62 / 106
鳥怪人
しおりを挟む
俺も危うくその爪の餌食になるところだったが、気配を察して首をすくめたら、頭を少しひっかかれただけですんだ。
ヤベえヤベえ!
そうしたらそいつは深追いはしてこねえで、足で木の枝に掴まったと思ったら、そのしなりも活かして真上に跳び上がった。
それがまたとんでもねえ高さでよ。いくら枝のしなりを利用したっても、余裕で三メートル以上の高さまで跳び上がって、羽を広げて飛び去って行っちまった。
ほとんど羽ばたかねえで飛んでやがったから、多分、さすがに普通に羽ばたいて飛ぶにゃあ体がでかすぎるんだろう。その分、跳び上がって高さを確保してそこから滑空するってえ感じなんだろうな。
近付いてくる時も滑空してやがったからほとんど音がしなかったってえことか。なんておっかねえ奴だ。
体は小せえ上に空を飛ばなきゃいけねえから体重もしれてるだろ。だから真っ向からやり合やあ負ける要素はねえだろうけどよ。『音もなく空から』ってのはさすがにヤベえ。
しかも、体格だけで言やあどう考えたって持ち上げられるわけねえだろう俺を狙ってくるなんざ、普通に考えりゃまともじゃねえ。取り敢えずまず殺して無力化してそれからゆっくりその場でいただこうってえとこか。
怖え怖え。
マジで油断も隙もねえな。
そうして別のヤベえ奴の存在も確認して、空からの襲撃も頭に入れなきゃならねえってえことになって、尻が引き締まるな。
カマキリ怪人としても、頭そのものはあの鳥怪人の爪も効かねえだろうけどよ。目や耳の穴はその限りじゃねえだろうなあ、さすがに。
だから蟷姫にとっても油断はできねえ相手だろうな。やれやれだ。
でもまあ、そんなこともありながらでもよ、蟷姫の妊娠は順調だったみてえで、だんだん腹が膨らんでくるのが分かった。
こうなってくるとさらに本来の力が発揮できねえようになっていくだろうしよ。ちと心配になってくるってもんだ。
しかも今度は、
『ありゃ、イノシンみてえな獣……か? にしちゃあ、でかくねえか?』
イノシンみてえな獣とまたあのヴェロキラプトルみてえな獣とがやり合ってるところに出くわして、そんなことを思っちまった。
いやマジで、でけえんだよ。これまで見てきた奴に比べて明らかにサイズ感がおかしい。どう少なく見積もっても二回りはでけえだろ。
もしかしたら、種類は近えがまったく別の奴の可能性もあるな。その辺は大した問題じゃねえけどよ。
大物相手にヴェロキラプトルみてえな獣も張り切ってやがんだが、かなり手を焼いてんな。
ヤベえヤベえ!
そうしたらそいつは深追いはしてこねえで、足で木の枝に掴まったと思ったら、そのしなりも活かして真上に跳び上がった。
それがまたとんでもねえ高さでよ。いくら枝のしなりを利用したっても、余裕で三メートル以上の高さまで跳び上がって、羽を広げて飛び去って行っちまった。
ほとんど羽ばたかねえで飛んでやがったから、多分、さすがに普通に羽ばたいて飛ぶにゃあ体がでかすぎるんだろう。その分、跳び上がって高さを確保してそこから滑空するってえ感じなんだろうな。
近付いてくる時も滑空してやがったからほとんど音がしなかったってえことか。なんておっかねえ奴だ。
体は小せえ上に空を飛ばなきゃいけねえから体重もしれてるだろ。だから真っ向からやり合やあ負ける要素はねえだろうけどよ。『音もなく空から』ってのはさすがにヤベえ。
しかも、体格だけで言やあどう考えたって持ち上げられるわけねえだろう俺を狙ってくるなんざ、普通に考えりゃまともじゃねえ。取り敢えずまず殺して無力化してそれからゆっくりその場でいただこうってえとこか。
怖え怖え。
マジで油断も隙もねえな。
そうして別のヤベえ奴の存在も確認して、空からの襲撃も頭に入れなきゃならねえってえことになって、尻が引き締まるな。
カマキリ怪人としても、頭そのものはあの鳥怪人の爪も効かねえだろうけどよ。目や耳の穴はその限りじゃねえだろうなあ、さすがに。
だから蟷姫にとっても油断はできねえ相手だろうな。やれやれだ。
でもまあ、そんなこともありながらでもよ、蟷姫の妊娠は順調だったみてえで、だんだん腹が膨らんでくるのが分かった。
こうなってくるとさらに本来の力が発揮できねえようになっていくだろうしよ。ちと心配になってくるってもんだ。
しかも今度は、
『ありゃ、イノシンみてえな獣……か? にしちゃあ、でかくねえか?』
イノシンみてえな獣とまたあのヴェロキラプトルみてえな獣とがやり合ってるところに出くわして、そんなことを思っちまった。
いやマジで、でけえんだよ。これまで見てきた奴に比べて明らかにサイズ感がおかしい。どう少なく見積もっても二回りはでけえだろ。
もしかしたら、種類は近えがまったく別の奴の可能性もあるな。その辺は大した問題じゃねえけどよ。
大物相手にヴェロキラプトルみてえな獣も張り切ってやがんだが、かなり手を焼いてんな。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/sf.png?id=74527b25be1223de4b35)
凶竜の姫様
京衛武百十
SF
ここは、惑星<朋群(ほうむ)>。多数のロボットに支えられ、様々な特色を持った人間達が暮らす惑星。そこで鵺竜(こうりゅう)と呼ばれる巨大な<竜>について研究する青年、<錬義(れんぎ)>は、それまで誰も辿り着いたことのない地に至り、そこで一人の少女と出逢う。少女の名前は<斬竜(キル)>。かつて人間を激しく憎み戦ったという<竜女帝>の娘にして鵺竜の力を受け継ぐ<凶竜の姫>であった。
こうして出逢った斬竜に錬義は戸惑いながらも、彼女を見守ることにしたのだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/sf.png?id=74527b25be1223de4b35)
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』
姜維信繁
SF
1,769年の時を超えて目覚めた古代の女王壱与と、現代の考古学者が織り成す異色のタイムトラベルファンタジー!過去の邪馬壱国を再興し、平和を取り戻すために、二人は歴史の謎を解き明かし、未来を変えるための冒険に挑む。時代考証や設定を完全無視して描かれる、奇想天外で心温まる(?)物語!となる予定です……!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる