人に対しても言っちゃいけないよ」
「なるへそ~」
「同性愛を認めたら少子化が加速するって言ってる人もいるけど、そもそも同性愛の人は異性を好きになれないから同性愛者なんだろ? 認めようと認めまいと元々子供を作ろうと思わないんだろうから今さらだよ。
それにさ、結婚したくないならしなくていい、子供を作りたくないなら作らなくていいっていう価値観を認めちゃったのに、少子化も何もないもんだ。本気で少子化を食い止めようっていうなら、そんな価値観認めちゃダメじゃないかな。だって、そんな風に思ってる人の方が同性愛者よりも圧倒的に数が多いだろうし。
それにお父さんはこうも思うんだ。同性愛者が増えてるなら、それは人間の数が増えすぎたから種としての人間が本能的に数を調節しようとしてるんじゃないかって。好きな人同士でカップルになって自然と数が減っていくなら、そんな平和的な解決法も他にないと思うけどね」
「そうか~、そうかもね~」
「だからさ。少子化でも社会が破綻しないような対処法を、適切な数まで緩やかに自然に減っていけるような社会の仕組みを、頭の良い人達は考えた方がいいとお父さんは思ってるんだよね」
「そんな方法あるの?」
「さあ? それが分かるならお父さんが発表してるよ。
ただ、お父さんは、美智果が結婚してもしなくても、子供を産んでも産まなくても、どっちでもいいと思ってる。
どんな世の中になっても、お父さんは美智果と力を合わせて生きていくだけだよ」
そっか~、お父さんと仲良くしてられるんだったら別にいいかな。
「あ~。それはそうかも。私もその女の子っぽい男子のこと、別に気持ち悪いとか思わないし」
本当だった。私はその男の子のことを『気持ち悪い』とか思ったことない。
「だろ? 何かを気持ち悪い気持ち悪くないって感じるのはただの主観の問題だよ。しかももう既に、それを受け入れてる人の割合も昔に比べるとずっと増えた。こうなるともう、それこそ全体の総意ですらない。下手をすると自分の方が少数派ってことにもなるよ?
まあ、今はまだ取り敢えず多数派だとしても、そう遠くないうちに本当に少数派になるかもしれない。
もしそうなったりしたら、『同性愛を気持ち悪いと思ってるお前の方が気持ち悪いから見えないようにこそこそ隠れて生きろ』って言われて納得できる? 自分はそう言われるのが嫌だっていうなら、他人に対しても言っちゃいけないよ」
「なるへそ~」
「同性愛を認めたら少子化が加速するって言ってる人もいるけど、そもそも同性愛の人は異性を好きになれないから同性愛者なんだろ? 認めようと認めまいと元々子供を作ろうと思わないんだろうから今さらだよ。
それにさ、結婚したくないならしなくていい、子供を作りたくないなら作らなくていいっていう価値観を認めちゃったのに、少子化も何もないもんだ。本気で少子化を食い止めようっていうなら、そんな価値観認めちゃダメじゃないかな。だって、そんな風に思ってる人の方が同性愛者よりも圧倒的に数が多いだろうし。
それにお父さんはこうも思うんだ。同性愛者が増えてるなら、それは人間の数が増えすぎたから種としての人間が本能的に数を調節しようとしてるんじゃないかって。好きな人同士でカップルになって自然と数が減っていくなら、そんな平和的な解決法も他にないと思うけどね」
「そうか~、そうかもね~」
「だからさ。少子化でも社会が破綻しないような対処法を、適切な数まで緩やかに自然に減っていけるような社会の仕組みを、頭の良い人達は考えた方がいいとお父さんは思ってるんだよね」
「そんな方法あるの?」
「さあ? それが分かるならお父さんが発表してるよ。
ただ、お父さんは、美智果が結婚してもしなくても、子供を産んでも産まなくても、どっちでもいいと思ってる。
どんな世の中になっても、お父さんは美智果と力を合わせて生きていくだけだよ」
そっか~、お父さんと仲良くしてられるんだったら別にいいかな。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
白衣の下 拝啓、先生お元気ですか?その後いかがお過ごしでしょうか?
アーキテクト
恋愛
その後の先生 相変わらずの破茶滅茶ぶり、そんな先生を慕う人々、先生を愛してやまない人々とのホッコリしたエピソードの数々‥‥‥ 先生無茶振りやめてください‼️
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
運命の番が解体業者のおっさんだった僕の話
いんげん
BL
僕の運命の番は一見もっさりしたガテンのおっさんだった。嘘でしょ!?……でも好きになっちゃったから仕方ない。僕がおっさんを幸せにする! 実はスパダリだったけど…。
おっさんα✕お馬鹿主人公Ω
おふざけラブコメBL小説です。
話が進むほどふざけてます。
ゆりりこ様の番外編漫画が公開されていますので、ぜひご覧ください♡
ムーンライトノベルさんでも公開してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる