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大希
醜い部分 正しくない部分
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私の醜悪な一面を曝け出したにもかかわらず、山下さんも玲那さんも、私を軽蔑しませんでした。
それどころか、
「ありがとう」
とまでおっしゃってくださったのです。
山下さんも玲那さんも、ご自身が決して綺麗なだけではないことを承知しているからこそ、私のそういう部分についても受け止めてくださったのだと思います。
私は、自らの醜い部分や人として正しくない部分について見て見ぬふりをする方を信頼しません。
そういう方は、自身の認めたくない部分を突き付けられると逆上して冷静さを失ったり、または隠蔽しようとして嘘を吐いたりするからです。
自身の醜さを、間違いを、客観的に認めた上でより良くあろうとする方だけが信用に足ると私は思っています。
山下さんや玲那さんや絵里奈さん、そしておそらく沙奈子さんも、それができる方なのだと感じます。だからこそ玲那さんは、ご自身の罪を認め、罰を受けることを望まれたのでしょうから。
だからこそ、私は山下さんご家族を信頼することができるのです。
しかし、自身の醜さや間違いを認められない弱さを持つのも人間というものでしょう。
故に私は、その弱さそのものを責めたいとは思いません。自身の弱さに負けてスクールカーストを作ろうとした私に、他人の弱さを責める資格があるとも思いませんし。
責めることはしませんが、信頼もしないというだけです。
私自身が、かつての私を信頼できないように。
この方々と出逢えたことも、私にとっては大きな幸運でした。それに比べれば、玲那さんの裁判の弁護士費用を立て替えたことなど、些末な話です。
もっとも、それについては順次返済していただいていますので、元より<契約>に過ぎません。<恩>などというものではありませんが。
昼食を終え、ヒロ坊くんと千早と共に山仁さんの家に戻った私は、何とも言えない充足感を覚えていました。
自らの過ちを明かして良かったと感じます。
山下さんや玲那さんが他人の過ちを嘲笑うような方々であればそれはできなかったでしょうが、過ちは過ちとして受け止めつつ冷静に向き合うことのできる方々ですので、ヒロ坊くんや千早も安心して接することができるのでしょうね。
他人を嘲笑う方は、その行いこそが自らを追い詰めていくのだと改めて自覚するべきなのかもしれません。
私は、私自身に問い掛けます。
『あなたは、他人を嘲笑うような方を信頼できますか?』
と。
答えは『No』です。
であれば、私は、自分自身が他人を嘲笑うような人物になること拒みます。
そのような人は、ヒロ坊くんに相応しくありませんから。
それどころか、
「ありがとう」
とまでおっしゃってくださったのです。
山下さんも玲那さんも、ご自身が決して綺麗なだけではないことを承知しているからこそ、私のそういう部分についても受け止めてくださったのだと思います。
私は、自らの醜い部分や人として正しくない部分について見て見ぬふりをする方を信頼しません。
そういう方は、自身の認めたくない部分を突き付けられると逆上して冷静さを失ったり、または隠蔽しようとして嘘を吐いたりするからです。
自身の醜さを、間違いを、客観的に認めた上でより良くあろうとする方だけが信用に足ると私は思っています。
山下さんや玲那さんや絵里奈さん、そしておそらく沙奈子さんも、それができる方なのだと感じます。だからこそ玲那さんは、ご自身の罪を認め、罰を受けることを望まれたのでしょうから。
だからこそ、私は山下さんご家族を信頼することができるのです。
しかし、自身の醜さや間違いを認められない弱さを持つのも人間というものでしょう。
故に私は、その弱さそのものを責めたいとは思いません。自身の弱さに負けてスクールカーストを作ろうとした私に、他人の弱さを責める資格があるとも思いませんし。
責めることはしませんが、信頼もしないというだけです。
私自身が、かつての私を信頼できないように。
この方々と出逢えたことも、私にとっては大きな幸運でした。それに比べれば、玲那さんの裁判の弁護士費用を立て替えたことなど、些末な話です。
もっとも、それについては順次返済していただいていますので、元より<契約>に過ぎません。<恩>などというものではありませんが。
昼食を終え、ヒロ坊くんと千早と共に山仁さんの家に戻った私は、何とも言えない充足感を覚えていました。
自らの過ちを明かして良かったと感じます。
山下さんや玲那さんが他人の過ちを嘲笑うような方々であればそれはできなかったでしょうが、過ちは過ちとして受け止めつつ冷静に向き合うことのできる方々ですので、ヒロ坊くんや千早も安心して接することができるのでしょうね。
他人を嘲笑う方は、その行いこそが自らを追い詰めていくのだと改めて自覚するべきなのかもしれません。
私は、私自身に問い掛けます。
『あなたは、他人を嘲笑うような方を信頼できますか?』
と。
答えは『No』です。
であれば、私は、自分自身が他人を嘲笑うような人物になること拒みます。
そのような人は、ヒロ坊くんに相応しくありませんから。
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