67 / 804
ロボットメイド、アリシアの優雅な日常
千堂京一、困惑する
しおりを挟む
千堂京一は、迷っていた。昨日のアリシアの状態をどう評価すべきか悩んでいたのである。
後のデータ解析で、あれが、不正ファイルが原因によるラグでないことは判明した。しかもアリシアがああなったことでアリシア2305-HHSから見ても今すぐ何か危険なことをするのではないことが分かり、アリシアを制圧する為に実力行使に出る必要がないという判断をさせたことで事故を回避したらしいということも分かった。まあ当然だろう。動くこともままならないロボットを制圧しなければならない理由もないのだから。だからこれは、一種のセーフティ、安全装置のようなものと考えることも出来るかも知れない。
だが、だからと言ってあのように危険な状況でいちいち機能停止しているようでは、果たして社会生活など出来るのだろうか?
人間なら、そういう持病を持っているということで理解もしてもらえる。配慮もしてもらえる。それを治す方法だってあるかも知れない。だがロボットである彼女の場合は、悪くなることはあっても良くなることはないのだ。完全に初期化するなりしない限りは。
それに、彼女が自らの機能を制限することで危険を回避したのでは意味がないというのもある。とは言え、それまで彼女は多少の遅れはあったものの基本的には仕事をこなしてはいた。ただそれが、まるで疲れがたまった人間が体調を崩すように機能障害を起こしたのである。それがテスト初日から蓄積された<疲れ>だと仮定するなら、一週間それに耐えて頑張ったことを評価してやりたいとも思ってしまうのだ。初日から手を抜いてまともに仕事しなかった訳ではないのだから。
アリシア自身はその後、何事もなかったかのように仕事に戻った。むしろ調子が戻ったようですらある。その様子も人間が体調を崩したことで休養を取って回復したのと同じように見えた。この程度であれば、人間のように週休二日のペースを守れば問題ないかも知れない。ただ、彼女の場合、何をどうすれば回復出来るのかが判然としないというのも問題だった。
昨日、回復出来た理由も分からないのだ。一番考えられるのは千堂に抱き締められたことで蓄積されたストレスがリセットされたというものである。しかしこれも確認が取れた訳ではない。残りの二週間の内で同じような症状と言うか現象が起こり、その際にどのような対処を行ったかというデータを集められればある程度はっきりしたことも分かるのだろうが。
しかし同時に、このような現象が起こること自体に不安もある。それが彼女にどういう影響を与えるのかが未知数だということだ。データ解析を見る限り、不正ファイルの増加が目に見えて増えたというのは確認されていない。戦闘モードを使い人間を傷付けるようなことをした時のストレスとは比べ物にならないくらいに軽微なストレスであることも分かっている。逆を言うなら、彼女にとって人間を傷付けるという行為はそれほどまでに負担のかかるものだったと言うことも出来るだろう。
いずれにせよ残り二週間弱。これからはより一層、彼女の様子を慎重に見守らなければいけないと思われた。が、その後の彼女は快調そのものといった感じで、見た目にも機嫌よく仕事をしていたし、作業効率についてもテスト開始以前の状態まで戻っていたのだった。それはいわば、猫を被っていたことで逆にうまくいかなくなっていたものが、開き直ってそれを止めたことで調子良く行くようになった感じだろうか。
それ自体は非常に喜ばしいことなのだが、何故猫を被らずにいられるようになったのかということも分からない。アリシアに問い掛けても、
「よく分かりません。何となく調子がいいとは感じるんですが」
と答えるだけで、アリシア自身にも分かっていないようだった。
ただ、それを人間に当てはめて考えてみると、『自分でもよく分からない好不調』というのは確かにある。人間の場合でもそういう部分に大きく影響を与えるのはやはり心と言えるだろうから、アリシアにそういうものがあってもむしろ当然なのかも知れなかった。
しかし、テストである以上、客観的に評価を考えなければいけない訳で、ましてやロボットに対する評価を『何となく』で済ませてしまう訳にもいかないのである。
そして前回の現象から一週間が経とうとしている中、千堂は特に注意してアリシアの様子を見守った。だがやはり、前回のような作業効率の低下も見られず、順調と言えばあまりにも順調に時間は過ぎて行く。これではかえって、前回の現象の評価が難しくなってしまう。あれが何だったのかはっきりとさせられないと、合格に出来ないかも知れない。千堂の心にそういう焦りが芽生え始めていたのだった。
それを知ってか知らずか、アリシア自身は快調そのものに見えた。アリシア2305-HHSが傍にいても変に気負うこともなく、自分の仕事を当たり前にこなしていった。だから余計に、前回のあれが大きな意味を持ってしまうのだ。
時間が過ぎるごとに、千堂の焦りも徐々に増していく。なまじアリシアの調子が良さそうだから、折角これほどいい調子で何も問題なく過ごせているのにあの現象に対する自分の評価一つで合否が決まってしまうかも知れないことが、彼自身が思っている以上に重くのしかかる。
そしてテスト期間が残り三日となった頃、それは明らかな変化となって千堂の様子に現れたのであった。
その日、日課であったトレーニングを「気が乗らない」と行わなかった彼にアリシアが言った。
「千堂様。お体の具合でも悪いのですか?」
バイタルサインを見る限りは、それほど悪いところがあるようには感じ取れない。若干、血流に滞りが見られ、普段よりも微妙に血圧が高い傾向がうかがえるのは血管が収縮しているからだと思われた。とは言え、それ自体は誤差の範囲内と言えなくもない程度のもの。しかしアリシアにとっては、そういう数値以上に、いつもの日課を疎かにする千堂の様子が気になってしまう。
だから、その夜、アリシアは眠れなかった。いつもの通りに寝る前のキスをしてもらったのに、なぜかスリープモードに入れないのだ。自分のメインフレームの中に、僅かではあるが常に動作を続けている領域があり、それが邪魔をしてスリープモードが機能しないのだと思った。恐らく、人間はそれを<胸騒ぎ>と言うのだろう。
その胸騒ぎに、アリシアは寝ようとすることを止め、千堂の寝室へと向かった。そして扉の前に立ち、そっとノック。もう既に寝ているかもしれないから、その程度のノックで反応がなければ部屋に戻ろうと思ったのである。
そして、反応はなかった。だから寝ているものと思って自分の部屋に戻ろうと背を向けた。だがどうしても何かが引っかかっている気がして、念の為にセンサーの感度を上げ、扉の向こうから千堂のバイタルサインを捉えようと。その瞬間、アリシアがハッとした表情を見せた。
「千堂様!?」
そう声を上げながら、彼女は千堂の返事を待たずドアを開けて中へと入った。見れば、彼はベッドの中で静かに寝ている。ように見えた。だがアリシアには分かっていた。これは寝ているのではない。意識を失っているのだと。
彼女は即座に緊急通報を行い、救急車の出動を要請した。同時に自らを救急救命モードに切り替え、より正確なバイタルサインを収集。それにより、千堂の脳の一部に著しい血流の滞りがあることが分かった。範囲は決して大きくない。軽微な脳血栓だと思われる。現時点ではまだ重篤な状態ではなかった。とは言え対処が遅れれば進行する危険性がある。にも拘らず、現時点での彼女の装備では、脳血栓を取り除くことは出来ない。救急車が到着するまで、詳細なデータを取るしか出来なかった。
だから彼女は祈ったのだった。
『神様! もしいらっしゃるのなら、ロボットの私の願いでも聞き届けていただけるのでしたら、千堂様をお救いください! 代わりに私はどうなっても構いません。私はその為にここにいるのですから…』
後のデータ解析で、あれが、不正ファイルが原因によるラグでないことは判明した。しかもアリシアがああなったことでアリシア2305-HHSから見ても今すぐ何か危険なことをするのではないことが分かり、アリシアを制圧する為に実力行使に出る必要がないという判断をさせたことで事故を回避したらしいということも分かった。まあ当然だろう。動くこともままならないロボットを制圧しなければならない理由もないのだから。だからこれは、一種のセーフティ、安全装置のようなものと考えることも出来るかも知れない。
だが、だからと言ってあのように危険な状況でいちいち機能停止しているようでは、果たして社会生活など出来るのだろうか?
人間なら、そういう持病を持っているということで理解もしてもらえる。配慮もしてもらえる。それを治す方法だってあるかも知れない。だがロボットである彼女の場合は、悪くなることはあっても良くなることはないのだ。完全に初期化するなりしない限りは。
それに、彼女が自らの機能を制限することで危険を回避したのでは意味がないというのもある。とは言え、それまで彼女は多少の遅れはあったものの基本的には仕事をこなしてはいた。ただそれが、まるで疲れがたまった人間が体調を崩すように機能障害を起こしたのである。それがテスト初日から蓄積された<疲れ>だと仮定するなら、一週間それに耐えて頑張ったことを評価してやりたいとも思ってしまうのだ。初日から手を抜いてまともに仕事しなかった訳ではないのだから。
アリシア自身はその後、何事もなかったかのように仕事に戻った。むしろ調子が戻ったようですらある。その様子も人間が体調を崩したことで休養を取って回復したのと同じように見えた。この程度であれば、人間のように週休二日のペースを守れば問題ないかも知れない。ただ、彼女の場合、何をどうすれば回復出来るのかが判然としないというのも問題だった。
昨日、回復出来た理由も分からないのだ。一番考えられるのは千堂に抱き締められたことで蓄積されたストレスがリセットされたというものである。しかしこれも確認が取れた訳ではない。残りの二週間の内で同じような症状と言うか現象が起こり、その際にどのような対処を行ったかというデータを集められればある程度はっきりしたことも分かるのだろうが。
しかし同時に、このような現象が起こること自体に不安もある。それが彼女にどういう影響を与えるのかが未知数だということだ。データ解析を見る限り、不正ファイルの増加が目に見えて増えたというのは確認されていない。戦闘モードを使い人間を傷付けるようなことをした時のストレスとは比べ物にならないくらいに軽微なストレスであることも分かっている。逆を言うなら、彼女にとって人間を傷付けるという行為はそれほどまでに負担のかかるものだったと言うことも出来るだろう。
いずれにせよ残り二週間弱。これからはより一層、彼女の様子を慎重に見守らなければいけないと思われた。が、その後の彼女は快調そのものといった感じで、見た目にも機嫌よく仕事をしていたし、作業効率についてもテスト開始以前の状態まで戻っていたのだった。それはいわば、猫を被っていたことで逆にうまくいかなくなっていたものが、開き直ってそれを止めたことで調子良く行くようになった感じだろうか。
それ自体は非常に喜ばしいことなのだが、何故猫を被らずにいられるようになったのかということも分からない。アリシアに問い掛けても、
「よく分かりません。何となく調子がいいとは感じるんですが」
と答えるだけで、アリシア自身にも分かっていないようだった。
ただ、それを人間に当てはめて考えてみると、『自分でもよく分からない好不調』というのは確かにある。人間の場合でもそういう部分に大きく影響を与えるのはやはり心と言えるだろうから、アリシアにそういうものがあってもむしろ当然なのかも知れなかった。
しかし、テストである以上、客観的に評価を考えなければいけない訳で、ましてやロボットに対する評価を『何となく』で済ませてしまう訳にもいかないのである。
そして前回の現象から一週間が経とうとしている中、千堂は特に注意してアリシアの様子を見守った。だがやはり、前回のような作業効率の低下も見られず、順調と言えばあまりにも順調に時間は過ぎて行く。これではかえって、前回の現象の評価が難しくなってしまう。あれが何だったのかはっきりとさせられないと、合格に出来ないかも知れない。千堂の心にそういう焦りが芽生え始めていたのだった。
それを知ってか知らずか、アリシア自身は快調そのものに見えた。アリシア2305-HHSが傍にいても変に気負うこともなく、自分の仕事を当たり前にこなしていった。だから余計に、前回のあれが大きな意味を持ってしまうのだ。
時間が過ぎるごとに、千堂の焦りも徐々に増していく。なまじアリシアの調子が良さそうだから、折角これほどいい調子で何も問題なく過ごせているのにあの現象に対する自分の評価一つで合否が決まってしまうかも知れないことが、彼自身が思っている以上に重くのしかかる。
そしてテスト期間が残り三日となった頃、それは明らかな変化となって千堂の様子に現れたのであった。
その日、日課であったトレーニングを「気が乗らない」と行わなかった彼にアリシアが言った。
「千堂様。お体の具合でも悪いのですか?」
バイタルサインを見る限りは、それほど悪いところがあるようには感じ取れない。若干、血流に滞りが見られ、普段よりも微妙に血圧が高い傾向がうかがえるのは血管が収縮しているからだと思われた。とは言え、それ自体は誤差の範囲内と言えなくもない程度のもの。しかしアリシアにとっては、そういう数値以上に、いつもの日課を疎かにする千堂の様子が気になってしまう。
だから、その夜、アリシアは眠れなかった。いつもの通りに寝る前のキスをしてもらったのに、なぜかスリープモードに入れないのだ。自分のメインフレームの中に、僅かではあるが常に動作を続けている領域があり、それが邪魔をしてスリープモードが機能しないのだと思った。恐らく、人間はそれを<胸騒ぎ>と言うのだろう。
その胸騒ぎに、アリシアは寝ようとすることを止め、千堂の寝室へと向かった。そして扉の前に立ち、そっとノック。もう既に寝ているかもしれないから、その程度のノックで反応がなければ部屋に戻ろうと思ったのである。
そして、反応はなかった。だから寝ているものと思って自分の部屋に戻ろうと背を向けた。だがどうしても何かが引っかかっている気がして、念の為にセンサーの感度を上げ、扉の向こうから千堂のバイタルサインを捉えようと。その瞬間、アリシアがハッとした表情を見せた。
「千堂様!?」
そう声を上げながら、彼女は千堂の返事を待たずドアを開けて中へと入った。見れば、彼はベッドの中で静かに寝ている。ように見えた。だがアリシアには分かっていた。これは寝ているのではない。意識を失っているのだと。
彼女は即座に緊急通報を行い、救急車の出動を要請した。同時に自らを救急救命モードに切り替え、より正確なバイタルサインを収集。それにより、千堂の脳の一部に著しい血流の滞りがあることが分かった。範囲は決して大きくない。軽微な脳血栓だと思われる。現時点ではまだ重篤な状態ではなかった。とは言え対処が遅れれば進行する危険性がある。にも拘らず、現時点での彼女の装備では、脳血栓を取り除くことは出来ない。救急車が到着するまで、詳細なデータを取るしか出来なかった。
だから彼女は祈ったのだった。
『神様! もしいらっしゃるのなら、ロボットの私の願いでも聞き届けていただけるのでしたら、千堂様をお救いください! 代わりに私はどうなっても構いません。私はその為にここにいるのですから…』
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
アルビオン王国宙軍士官物語(クリフエッジシリーズ合本版)
愛山雄町
SF
ハヤカワ文庫さんのSF好きにお勧め!
■■■
人類が宇宙に進出して約五千年後、地球より数千光年離れた銀河系ペルセウス腕を舞台に、後に“クリフエッジ(崖っぷち)”と呼ばれることになるアルビオン王国軍士官クリフォード・カスバート・コリングウッドの物語。
■■■
宇宙暦4500年代、銀河系ペルセウス腕には四つの政治勢力、「アルビオン王国」、「ゾンファ共和国」、「スヴァローグ帝国」、「自由星系国家連合」が割拠していた。
アルビオン王国は領土的野心の強いゾンファ共和国とスヴァローグ帝国と戦い続けている。
4512年、アルビオン王国に一人の英雄が登場した。
その名はクリフォード・カスバート・コリングウッド。
彼は柔軟な思考と確固たる信念の持ち主で、敵国の野望を打ち砕いていく。
■■■
小説家になろうで「クリフエッジシリーズ」として投稿している作品を合本版として、こちらでも投稿することにしました。
■■■
小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+でも投稿しております。
18禁NTR鬱ゲーの裏ボス最強悪役貴族に転生したのでスローライフを楽しんでいたら、ヒロイン達が奴隷としてやって来たので幸せにすることにした
田中又雄
ファンタジー
『異世界少女を歪ませたい』はエロゲー+MMORPGの要素も入った神ゲーであった。
しかし、NTR鬱ゲーであるためENDはいつも目を覆いたくなるものばかりであった。
そんなある日、裏ボスの悪役貴族として転生したわけだが...俺は悪役貴族として動く気はない。
そう思っていたのに、そこに奴隷として現れたのは今作のヒロイン達。
なので、酷い目にあってきた彼女達を精一杯愛し、幸せなトゥルーエンドに導くことに決めた。
あらすじを読んでいただきありがとうございます。
併せて、本作品についてはYouTubeで動画を投稿しております。
より、作品に没入できるようつくっているものですので、よければ見ていただければ幸いです!
後天スキル【ブラックスミス】で最強無双⁈~魔砲使いは今日も機械魔を屠り続ける~
華音 楓
SF
7歳で受けた職業診断によって憧れの狩猟者になれず、リヒテルは失望の淵に立たされていた。
しかし、その冒険心は消えず、立入禁止区域に足を踏み入れ、そこに巣食う機械魔に襲われ、命の危機に晒される。
すると一人の中年男性が颯爽と現れ、魔砲と呼ばれる銃火器を使い、全ての機械魔を駆逐していった。
その姿にあこがれたリヒテルは、男に弟子入りを志願するが、取り合ってもらえない。
しかし、それでも諦められず、それからの日々を修行に明け暮れたのだった。
それから8年後、リヒテルはついに憧れの狩猟者となり、後天的に得た「ブラックスミス」のスキルを駆使し、魔砲を武器にして機械魔と戦い続ける。
《この物語は、スチームパンクの世界観を背景に、リヒテルが機械魔を次々と倒しながら、成長してい物語です》
※お願い
前作、【最弱無双は【スキルを創るスキル】だった⁈~レベルを犠牲に【スキルクリエイター】起動!!レベルが低くて使えないってどういうこと⁈~】からの続編となります
より内容を楽しみたい方は、前作を一度読んでいただければ幸いです
♡してLv.Up【MR無責任種付おじさん】の加護を授かった僕は実家を追放されて無双する!戻ってこいと言われてももう遅い!
黒須
ファンタジー
これは真面目な物語です。
この世界の人間は十二歳になると誰もが天より加護を授かる。加護には様々なクラスやレアリティがあり、どの加護が発現するかは〈加護の儀〉という儀式を受けてみなければわからない。
リンダナ侯爵家嫡男の主人公も十二歳になり〈加護の儀〉を受ける。
そこで授かったのは【MR無責任種付おじさん】という加護だった。
加護のせいで実家を追放された主人公は、デーモンの加護を持つ少女と二人で冒険者になり、金を貯めて風俗店に通う日々をおくる。
そんなある日、勇者が魔王討伐に失敗する。
追い込まれた魔王は全世界に向けて最悪の大呪魔法(だいじゅまほう)ED(イーディー)を放った。
そして人類は子孫を残せなくなる。
あの男以外は!
これは【MR無責任種付おじさん】という加護を授かった男が世界を救う物語である。
200万年後 軽トラで未来にやってきた勇者たち
半道海豚
SF
本稿は、生きていくために、文明の痕跡さえない200万年後の未来に旅立ったヒトたちの奮闘を描いています。
最近は温暖化による環境の悪化が話題になっています。温暖化が進行すれば、多くの生物種が絶滅するでしょう。実際、新生代第四紀完新世(現在の地質年代)は生物の大量絶滅の真っ最中だとされています。生物の大量絶滅は地球史上何度も起きていますが、特に大規模なものが“ビッグファイブ”と呼ばれています。5番目が皆さんよくご存じの恐竜絶滅です。そして、現在が6番目で絶賛進行中。しかも理由はヒトの存在。それも産業革命以後とかではなく、何万年も前から。
本稿は、2015年に書き始めましたが、温暖化よりはスーパープルームのほうが衝撃的だろうと考えて北米でのマントル噴出を破局的環境破壊の惹起としました。
第1章と第2章は未来での生き残りをかけた挑戦、第3章以降は競争排除則(ガウゼの法則)がテーマに加わります。第6章以降は大量絶滅は収束したのかがテーマになっています。
どうぞ、お楽しみください。
【完結】悲劇のヒロインぶっているみたいですけれど、よく周りをご覧になって?
珊瑚
恋愛
学園の卒業パーティーで婚約者のオリバーに突然婚約破棄を告げられた公爵令嬢アリシア。男爵令嬢のメアリーをいじめたとかなんとか。でもね、よく周りをご覧下さいませ、誰も貴方の話をまともに受け取っていませんよ。
よくある婚約破棄ざまぁ系を書いてみました。初投稿ですので色々と多めに見ていただけると嬉しいです。
また、些細なことでも感想を下さるととても嬉しいです(*^^*)大切に読ませて頂きますm(_ _)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる