7 / 697
パパもママもだ~い好き♡
しおりを挟む
なお、悠里と安和は、精神的には一応思春期にも突入しているけれど、その身体的な特徴とも相まって人間が言う<思春期>とは元々違うものだった。単に明確な自我が確立されることで自分と他者の違いというものについていろいろ考えてしまうだけである。
なので、その見た目と相まって何も違和感がない。
また、椿もみんなで一緒のお風呂が大好きなので、ただ楽しんでいるだけだった。
彼女が通う小学校のクラスメイトの中には、
『お父さんと一緒のお風呂とか、絶対に無理!』
と公言している女の子もいるものの、椿としては、
『ふ~ん、そうなんだ』
と思っている程度でしかない。彼女はもう齢十歳にして、
『自分と他人は違っていて当然』
という風に達観していた。他人と違っていることで不安になったりはしない。その必要がなかった。
だって彼女はとても愛されているから。
体を洗って頭も洗って、髪の手入れもして、みんなと一緒に湯船に浸かって、
「パ~パ♡ マ~マ♡」
そう甘えれば、
「は~い♡」
きちんと受け止めてもらえた。父親が吸血鬼だということも理解してるし、それが今の社会じゃ受け入れられないこともすでに理解してる。
けれどそんなことは瑣末な問題だった。
「椿、パパとママのところに来てくれてありがとう…」
そう言ってもらえるから。
自分が祝福されていることが分かるから。
「パパもママもだ~い好き♡」
素直にそう言える。
そうしてみんなでお風呂を楽しんで、
「ほわほわ~♡」
家族揃って桜色に染まって、まさにほわほわに緩んだ様子で上がった。
「はにゃ~♡」
「うにゅ~♡」
「にゃひ~♡」
悠里も安和も椿も、とろけたようにリビングで寛ぐ。
蒼井家には、基本、<自室>というものがなかった。アオの仕事部屋はあるものの、他には寝室しかない。なにしろ普段はリビングで集まって過ごすのだから。
一応、アオの仕事部屋の一部やリビングの一部を区切って<子供部屋>を作った時期もあったけれど、子供達の誰もそこにこもったりしなかった。なんだかんだと皆、リビングに集まってしまう。そこで家族全員で過ごす。
アオですら、仕事に特に集中する時には仕事部屋にこもるものの、それ以外は、リビングにノートパソコンを持ち込んで仕事をしている。
それが一番リラックスできるからだ。
今も、リビングに全員集まって、録画していた深夜アニメを一緒に視る。
コメディ調のアニメが好きなのは共通で、その上で、悠里はホラーやアクション物、安和は学園物やサスペンス物、椿はシュールギャグ系が好きだった。
けれど、基本的にどのジャンルのアニメでも楽しむことができるのだった。
なので、その見た目と相まって何も違和感がない。
また、椿もみんなで一緒のお風呂が大好きなので、ただ楽しんでいるだけだった。
彼女が通う小学校のクラスメイトの中には、
『お父さんと一緒のお風呂とか、絶対に無理!』
と公言している女の子もいるものの、椿としては、
『ふ~ん、そうなんだ』
と思っている程度でしかない。彼女はもう齢十歳にして、
『自分と他人は違っていて当然』
という風に達観していた。他人と違っていることで不安になったりはしない。その必要がなかった。
だって彼女はとても愛されているから。
体を洗って頭も洗って、髪の手入れもして、みんなと一緒に湯船に浸かって、
「パ~パ♡ マ~マ♡」
そう甘えれば、
「は~い♡」
きちんと受け止めてもらえた。父親が吸血鬼だということも理解してるし、それが今の社会じゃ受け入れられないこともすでに理解してる。
けれどそんなことは瑣末な問題だった。
「椿、パパとママのところに来てくれてありがとう…」
そう言ってもらえるから。
自分が祝福されていることが分かるから。
「パパもママもだ~い好き♡」
素直にそう言える。
そうしてみんなでお風呂を楽しんで、
「ほわほわ~♡」
家族揃って桜色に染まって、まさにほわほわに緩んだ様子で上がった。
「はにゃ~♡」
「うにゅ~♡」
「にゃひ~♡」
悠里も安和も椿も、とろけたようにリビングで寛ぐ。
蒼井家には、基本、<自室>というものがなかった。アオの仕事部屋はあるものの、他には寝室しかない。なにしろ普段はリビングで集まって過ごすのだから。
一応、アオの仕事部屋の一部やリビングの一部を区切って<子供部屋>を作った時期もあったけれど、子供達の誰もそこにこもったりしなかった。なんだかんだと皆、リビングに集まってしまう。そこで家族全員で過ごす。
アオですら、仕事に特に集中する時には仕事部屋にこもるものの、それ以外は、リビングにノートパソコンを持ち込んで仕事をしている。
それが一番リラックスできるからだ。
今も、リビングに全員集まって、録画していた深夜アニメを一緒に視る。
コメディ調のアニメが好きなのは共通で、その上で、悠里はホラーやアクション物、安和は学園物やサスペンス物、椿はシュールギャグ系が好きだった。
けれど、基本的にどのジャンルのアニメでも楽しむことができるのだった。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
見知らぬ男に監禁されています
月鳴
恋愛
悪夢はある日突然訪れた。どこにでもいるような普通の女子大生だった私は、見知らぬ男に攫われ、その日から人生が一転する。
――どうしてこんなことになったのだろう。その問いに答えるものは誰もいない。
メリバ風味のバッドエンドです。
2023.3.31 ifストーリー追加
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる