45 / 92
二度とごめんだ
しおりを挟む
実際、観音の嬉しそうな顔を見たら、恥をかいた甲斐ぐらいはあったかなとは思ったんだけどね。
でもやっぱり、二度とごめんだ。一回だけでいいこんなの。
しっかし、自分でも経験してみてつくづく思ったけど、ウエディングドレス姿とかに興味がない、結婚式に憧れのない女性に、わざわざ結婚式をさせるのって、結局、こういう大仰なことさせて、それで、後戻りさせない、『後戻りできないって思わせる』ための罠なんじゃないかなって正直感じたね。
まあそれは考えすぎなんだろうけど……いや 考えすぎじゃないかな。事実かな。いやまぁだからって別に結婚式をしたいと思ってる人を馬鹿にしてるわけじゃないんだ。馬鹿にしたいわけじゃないんだ。
でもさあ、うん、『そうしなきゃいけない』っていう<同調圧力>が 存在するというのは、やっぱりそういうことなんじゃないかな。とは思っちゃうかな。
他人と同じであることを強要するなって言うんなら、自分と同じように考えろっていうのを他人に強要するのもおかしいよね。
私の場合は観音の望みを叶えたかったから、彼女の喜ぶ顔が見たかったから、だから結婚式を挙げただけ。
結婚式を<女の幸せ>だと思いたいなら別に思っててくれて構わないけど、それを押し付けるのは勘弁してほしい。
でもまあそんなこんなで結婚式も終えて、私達の家族としての生活が始まったんだ。
観音の中学生活も、<バラ色>ってわけじゃなかったにせよ、小学校の低学年の頃みたいに『楽しい楽しい♡』ものではなかったとしても、『学校に行きたくない』って言い出さなきゃいけないほどの苦痛でもなかったみたいだね。
例の男子とはほとんどもう関わり合いにもならなかったとはいえ、やっぱり他にもあんまり愉快じゃないことを言ってくる子もいて、それなりに心乱されるようなこともないわけじゃなかった面もありつつ、彼女は分かってくれてるんだよ。『なんでもかんでもが自分の思い通りに行くわけじゃない』っていうことをさ。
『むしろ自分の思い通りにならないのが世の中であり人生というものだ』
って分かってくれてたんだと思う。だから自分の思いどおりになるわけじゃない中でもそれなりに楽しいことを見付けて、自分なりに人生を楽しんでたんだろうね。すごく頼もしいよ。
結局、人生ってそういうことだと思うんだ。何もかもが自分の思い通りになることなんてない。
自分ばっかりが思い通りにしようとすれば、それは誰かを傷付けたり苦しめたり することになるんじゃないかな。だって自分にとって都合のいいことは他人にとっては都合の悪い事だったりするしね。
でもやっぱり、二度とごめんだ。一回だけでいいこんなの。
しっかし、自分でも経験してみてつくづく思ったけど、ウエディングドレス姿とかに興味がない、結婚式に憧れのない女性に、わざわざ結婚式をさせるのって、結局、こういう大仰なことさせて、それで、後戻りさせない、『後戻りできないって思わせる』ための罠なんじゃないかなって正直感じたね。
まあそれは考えすぎなんだろうけど……いや 考えすぎじゃないかな。事実かな。いやまぁだからって別に結婚式をしたいと思ってる人を馬鹿にしてるわけじゃないんだ。馬鹿にしたいわけじゃないんだ。
でもさあ、うん、『そうしなきゃいけない』っていう<同調圧力>が 存在するというのは、やっぱりそういうことなんじゃないかな。とは思っちゃうかな。
他人と同じであることを強要するなって言うんなら、自分と同じように考えろっていうのを他人に強要するのもおかしいよね。
私の場合は観音の望みを叶えたかったから、彼女の喜ぶ顔が見たかったから、だから結婚式を挙げただけ。
結婚式を<女の幸せ>だと思いたいなら別に思っててくれて構わないけど、それを押し付けるのは勘弁してほしい。
でもまあそんなこんなで結婚式も終えて、私達の家族としての生活が始まったんだ。
観音の中学生活も、<バラ色>ってわけじゃなかったにせよ、小学校の低学年の頃みたいに『楽しい楽しい♡』ものではなかったとしても、『学校に行きたくない』って言い出さなきゃいけないほどの苦痛でもなかったみたいだね。
例の男子とはほとんどもう関わり合いにもならなかったとはいえ、やっぱり他にもあんまり愉快じゃないことを言ってくる子もいて、それなりに心乱されるようなこともないわけじゃなかった面もありつつ、彼女は分かってくれてるんだよ。『なんでもかんでもが自分の思い通りに行くわけじゃない』っていうことをさ。
『むしろ自分の思い通りにならないのが世の中であり人生というものだ』
って分かってくれてたんだと思う。だから自分の思いどおりになるわけじゃない中でもそれなりに楽しいことを見付けて、自分なりに人生を楽しんでたんだろうね。すごく頼もしいよ。
結局、人生ってそういうことだと思うんだ。何もかもが自分の思い通りになることなんてない。
自分ばっかりが思い通りにしようとすれば、それは誰かを傷付けたり苦しめたり することになるんじゃないかな。だって自分にとって都合のいいことは他人にとっては都合の悪い事だったりするしね。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
13歳女子は男友達のためヌードモデルになる
矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる