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じゃあ、行ってくるから
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朝食は簡単にトーストとコーヒーで済ませ、それを終えたら再度検温。ここまでは指示されてないけど、一応、ね。
「じゃあ、行ってくるから。あと、今日は私、当番だから帰りは遅くなる。掃除しておいてくれたら助かる」
一旦、寝室に戻って、まだ寝ている観音に声をかける。
「ん~」
と彼女も応えてくれるけど、念のため、テーブルの上にもメッセージを入れたスマホを残していく。
このスマホは、今のスマホに買い換えた時に出た古い方のだから。今はアラームとか伝言用として利用しているものだ。
そして私は家を出て、スクーターに乗り、保育所へと向かった。
ちなみに<当番>というのは、仕事などの都合により迎えに来るのが遅くなる子供達のために残ることだ。正直、大変だったりもするけど、<事情>を抱えた家庭というのはどうしてもあるからね。
うちだって、ダンナが亡くなった時にはいろいろとお世話になったしさ。
こういうのは『お互い様』。ましてや私は仕事でやってるからね。力になれる時は力になろうと思う。
何て、まあ本音では『めんどくさいなあ』とか思ってたりするんだけどそういうところで、自分の中で折り合いをつけるために『お互い様って言い聞かせてる』んだよね。
そんな風に考えると損をするとか考えてたって別に得するわけじゃないじゃん。むしろ『浅ましい人』みたいに思われてイメージ悪くなるんじゃないの?
正直、保護者にも印象良くない人はいるよ。
だけどさ、この世って元々、自分の思い通りにいかないものだから。我儘邦題言ってる人だって、本当に何もかも自分の思い通りにいってるわけじゃないと思う。
この世が何でも自分の思い通りに行くのなら、私は今でもダンナとイチャラブしてるよ。
そもそも思い通りにいかないっていうのがデフォなんだ。だったら、仕事でもそういうことなんだと思う。
そういうことをわきまえていれば、嫌な保護者がいても、そういうものなんだって割り切れる。
なんて、本当は割り切れてないけどさ。
それでもいくらかはマシになるよ。
そういうことをわきまえてない人達は、自分の思い通りにいかないことに対していつもイライラしてるんだろうなって、幸せが減っちゃってるんだろうなって思うわけ。
私はこうやって乗り換えてきてる。
そして、私はいつものように笑顔を作って、
「おはようございます」
保護者に連れられて登園してくる子供達を出迎える。
母親と別れるのが嫌で泣いてぐずる子には、膝を着いて視線を合わせて、
「じゃあ、先生と一緒に何して遊ぶ?」
笑顔で問い掛けた。
この子には、これが効く。また別の子は、
「じゃあ、このご本を先生と一緒に読みましょう」
と提案すると、気持ちを切り替えてくれる。
方法は、一人一人違うんだ。
「じゃあ、行ってくるから。あと、今日は私、当番だから帰りは遅くなる。掃除しておいてくれたら助かる」
一旦、寝室に戻って、まだ寝ている観音に声をかける。
「ん~」
と彼女も応えてくれるけど、念のため、テーブルの上にもメッセージを入れたスマホを残していく。
このスマホは、今のスマホに買い換えた時に出た古い方のだから。今はアラームとか伝言用として利用しているものだ。
そして私は家を出て、スクーターに乗り、保育所へと向かった。
ちなみに<当番>というのは、仕事などの都合により迎えに来るのが遅くなる子供達のために残ることだ。正直、大変だったりもするけど、<事情>を抱えた家庭というのはどうしてもあるからね。
うちだって、ダンナが亡くなった時にはいろいろとお世話になったしさ。
こういうのは『お互い様』。ましてや私は仕事でやってるからね。力になれる時は力になろうと思う。
何て、まあ本音では『めんどくさいなあ』とか思ってたりするんだけどそういうところで、自分の中で折り合いをつけるために『お互い様って言い聞かせてる』んだよね。
そんな風に考えると損をするとか考えてたって別に得するわけじゃないじゃん。むしろ『浅ましい人』みたいに思われてイメージ悪くなるんじゃないの?
正直、保護者にも印象良くない人はいるよ。
だけどさ、この世って元々、自分の思い通りにいかないものだから。我儘邦題言ってる人だって、本当に何もかも自分の思い通りにいってるわけじゃないと思う。
この世が何でも自分の思い通りに行くのなら、私は今でもダンナとイチャラブしてるよ。
そもそも思い通りにいかないっていうのがデフォなんだ。だったら、仕事でもそういうことなんだと思う。
そういうことをわきまえていれば、嫌な保護者がいても、そういうものなんだって割り切れる。
なんて、本当は割り切れてないけどさ。
それでもいくらかはマシになるよ。
そういうことをわきまえてない人達は、自分の思い通りにいかないことに対していつもイライラしてるんだろうなって、幸せが減っちゃってるんだろうなって思うわけ。
私はこうやって乗り換えてきてる。
そして、私はいつものように笑顔を作って、
「おはようございます」
保護者に連れられて登園してくる子供達を出迎える。
母親と別れるのが嫌で泣いてぐずる子には、膝を着いて視線を合わせて、
「じゃあ、先生と一緒に何して遊ぶ?」
笑顔で問い掛けた。
この子には、これが効く。また別の子は、
「じゃあ、このご本を先生と一緒に読みましょう」
と提案すると、気持ちを切り替えてくれる。
方法は、一人一人違うんだ。
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