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ロボット忍者、アリシアの街角忍法帳
親友を自称する男、不意を突かれる
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<親友を自称する男>は、<岩丸ゆかりを抱え上げ拉致した男>の邸宅の離れで住み込みのシッターをしていた母親と一緒に暮らしていたことで、兄弟のように育った。少なくとも、友達だとは思っていた。
もっとも、そう思っていたのは<親友を自称する男>の方だけで、<岩丸ゆかりを抱え上げ拉致した男>の方は、実際には彼を見下していたようだが。
<自身の優越感を満たすのにはちょうどいい貧民>
程度に見ていたのだろう。上流である自分と対等のつもりで懐いてくるその様子が滑稽で、それこそペットを見るような目で見ていたのだと思われる。そして、足手まといになると判断されたことで、見限られたのだ。
なのに、<親友を自称する男>は、最後までその事実を理解しなかった。
バツン! と管理室の電源が突然落ち、一瞬で暗闇になったことで状況の判断ができなくなり思考停止。数瞬かかって、
『ヤベえっ!!』
と思った時には完全に手遅れで、仲間達は次々とテイザー銃で撃たれて体が硬直し、辛うじて窓に向かって動き出した<親友を自称する男>も、やはりテイザー銃で撃たれて電気ショックで筋肉が硬直、窓枠に顔をぶつけて前歯が折れて歯と血を撒き散らしながら昏倒した。
ちなみに、襲撃者は当然<サーペント>であり、この時に使われたテイザー銃は、一般的に流通している、極細のワイヤーで繋がった端子だけを撃ち出して本体に備えられたバッテリーで電気ショックを与える方式のものではなく、射出される側にバッテリーが内蔵され、それこそ銃弾のように完全に独立した<小型のスタンガンそのもの>を圧縮空気で撃ち出す方式だった。これなら、複数の対象に連続して撃ち込むことができるため非常に強力で、警察どころか軍でしか所持や使用が認められないタイプのものである。
なお、AIが内蔵されており、使用の許可が下りないと安全装置を外すこともできないものでもある。
さらに、一般のスタンガンやテイザー銃などよりも電圧も高く撃たれた際の電気ショックで対象の心臓が停止したりすることもあるため、使用には、相応の救急キットの携帯が義務付けられてもいる。
実際、この時にも、撃たれた者の一人が心室細動を起こしたため、その場でAEDが用いられて除細動が行われ、一命を取り留めてもいた。
実は、これ以前に拘束された者達は、ここまでのことはされていない。管理室にたむろしている彼らの様子を外から探られ、まさに<人類の夜明け戦線R(リベンジ)のメンバー>である蓋然性が非常に高いと判断され、かつ、人数が多かったことにより、迅速な対応が求められたからこそのものであった。
もっとも、そう思っていたのは<親友を自称する男>の方だけで、<岩丸ゆかりを抱え上げ拉致した男>の方は、実際には彼を見下していたようだが。
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程度に見ていたのだろう。上流である自分と対等のつもりで懐いてくるその様子が滑稽で、それこそペットを見るような目で見ていたのだと思われる。そして、足手まといになると判断されたことで、見限られたのだ。
なのに、<親友を自称する男>は、最後までその事実を理解しなかった。
バツン! と管理室の電源が突然落ち、一瞬で暗闇になったことで状況の判断ができなくなり思考停止。数瞬かかって、
『ヤベえっ!!』
と思った時には完全に手遅れで、仲間達は次々とテイザー銃で撃たれて体が硬直し、辛うじて窓に向かって動き出した<親友を自称する男>も、やはりテイザー銃で撃たれて電気ショックで筋肉が硬直、窓枠に顔をぶつけて前歯が折れて歯と血を撒き散らしながら昏倒した。
ちなみに、襲撃者は当然<サーペント>であり、この時に使われたテイザー銃は、一般的に流通している、極細のワイヤーで繋がった端子だけを撃ち出して本体に備えられたバッテリーで電気ショックを与える方式のものではなく、射出される側にバッテリーが内蔵され、それこそ銃弾のように完全に独立した<小型のスタンガンそのもの>を圧縮空気で撃ち出す方式だった。これなら、複数の対象に連続して撃ち込むことができるため非常に強力で、警察どころか軍でしか所持や使用が認められないタイプのものである。
なお、AIが内蔵されており、使用の許可が下りないと安全装置を外すこともできないものでもある。
さらに、一般のスタンガンやテイザー銃などよりも電圧も高く撃たれた際の電気ショックで対象の心臓が停止したりすることもあるため、使用には、相応の救急キットの携帯が義務付けられてもいる。
実際、この時にも、撃たれた者の一人が心室細動を起こしたため、その場でAEDが用いられて除細動が行われ、一命を取り留めてもいた。
実は、これ以前に拘束された者達は、ここまでのことはされていない。管理室にたむろしている彼らの様子を外から探られ、まさに<人類の夜明け戦線R(リベンジ)のメンバー>である蓋然性が非常に高いと判断され、かつ、人数が多かったことにより、迅速な対応が求められたからこそのものであった。
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