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過去にならない過去
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「よーし、一週間分の疲れを取るために、エネルギー補填しに行くぜ!」
若者の回復力はすさまじい。
夕方には、ややぎこちない動きながらも、元気のある若い兵士たちがちらほらと、脇田を中心にして休憩室に集まっていた。
「行くぜって、どこに?」
夕が呆れて尋ねると、いかんなぁと首を振る。
「そりゃ、酒とオンナに決まってるだろう! おまえ、老け込むには早いだろうが!」
「そうですよ、城崎准尉」
「行きましょうよ!」
「でも、城崎准尉がいたら、いいとこ持ってかれそう」
「行くぞ、城崎。おまえ最近、全然、ダメじゃねーか。この前、オンナとヤッたのは、いつよ?」
「おまえ、ちょっとは言葉選べよ」
脇田のあられもない発言に呆れつつ、いつだったかと考える自分がいる。
少なくとも、半年以上いや、一年は……。
「おまえなぁ……不毛な恋愛に陥るのもいいけど、あんまり現役を離れてると、技が廃れるぜ」
「うるせーな。どんな技だよ、一体。第一、ナンなんだよ、不毛な恋愛って」
「年上のオネェ様相手にしたいんなら、技磨く必要あると思うぜ?」
ニヤニヤ笑って耳打ちする脇田の頭を小突きながら、それが誰を指しているのか、わかってしまう自分にも腹が立つ。
あんな、化け物みたいな体力の、銃を持つと性格変わるような恐ろしい女に、誰が不毛な恋愛を挑もうなんて思うものか。
「レベル、高いんだろうな?」
夕が立ち上がると、脇田はそうこなくっちゃと、肩を組んで囁く。
「俺様の合コンで、外れたことあるか? 今日は、短大生。女子短大。合コン慣れしてるから、変に気を使うことも無い。ラクな相手だろ」
脇田の選んでくる合コンの相手は、「気軽」というのがテーマになっている。
付き合うカップルも出ることがあるが、結局、結婚へ繋がるようなことはない。
こちらも、むこうも遊び。そういう了解が、ある。
「ちゃんと外泊出しとけよー」
「言われなくてもそうしますよ!」
わいわいと、はしゃぐ他のやつらと共に、何となく外泊を出した。
オンナを見つけるため、というよりも、とことん飲んでしまいたい気分だったのだ。
自分が何故、ここにいるのかを忘れるために。
その日は、ごく普通の日だった。
うだるような暑さを来たす地元の夏から離れて、二年目。
空を遮る建物なんか、数えるほどしかない広々とした大地で、開放的な大学生活を大いに楽しんでいた。
適当に講義をさぼり、適当にバイトをこなし、適当に彼女とドライブを楽しむ。朝まで飲み明かしてバカみたいに騒いだり。
このまま、勝手気ままに大学生活を楽しんで、卒業後はソコソコの企業に就職するか、専攻を極めるために大学院へ行くか、はたまた海外に留学するか。
将来は不確定で、自分は何にでもなれる、どうとでも生きられる気がしていた。
それが、単なる夢物語だったということを思い知ったのは、一本の電話だった。
「もしもし、城崎夕さんですか? 私、○○県警の……本日昼過ぎに起きた、爆弾テロ事件で……ご両親……確認を……」
俺は地下街にいて、携帯の電波が弱く、途切れ途切れに聞こえる単語を追うように、彼女と待ち合わせていた大きなスクリーンのある広場に向かっていた。
普段から、待ち合わせに利用する人々が多い広場は、かつてないほど混雑していた。
いつもなら、企業やデパートの広告が流れているスクリーンに、炎と煙、砕け散ったガラス片が映し出されていた。
音声のない映像は、どこか映画のように非現実的だった。
報道している記者の切迫した様子。
無数の救急車、パトカー、消防車。
担架で、または担がれて、運ばれていく人々。
都内、自爆テロ、死傷者多数のテロップ。
画面の左隅には、録画の文字。
「もしもし? 聞こえますか」
電話の向こうの声が、ひどく遠く感じられる。
「はい……聞こえています」
そう答えたが、聞いた内容のすべてを理解していたわけではない。
ただ、自分が両親の遺体を確認しなければならないこと、そのために東京へ戻らなくてはいけないことだけ、理解した。
何が起こったのか、本当にすべてを理解したのは、両親が死んでから、三ヶ月後だった。
たまたま、車で偶然通りかかり、自爆テロに巻き込まれた両親が遺した死亡保険金で、店の負債や知人、親戚への借金を返し、それでも足りずに家も売り払って、結局、学費分は残らなかったので、大学に退学届けを出した。
住んでいたアパートを引き払い、スーツケース一つで、ビジネスホテルに泊まった日の翌日、夕は自分のこれからを、初めて考えた。
財布には、一万円札が三枚。
貯金通帳には、残高が数千円。
住む家もない。
二十歳とは、成人だ。もともと付き合いの薄かった親戚たちは、成人した大人の夕を引き取る必要はない、と断定している。
頼れる人は?
仕事を探さなくては。
でも、住所は? 履歴書には何と書けばいい?
どうすればいい? 一体、どうすれば?
教授は? 友人は?
だけど、住む場所が必要だ。住所が。
一睡も出来ずに迎えたその朝、解約しなくてはと思いつつ、最後まで手放せなかった携帯に、着信があった。
「もしもし、夕君か?」
「はい」
「私のこと、覚えているかな? 相模だ。葬儀で名刺を渡した……」
「はい、覚えています」
相手は、両親の葬式に来ていた人だった。
いくつもの見知らぬ顔に挨拶をしていた夕に、一枚の名刺を渡した人だ。
その名刺を財布から取り出す。
防衛省 北部方面総監部 三等陸佐 相模信夫
改めてその肩書きを見て、夕は驚いた。
相模は、確か昔、祖父が急死して酒屋を継ぐことになった父と、職場で一緒だったと言っていた。
夕は、自分の父親が、かつて自衛官だったことなど、全く知らなかった。
「家に電話したんだが、繋がらなかったので心配になってね。今は、どこにいるんだい?」
「今は、ビジネスホテルに。大学に、退学届けを出して、アパートを引き払ったので……」
夕が、ぽつぽつと現在の状況を口にすると、相模はしばし沈黙した後、やや改まった口調で夕を誘った。
「……夕君。昼飯でも食べないか? 私の職場は街中でね。君に色々話したいこともあるんだ」
見ず知らず、と言ってもいい人の誘いに、少し前までの夕なら「面倒だ」と思ったことだろう。
だが今は、誰かと話がしたかった。
少しでも、両親と繋がりのある誰かと。
夕は、気が付いたら相模の誘いに「はい」と答えていた。
相模は、行きつけの定食屋に夕を連れて行き、今まで知らなかった父の過去を話した。
二人は高校の同級生で、卒業と同時に上京したこと。
食うものもロクになく、まともな職にもありつけなかったこと。
そのうち、ヤクザともめて、自衛官を勧誘していた人に拾われたこと。
厳しい訓練に何度も逃げ出そうと思ったこと。
父は、後輩から鬼軍曹と呼ばれていたこと。
辛いことも、楽しいこともたくさん一緒に経験した。
だが、祖父の死をきっかけに、父が店を継ぐことになって自衛隊を辞めた後、相模は相模で、何だかんだで幹部への道を進んで転勤が多くなり、いつの間にか二人の交流は希薄になってしまった。
年賀状だけは遣り取りしていたから、父の結婚も、夕が生まれたことも、知っていたという。
「いつかまた、飲もうなって、年賀状に書いて、それを叶える前にこんなことになってしまって……本当に、残念だよ」
長い長い昔話の最後に、相模は夕を呼び出した本当の目的を告げた。
「これからどうするんだい? 行くところがないなら、自分が力になれる」と。
相模は、言葉通り夕に居場所を見つけてくれた。
衣食住に不自由せず、生きていくために稼げる場所を。
独りっきりの孤独を感じずに済む場所を。
それが柵の中、外界から隔離された場所であったのも、夕には有難かった。
マスコミに囲まれ、世間の同情に晒され、身内と思っていた他人の冷たさに打ちのめされ、それまでの世界がすべてひっくり返った現実から、目を背けることが出来る隔離された世界。
隔離された小さな世界では、常に、誰かが傍にいる。
自分がこの世に独り取り残されたわけではない安心感の中で、眠りにつくことが許されている。
この小さな世界の抱える矛盾を気にする必要はない。
夕が求めているのは、ただ、安らかな眠りだけだ。
右も左も分からずに、放り出されないという安心だけだ。
自分が何をするべく訓練されているのかなんて、夕にはカンケイのないことだ。
自分が、誰かを殺すかもしれないなんて、あり得ない。
今まで、戦後何十年もの間、この国の軍隊ではない軍隊は、実弾装備で出動したことなどなかった。
これからも、この先もずっと、多分、そんなことにはならないだろう。
可能性の低いことで、悩む必要などない。
訓練は訓練。
実戦のない訓練だけが、未来永劫続いていくのだと、夕は思っていた。
夕だけじゃない。
この国の誰もが、それを無条件に信じている。
若者の回復力はすさまじい。
夕方には、ややぎこちない動きながらも、元気のある若い兵士たちがちらほらと、脇田を中心にして休憩室に集まっていた。
「行くぜって、どこに?」
夕が呆れて尋ねると、いかんなぁと首を振る。
「そりゃ、酒とオンナに決まってるだろう! おまえ、老け込むには早いだろうが!」
「そうですよ、城崎准尉」
「行きましょうよ!」
「でも、城崎准尉がいたら、いいとこ持ってかれそう」
「行くぞ、城崎。おまえ最近、全然、ダメじゃねーか。この前、オンナとヤッたのは、いつよ?」
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少なくとも、半年以上いや、一年は……。
「おまえなぁ……不毛な恋愛に陥るのもいいけど、あんまり現役を離れてると、技が廃れるぜ」
「うるせーな。どんな技だよ、一体。第一、ナンなんだよ、不毛な恋愛って」
「年上のオネェ様相手にしたいんなら、技磨く必要あると思うぜ?」
ニヤニヤ笑って耳打ちする脇田の頭を小突きながら、それが誰を指しているのか、わかってしまう自分にも腹が立つ。
あんな、化け物みたいな体力の、銃を持つと性格変わるような恐ろしい女に、誰が不毛な恋愛を挑もうなんて思うものか。
「レベル、高いんだろうな?」
夕が立ち上がると、脇田はそうこなくっちゃと、肩を組んで囁く。
「俺様の合コンで、外れたことあるか? 今日は、短大生。女子短大。合コン慣れしてるから、変に気を使うことも無い。ラクな相手だろ」
脇田の選んでくる合コンの相手は、「気軽」というのがテーマになっている。
付き合うカップルも出ることがあるが、結局、結婚へ繋がるようなことはない。
こちらも、むこうも遊び。そういう了解が、ある。
「ちゃんと外泊出しとけよー」
「言われなくてもそうしますよ!」
わいわいと、はしゃぐ他のやつらと共に、何となく外泊を出した。
オンナを見つけるため、というよりも、とことん飲んでしまいたい気分だったのだ。
自分が何故、ここにいるのかを忘れるために。
その日は、ごく普通の日だった。
うだるような暑さを来たす地元の夏から離れて、二年目。
空を遮る建物なんか、数えるほどしかない広々とした大地で、開放的な大学生活を大いに楽しんでいた。
適当に講義をさぼり、適当にバイトをこなし、適当に彼女とドライブを楽しむ。朝まで飲み明かしてバカみたいに騒いだり。
このまま、勝手気ままに大学生活を楽しんで、卒業後はソコソコの企業に就職するか、専攻を極めるために大学院へ行くか、はたまた海外に留学するか。
将来は不確定で、自分は何にでもなれる、どうとでも生きられる気がしていた。
それが、単なる夢物語だったということを思い知ったのは、一本の電話だった。
「もしもし、城崎夕さんですか? 私、○○県警の……本日昼過ぎに起きた、爆弾テロ事件で……ご両親……確認を……」
俺は地下街にいて、携帯の電波が弱く、途切れ途切れに聞こえる単語を追うように、彼女と待ち合わせていた大きなスクリーンのある広場に向かっていた。
普段から、待ち合わせに利用する人々が多い広場は、かつてないほど混雑していた。
いつもなら、企業やデパートの広告が流れているスクリーンに、炎と煙、砕け散ったガラス片が映し出されていた。
音声のない映像は、どこか映画のように非現実的だった。
報道している記者の切迫した様子。
無数の救急車、パトカー、消防車。
担架で、または担がれて、運ばれていく人々。
都内、自爆テロ、死傷者多数のテロップ。
画面の左隅には、録画の文字。
「もしもし? 聞こえますか」
電話の向こうの声が、ひどく遠く感じられる。
「はい……聞こえています」
そう答えたが、聞いた内容のすべてを理解していたわけではない。
ただ、自分が両親の遺体を確認しなければならないこと、そのために東京へ戻らなくてはいけないことだけ、理解した。
何が起こったのか、本当にすべてを理解したのは、両親が死んでから、三ヶ月後だった。
たまたま、車で偶然通りかかり、自爆テロに巻き込まれた両親が遺した死亡保険金で、店の負債や知人、親戚への借金を返し、それでも足りずに家も売り払って、結局、学費分は残らなかったので、大学に退学届けを出した。
住んでいたアパートを引き払い、スーツケース一つで、ビジネスホテルに泊まった日の翌日、夕は自分のこれからを、初めて考えた。
財布には、一万円札が三枚。
貯金通帳には、残高が数千円。
住む家もない。
二十歳とは、成人だ。もともと付き合いの薄かった親戚たちは、成人した大人の夕を引き取る必要はない、と断定している。
頼れる人は?
仕事を探さなくては。
でも、住所は? 履歴書には何と書けばいい?
どうすればいい? 一体、どうすれば?
教授は? 友人は?
だけど、住む場所が必要だ。住所が。
一睡も出来ずに迎えたその朝、解約しなくてはと思いつつ、最後まで手放せなかった携帯に、着信があった。
「もしもし、夕君か?」
「はい」
「私のこと、覚えているかな? 相模だ。葬儀で名刺を渡した……」
「はい、覚えています」
相手は、両親の葬式に来ていた人だった。
いくつもの見知らぬ顔に挨拶をしていた夕に、一枚の名刺を渡した人だ。
その名刺を財布から取り出す。
防衛省 北部方面総監部 三等陸佐 相模信夫
改めてその肩書きを見て、夕は驚いた。
相模は、確か昔、祖父が急死して酒屋を継ぐことになった父と、職場で一緒だったと言っていた。
夕は、自分の父親が、かつて自衛官だったことなど、全く知らなかった。
「家に電話したんだが、繋がらなかったので心配になってね。今は、どこにいるんだい?」
「今は、ビジネスホテルに。大学に、退学届けを出して、アパートを引き払ったので……」
夕が、ぽつぽつと現在の状況を口にすると、相模はしばし沈黙した後、やや改まった口調で夕を誘った。
「……夕君。昼飯でも食べないか? 私の職場は街中でね。君に色々話したいこともあるんだ」
見ず知らず、と言ってもいい人の誘いに、少し前までの夕なら「面倒だ」と思ったことだろう。
だが今は、誰かと話がしたかった。
少しでも、両親と繋がりのある誰かと。
夕は、気が付いたら相模の誘いに「はい」と答えていた。
相模は、行きつけの定食屋に夕を連れて行き、今まで知らなかった父の過去を話した。
二人は高校の同級生で、卒業と同時に上京したこと。
食うものもロクになく、まともな職にもありつけなかったこと。
そのうち、ヤクザともめて、自衛官を勧誘していた人に拾われたこと。
厳しい訓練に何度も逃げ出そうと思ったこと。
父は、後輩から鬼軍曹と呼ばれていたこと。
辛いことも、楽しいこともたくさん一緒に経験した。
だが、祖父の死をきっかけに、父が店を継ぐことになって自衛隊を辞めた後、相模は相模で、何だかんだで幹部への道を進んで転勤が多くなり、いつの間にか二人の交流は希薄になってしまった。
年賀状だけは遣り取りしていたから、父の結婚も、夕が生まれたことも、知っていたという。
「いつかまた、飲もうなって、年賀状に書いて、それを叶える前にこんなことになってしまって……本当に、残念だよ」
長い長い昔話の最後に、相模は夕を呼び出した本当の目的を告げた。
「これからどうするんだい? 行くところがないなら、自分が力になれる」と。
相模は、言葉通り夕に居場所を見つけてくれた。
衣食住に不自由せず、生きていくために稼げる場所を。
独りっきりの孤独を感じずに済む場所を。
それが柵の中、外界から隔離された場所であったのも、夕には有難かった。
マスコミに囲まれ、世間の同情に晒され、身内と思っていた他人の冷たさに打ちのめされ、それまでの世界がすべてひっくり返った現実から、目を背けることが出来る隔離された世界。
隔離された小さな世界では、常に、誰かが傍にいる。
自分がこの世に独り取り残されたわけではない安心感の中で、眠りにつくことが許されている。
この小さな世界の抱える矛盾を気にする必要はない。
夕が求めているのは、ただ、安らかな眠りだけだ。
右も左も分からずに、放り出されないという安心だけだ。
自分が何をするべく訓練されているのかなんて、夕にはカンケイのないことだ。
自分が、誰かを殺すかもしれないなんて、あり得ない。
今まで、戦後何十年もの間、この国の軍隊ではない軍隊は、実弾装備で出動したことなどなかった。
これからも、この先もずっと、多分、そんなことにはならないだろう。
可能性の低いことで、悩む必要などない。
訓練は訓練。
実戦のない訓練だけが、未来永劫続いていくのだと、夕は思っていた。
夕だけじゃない。
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