466 / 697
第四幕
見ず知らずの赤の他人には何の責任もないよ
しおりを挟む
他者に害意を向ければ、自分にも害意が返ってくる。
事実、安和のHPのコメント欄でも、彼女を罵ろうとするコメントに対しては、
『そっちこそ何様のつもり!?』
『ここはカワイイアクセを愛でる場所なんだから、そうじゃないのは来ないで!』
『キモイ!』
等々、罵倒が返される。
たとえ罵倒とかであっても他者が自分に対して反応してくれるのが嬉しいのかもしれないけど、そんなのはそれこそ、自分の親に対してすればいい。自分を勝手にこの世に送り出しておいて、満足するまで相手もしてくれなかったような親だったんだよね? どうしてその報いを受けさせないの?
それに対して、赤の他人は、自分がこの世に生み出されたことについては何の責任も負ってないよ? それなのに赤の他人に自分の存在を受け止めさせようとするの?
やっぱり筋違いもいいところだよね?
悠里や安和や椿が他所様に対してそれを求めないのは、悠里達にその必要がないからだよ。悠里達の存在を認め受け止めるのは、三人をこの世に送り出した僕とアオの責任だ。あとはかろうじて、それを唆す結果になったセルゲイかな。でも精々そこまでで、見ず知らずの赤の他人には何の責任もないよ。
ましてや、干渉さえされたこともないような赤の他人にはね。
何度でも言うよ。
自分の勝手でこの世に送り出した子供の存在を認め受け止めるのは、親のするべきことだ。赤の他人にそれをさせるのは、親自身の責任の放棄でしかない。
どんなに言い訳してもね、何の抵抗もできずに一方的にこの世に送り出された子供に責任を押し付けようとするのなんて、それこそ言語道断だよ、
養育費を払わないとかなんて、それこそね。
『親がどんな人間でも子供が努力すれば何とでもなる』
と言うのなら、<養育費を払う努力>はしたの? 努力すれば何とでもなるのなら、養育費を払えるようにもなるんだよね? その努力をしない人間が<努力>を語っても空々しいだけだよ? そして、努力をしてもどうにもならないというのなら、『努力をすれば何とでもなる』というのは嘘だという証明だ。
他者に厳しい者ほど自分に甘い。
<努力>という言葉を振りかざす人間ほど、自分がしようとしない努力については目を背けようとする。
努力というものは、結局、当人が納得するためにすることなんじゃないのかな。努力が報われればそれだけ喜びも大きいだろうし、努力が報われなかった場合にも、
『これだけ努力しても駄目だったのなら仕方ない』
と自分を納得させられるだろうね。
事実、安和のHPのコメント欄でも、彼女を罵ろうとするコメントに対しては、
『そっちこそ何様のつもり!?』
『ここはカワイイアクセを愛でる場所なんだから、そうじゃないのは来ないで!』
『キモイ!』
等々、罵倒が返される。
たとえ罵倒とかであっても他者が自分に対して反応してくれるのが嬉しいのかもしれないけど、そんなのはそれこそ、自分の親に対してすればいい。自分を勝手にこの世に送り出しておいて、満足するまで相手もしてくれなかったような親だったんだよね? どうしてその報いを受けさせないの?
それに対して、赤の他人は、自分がこの世に生み出されたことについては何の責任も負ってないよ? それなのに赤の他人に自分の存在を受け止めさせようとするの?
やっぱり筋違いもいいところだよね?
悠里や安和や椿が他所様に対してそれを求めないのは、悠里達にその必要がないからだよ。悠里達の存在を認め受け止めるのは、三人をこの世に送り出した僕とアオの責任だ。あとはかろうじて、それを唆す結果になったセルゲイかな。でも精々そこまでで、見ず知らずの赤の他人には何の責任もないよ。
ましてや、干渉さえされたこともないような赤の他人にはね。
何度でも言うよ。
自分の勝手でこの世に送り出した子供の存在を認め受け止めるのは、親のするべきことだ。赤の他人にそれをさせるのは、親自身の責任の放棄でしかない。
どんなに言い訳してもね、何の抵抗もできずに一方的にこの世に送り出された子供に責任を押し付けようとするのなんて、それこそ言語道断だよ、
養育費を払わないとかなんて、それこそね。
『親がどんな人間でも子供が努力すれば何とでもなる』
と言うのなら、<養育費を払う努力>はしたの? 努力すれば何とでもなるのなら、養育費を払えるようにもなるんだよね? その努力をしない人間が<努力>を語っても空々しいだけだよ? そして、努力をしてもどうにもならないというのなら、『努力をすれば何とでもなる』というのは嘘だという証明だ。
他者に厳しい者ほど自分に甘い。
<努力>という言葉を振りかざす人間ほど、自分がしようとしない努力については目を背けようとする。
努力というものは、結局、当人が納得するためにすることなんじゃないのかな。努力が報われればそれだけ喜びも大きいだろうし、努力が報われなかった場合にも、
『これだけ努力しても駄目だったのなら仕方ない』
と自分を納得させられるだろうね。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説


ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。


元平民の義妹は私の婚約者を狙っている
カレイ
恋愛
伯爵令嬢エミーヌは父親の再婚によって義母とその娘、つまり義妹であるヴィヴィと暮らすこととなった。
最初のうちは仲良く暮らしていたはずなのに、気づけばエミーヌの居場所はなくなっていた。その理由は単純。
「エミーヌお嬢様は平民がお嫌い」だから。
そんな噂が広まったのは、おそらく義母が陰で「あの子が私を母親だと認めてくれないの!やっぱり平民の私じゃ……」とか、義妹が「時々エミーヌに睨まれてる気がするの。私は仲良くしたいのに……」とか言っているからだろう。
そして学園に入学すると義妹はエミーヌの婚約者ロバートへと近づいていくのだった……。
後宮の棘
香月みまり
キャラ文芸
蔑ろにされ婚期をのがした25歳皇女がついに輿入り!相手は敵国の禁軍将軍。冷めた姫vs堅物男のチグハグな夫婦は帝国内の騒乱に巻き込まれていく。
☆完結しました☆
スピンオフ「孤児が皇后陛下と呼ばれるまで」の進捗と合わせて番外編を不定期に公開していきます。
第13回ファンタジー大賞特別賞受賞!
ありがとうございました!!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる