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ロボットメイド、アリシアの愉快な日常
1日目 アリシア、失恋する
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「千堂様、大好きです。愛してます!」
「……は…?」
昼食を終えて食後のコーヒーをよばれている時、突然、アリシアがそう声を張り上げた。その脈絡のない発言に、当然、千堂は面食らう。
「そうか……そう言ってくれるのは嬉しいが、ものには順序というものがあってだな…」
戸惑いながらも冷静に、彼女を諭そうとそう言うが、アリシアは引き下がらなかった。
「千堂様は、私のことが嫌いですか?」
自分を真っ直ぐに見詰めながら臆することなく直球の質問をぶつけてくる彼女に、彼は気圧されていた。
「いや、お前には感謝してもしきれない恩もある。決して嫌いではないし、むしろ好きだと言ってもいい」
そう。千堂はアリシアのことを大切に思っているのだ。命を救ってもらった恩ももちろんだが、彼も本当はアリシアのことを好きだと思っているのだ。ただいろいろ世間体等々を考えると大声で公言するのが憚られるからはっきりと言えないだけで。
「ありがとうございます。じゃあ、両想いですね(はあと)」
言質をもらい、アリシアは嬉しそうに微笑んだ。それはどこか、悪戯っぽい笑みでもあった。実は、彼女にも分かっているのだ。人間の脈拍数・呼吸の様子・体温・発汗等々のバイタルサインを検知してある程度の心理まで推測出来るアリシアシリーズにとっては、人間の快・不快を感じ取る程度のことは造作もないのだから。
「いやだから、そういうことではなくてだな…」
無論、千堂にもそれは分かっていた。自分がアリシアのことを大切に思っている程度のことは見抜かれているだろうと。だが、人間というのは好きか嫌いかだけで行動を決められるほど単純ではないのだ。その辺りの実感が、ロボットであるアリシアには得られないのだと彼は感じていた。
元より人間に恋愛感情を抱くなどということが想定されてないのだから、こうも真っ直ぐな恋愛感情を向けられた人間がどういう状態に陥るかという程の複雑な心理を理解出来るようには作られていないのである。しかも、例え人間同士の恋愛を第三者の立場で見ている場合であっても、それに対して下手に口を挟むようなことをしない方向で設計されているのだ。そんな形で人間関係に干渉してしまっては、どんな苦情が来るか分かったものではないのだから。
だからアリシアには、恋愛というものの本質が理解出来ないのだとも言えた。故に彼女は、千堂のバイタルサインをチェックしつつも、それに異常が見られない限りは自分の気持ちを正直に表すことに躊躇いを感じることはないのである。自らの行為が彼にとって不利益になるものでない限りは。
以前はそれでも、人間との間に一線を引くという大原則が活きていたため一歩引いた対応をしていたものが、自分の気持ちを彼が受け入れてくれていると認識出来たことでタガが外れてしまったとも言えるのかも知れない。人間で言えば、彼女は千堂に対して『甘えて』いるのだと思われる。
ここにもし他人がいて、自分の振る舞いに彼が困っているのが分かれば自重も出来る。だが今は、この広い屋敷に二人きりだ。自分達以外にはヘルパーロボットが一台あるだけなのである。それで何を遠慮することがあろう。
その為、彼女の行動はますますエスカレートしていった。
「千堂様…」
不意に彼の傍に立ち、顔を寄せて唇を近付けて目を瞑った。キスをせがんでいることは子供でも分かる仕草だった。どうするべきか一瞬戸惑った千堂だったが、まあキス一つで引き下がってくれるならと思い、それほど深く考えずに彼女の唇に自分の唇を軽く重ねる。彼にしてみれば幼い子供にせがまれてのスキンシップのつもりで返したものだったのだが、それがアリシアの言動にさらに火を点ける結果となった。
それ以降、彼女は彼が行くところにはどこへでもついていき、ついにはトイレの前で待機するまでになってしまったのだった。しかも顔を合わす度に上目遣いで「千堂様、好きです」と言ってはキスをせがみ、それを無視すると悲しそうな顔で「どうしてキスしてくれないんですか?」と訊いてきた。
千堂にしても、本気でそれを迷惑と感じてた訳ではなかった為に彼のバイタルサインに異常は見られず、アリシアの振る舞いに歯止めがかかる要素が無かったのである。
それは夕食を終えても続き、とうとう、彼が風呂に入ろうとバスルームに向かった時に、事件は起こってしまったのだった。
「千堂様、お体を洗わせていただきます(はあと)」
そう言って脱衣所にまで入ってきたアリシアに対し、千堂はさすがに頭を抱えた。恋愛に浮かれる十代少女以上に節操のないその行状に、彼は思ったのだった。
共に死線を乗り越えた時の、あの凛々しかったアリシアはどこに行ってしまったのだろうか……これではただ人間に媚びを売る愛玩人形ではないか。今のお前は、私が知っている彼女ではない。
千堂の心の中に芽生えたそういう想いが、苛立ちとなって言葉を紡いだ。
「いい加減にしろ! 我が社は、そうやって人間に媚びへつらうラブドールなど作っていない!」
それは、無意識に出た言葉だった。決して言おうとして言ったものではなかった。だが同時に、千堂の中に確かにあった気持でもある。気持ちではあるのだが、千堂自身が、それを否定したいと思っていたのだ。そう思っていたのに、彼女に対する苛立ちが、形となって溢れてしまったのである。
「……っ!」
咄嗟に自分の口を手で覆ったが、遅かった。一度口にしてしまったものは、無かったことには出来なかった。
「……」
アリシアは、目を伏せていた。両手でエプロンを握り締め、ただ黙って何かに耐えていた。そして、しばらくの沈黙の後、静かに言った。
「ご気分を害してしまって、申し訳ございませんでした…」
深く頭を下げ、そのまま目を合わせることもなく、リビング脇の自らの待機室に戻ってしまったのだった。
『……くそ…っ!』
一人バスルームに残された千堂は、激しい自己嫌悪に陥っていた。己の愚かさが許せなかった。
<ラブドール>。それは、アリシアシリーズを含むメイトギアの俗称、いや、むしろ蔑称と言った方がいいものだった。それは紛れもなく、人間の性的嗜好の慰み物と揶揄する為に用いられるものだったからだ。だが、一般に販売されているメイトギアにそのような機能はない。一部の好事家の為にそういう改造を施せる社外パーツが売られていたりするのは事実だが、それはあくまで所有者が自己責任の範囲で行う改造であって、メーカー側としては想定していない使用法だった。だからそんな使い方をしてどのような事故があっても責任は負えないと、使用説明書の最初の一ページ目に大きく明記しているものだ。
そう、メイトギアは決してラブドールではないのである。だからこそそんな言葉があの時、彼女をどれだけ傷付けたか、自分は目の前で見ていたではないか。それなのに……
ただ、本来のアリシアシリーズなら、そんな言葉など気にもしない。何とも思わない。その程度の戯言を気にするようには作られていないし、そのような演技をすることもない。けれど彼女は、自分を性的な慰み物と見られることにショックを受けるのだ。彼女はただ純粋に、千堂に愛されることを望んでいるだけなのである。あくまでその一環として、人間がスキンシップと呼ぶものが彼との関係を良好にするのではないかと考えただけだった。
風呂の後、千堂はアリシアの待機室の前に立った。耳を澄まして中の様子を窺うが、何の気配もない。もっとも、それは当然のことだ。彼女はロボットなのだから、動作していなければ単なる人形と同じである。動いていなくても常に呼吸をして微妙に体を動かさずにはいられない人間とは違い、何も気配を発することはない。
「アリシア……ちょっといいかな」
彼がそう声を掛けると、ドアの向こうでアリシアの小型サーボモータが発する微かな音がした。それが次第に近付いてきて、ドアノブが回された。そしてゆっくりとドアが開かれて、目を伏せたままの彼女が姿を現したのだった。
「……は…?」
昼食を終えて食後のコーヒーをよばれている時、突然、アリシアがそう声を張り上げた。その脈絡のない発言に、当然、千堂は面食らう。
「そうか……そう言ってくれるのは嬉しいが、ものには順序というものがあってだな…」
戸惑いながらも冷静に、彼女を諭そうとそう言うが、アリシアは引き下がらなかった。
「千堂様は、私のことが嫌いですか?」
自分を真っ直ぐに見詰めながら臆することなく直球の質問をぶつけてくる彼女に、彼は気圧されていた。
「いや、お前には感謝してもしきれない恩もある。決して嫌いではないし、むしろ好きだと言ってもいい」
そう。千堂はアリシアのことを大切に思っているのだ。命を救ってもらった恩ももちろんだが、彼も本当はアリシアのことを好きだと思っているのだ。ただいろいろ世間体等々を考えると大声で公言するのが憚られるからはっきりと言えないだけで。
「ありがとうございます。じゃあ、両想いですね(はあと)」
言質をもらい、アリシアは嬉しそうに微笑んだ。それはどこか、悪戯っぽい笑みでもあった。実は、彼女にも分かっているのだ。人間の脈拍数・呼吸の様子・体温・発汗等々のバイタルサインを検知してある程度の心理まで推測出来るアリシアシリーズにとっては、人間の快・不快を感じ取る程度のことは造作もないのだから。
「いやだから、そういうことではなくてだな…」
無論、千堂にもそれは分かっていた。自分がアリシアのことを大切に思っている程度のことは見抜かれているだろうと。だが、人間というのは好きか嫌いかだけで行動を決められるほど単純ではないのだ。その辺りの実感が、ロボットであるアリシアには得られないのだと彼は感じていた。
元より人間に恋愛感情を抱くなどということが想定されてないのだから、こうも真っ直ぐな恋愛感情を向けられた人間がどういう状態に陥るかという程の複雑な心理を理解出来るようには作られていないのである。しかも、例え人間同士の恋愛を第三者の立場で見ている場合であっても、それに対して下手に口を挟むようなことをしない方向で設計されているのだ。そんな形で人間関係に干渉してしまっては、どんな苦情が来るか分かったものではないのだから。
だからアリシアには、恋愛というものの本質が理解出来ないのだとも言えた。故に彼女は、千堂のバイタルサインをチェックしつつも、それに異常が見られない限りは自分の気持ちを正直に表すことに躊躇いを感じることはないのである。自らの行為が彼にとって不利益になるものでない限りは。
以前はそれでも、人間との間に一線を引くという大原則が活きていたため一歩引いた対応をしていたものが、自分の気持ちを彼が受け入れてくれていると認識出来たことでタガが外れてしまったとも言えるのかも知れない。人間で言えば、彼女は千堂に対して『甘えて』いるのだと思われる。
ここにもし他人がいて、自分の振る舞いに彼が困っているのが分かれば自重も出来る。だが今は、この広い屋敷に二人きりだ。自分達以外にはヘルパーロボットが一台あるだけなのである。それで何を遠慮することがあろう。
その為、彼女の行動はますますエスカレートしていった。
「千堂様…」
不意に彼の傍に立ち、顔を寄せて唇を近付けて目を瞑った。キスをせがんでいることは子供でも分かる仕草だった。どうするべきか一瞬戸惑った千堂だったが、まあキス一つで引き下がってくれるならと思い、それほど深く考えずに彼女の唇に自分の唇を軽く重ねる。彼にしてみれば幼い子供にせがまれてのスキンシップのつもりで返したものだったのだが、それがアリシアの言動にさらに火を点ける結果となった。
それ以降、彼女は彼が行くところにはどこへでもついていき、ついにはトイレの前で待機するまでになってしまったのだった。しかも顔を合わす度に上目遣いで「千堂様、好きです」と言ってはキスをせがみ、それを無視すると悲しそうな顔で「どうしてキスしてくれないんですか?」と訊いてきた。
千堂にしても、本気でそれを迷惑と感じてた訳ではなかった為に彼のバイタルサインに異常は見られず、アリシアの振る舞いに歯止めがかかる要素が無かったのである。
それは夕食を終えても続き、とうとう、彼が風呂に入ろうとバスルームに向かった時に、事件は起こってしまったのだった。
「千堂様、お体を洗わせていただきます(はあと)」
そう言って脱衣所にまで入ってきたアリシアに対し、千堂はさすがに頭を抱えた。恋愛に浮かれる十代少女以上に節操のないその行状に、彼は思ったのだった。
共に死線を乗り越えた時の、あの凛々しかったアリシアはどこに行ってしまったのだろうか……これではただ人間に媚びを売る愛玩人形ではないか。今のお前は、私が知っている彼女ではない。
千堂の心の中に芽生えたそういう想いが、苛立ちとなって言葉を紡いだ。
「いい加減にしろ! 我が社は、そうやって人間に媚びへつらうラブドールなど作っていない!」
それは、無意識に出た言葉だった。決して言おうとして言ったものではなかった。だが同時に、千堂の中に確かにあった気持でもある。気持ちではあるのだが、千堂自身が、それを否定したいと思っていたのだ。そう思っていたのに、彼女に対する苛立ちが、形となって溢れてしまったのである。
「……っ!」
咄嗟に自分の口を手で覆ったが、遅かった。一度口にしてしまったものは、無かったことには出来なかった。
「……」
アリシアは、目を伏せていた。両手でエプロンを握り締め、ただ黙って何かに耐えていた。そして、しばらくの沈黙の後、静かに言った。
「ご気分を害してしまって、申し訳ございませんでした…」
深く頭を下げ、そのまま目を合わせることもなく、リビング脇の自らの待機室に戻ってしまったのだった。
『……くそ…っ!』
一人バスルームに残された千堂は、激しい自己嫌悪に陥っていた。己の愚かさが許せなかった。
<ラブドール>。それは、アリシアシリーズを含むメイトギアの俗称、いや、むしろ蔑称と言った方がいいものだった。それは紛れもなく、人間の性的嗜好の慰み物と揶揄する為に用いられるものだったからだ。だが、一般に販売されているメイトギアにそのような機能はない。一部の好事家の為にそういう改造を施せる社外パーツが売られていたりするのは事実だが、それはあくまで所有者が自己責任の範囲で行う改造であって、メーカー側としては想定していない使用法だった。だからそんな使い方をしてどのような事故があっても責任は負えないと、使用説明書の最初の一ページ目に大きく明記しているものだ。
そう、メイトギアは決してラブドールではないのである。だからこそそんな言葉があの時、彼女をどれだけ傷付けたか、自分は目の前で見ていたではないか。それなのに……
ただ、本来のアリシアシリーズなら、そんな言葉など気にもしない。何とも思わない。その程度の戯言を気にするようには作られていないし、そのような演技をすることもない。けれど彼女は、自分を性的な慰み物と見られることにショックを受けるのだ。彼女はただ純粋に、千堂に愛されることを望んでいるだけなのである。あくまでその一環として、人間がスキンシップと呼ぶものが彼との関係を良好にするのではないかと考えただけだった。
風呂の後、千堂はアリシアの待機室の前に立った。耳を澄まして中の様子を窺うが、何の気配もない。もっとも、それは当然のことだ。彼女はロボットなのだから、動作していなければ単なる人形と同じである。動いていなくても常に呼吸をして微妙に体を動かさずにはいられない人間とは違い、何も気配を発することはない。
「アリシア……ちょっといいかな」
彼がそう声を掛けると、ドアの向こうでアリシアの小型サーボモータが発する微かな音がした。それが次第に近付いてきて、ドアノブが回された。そしてゆっくりとドアが開かれて、目を伏せたままの彼女が姿を現したのだった。
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