40 / 64
(9) お友達①
しおりを挟む
床に倒れた芙蓉は、浮いてる女性を見つめる。
「僕は・・、どうかしてるんだ。こんな事、あるわけ無い!」
人が風船のように、宙にプカプカ浮いてるなんて有るわけない。引力の法則に反してる。ニュートンは、偉い!
パトリシアは腕を上げて、浮いている女性を引き寄せた。ゆっくりと彼女の身体はパトリシアの腕に。
「ああ、ガビィ。私の愛しいガビィ!」
太は、パトリシアの言葉に女性が大切な人だと知った。でも、「愛しい」とは恋人ととかじゃないの?
小柄な少女に抱かれ女性は、凄い美人であった。その目が、ゆっくりと開かれる。空色の瞳だった。
「あ、パトリシア・・さん?」
「ガブリエル、大丈夫か?」
ガブリエルは身体を起こして自分の身体を見回した。
「確か、胸に攻撃を受けたはずなのに。何も残ってないわ!パトリシアさんの魔法ですか?」
「私は、何もしていない。この世界では魔法が上手く使えなくなっているので。」
芙蓉は、2人の会話に再び笑いたくなった。
(魔法だって?魔法で傷が治せるなら、医者は必要ないし。病院だって存在しないだろう。病気を治す為に病院へ通うんだ。病気を!)
芙蓉は、ハッとした。有り得るのか、魔法で治療というのは。不可能じゃないのか。
それから、パトリシアは2人の若い女性を宙から呼び出した。1人は、黒い髪のエレン。1人は金髪のエリザベスだ。
「凄いですわ、パトリシアさん。エリザベスさんの腕は切られて落ちてたのに。傷も残ってないです!私の魔法では出来なかったのに。」
エレンは涙を流しながらエリザベスの腕をさするのだ。
どうやら、彼女たちは、戦いの中で負傷して違う世界へ吹き飛ばされたらしい。
皆で再開の喜びを分かち合った後、パトリシアが芙蓉の側へ来た。
「芙蓉さん、皆がお腹をすかせているので。食べ物をお願いします。」
芙蓉は、動揺する。結局、自分が彼女たちを養わなくてはいけないのか。そのお金を、どうすればいいんだ?
「僕は・・、どうかしてるんだ。こんな事、あるわけ無い!」
人が風船のように、宙にプカプカ浮いてるなんて有るわけない。引力の法則に反してる。ニュートンは、偉い!
パトリシアは腕を上げて、浮いている女性を引き寄せた。ゆっくりと彼女の身体はパトリシアの腕に。
「ああ、ガビィ。私の愛しいガビィ!」
太は、パトリシアの言葉に女性が大切な人だと知った。でも、「愛しい」とは恋人ととかじゃないの?
小柄な少女に抱かれ女性は、凄い美人であった。その目が、ゆっくりと開かれる。空色の瞳だった。
「あ、パトリシア・・さん?」
「ガブリエル、大丈夫か?」
ガブリエルは身体を起こして自分の身体を見回した。
「確か、胸に攻撃を受けたはずなのに。何も残ってないわ!パトリシアさんの魔法ですか?」
「私は、何もしていない。この世界では魔法が上手く使えなくなっているので。」
芙蓉は、2人の会話に再び笑いたくなった。
(魔法だって?魔法で傷が治せるなら、医者は必要ないし。病院だって存在しないだろう。病気を治す為に病院へ通うんだ。病気を!)
芙蓉は、ハッとした。有り得るのか、魔法で治療というのは。不可能じゃないのか。
それから、パトリシアは2人の若い女性を宙から呼び出した。1人は、黒い髪のエレン。1人は金髪のエリザベスだ。
「凄いですわ、パトリシアさん。エリザベスさんの腕は切られて落ちてたのに。傷も残ってないです!私の魔法では出来なかったのに。」
エレンは涙を流しながらエリザベスの腕をさするのだ。
どうやら、彼女たちは、戦いの中で負傷して違う世界へ吹き飛ばされたらしい。
皆で再開の喜びを分かち合った後、パトリシアが芙蓉の側へ来た。
「芙蓉さん、皆がお腹をすかせているので。食べ物をお願いします。」
芙蓉は、動揺する。結局、自分が彼女たちを養わなくてはいけないのか。そのお金を、どうすればいいんだ?
0
お気に入りに追加
54
あなたにおすすめの小説
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
婚約破棄してたった今処刑した悪役令嬢が前世の幼馴染兼恋人だと気づいてしまった。
風和ふわ
恋愛
タイトル通り。連載の気分転換に執筆しました。
※なろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、pixivに投稿しています。
悪役令嬢は所詮悪役令嬢
白雪の雫
ファンタジー
「アネット=アンダーソン!貴女の私に対する仕打ちは到底許されるものではありません!殿下、どうかあの平民の女に頭を下げるように言って下さいませ!」
魔力に秀でているという理由で聖女に選ばれてしまったアネットは、平民であるにも関わらず公爵令嬢にして王太子殿下の婚約者である自分を階段から突き落とそうとしただの、冬の池に突き落として凍死させようとしただの、魔物を操って殺そうとしただの──・・・。
リリスが言っている事は全て彼女達による自作自演だ。というより、ゲームの中でリリスがヒロインであるアネットに対して行っていた所業である。
愛しいリリスに縋られたものだから男としての株を上げたい王太子は、アネットが無実だと分かった上で彼女を断罪しようとするのだが、そこに父親である国王と教皇、そして聖女の夫がやって来る──・・・。
悪役令嬢がいい子ちゃん、ヒロインが脳内お花畑のビッチヒドインで『ざまぁ』されるのが多いので、逆にしたらどうなるのか?という思い付きで浮かんだ話です。
婚約破棄に向けて悪役令嬢始めました
樹里
ファンタジー
王太子殿下との婚約破棄を切っ掛けに、何度も人生を戻され、その度に絶望に落とされる公爵家の娘、ヴィヴィアンナ・ローレンス。
嘆いても、泣いても、この呪われた運命から逃れられないのであれば、せめて自分の意志で、自分の手で人生を華麗に散らしてみせましょう。
私は――立派な悪役令嬢になります!
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
最強騎士は料理が作りたい
菁 犬兎
ファンタジー
こんにちわ!!私はティファ。18歳。
ある国で軽い気持ちで兵士になったら気付いたら最強騎士になってしまいました!でも私、本当は小さな料理店を開くのが夢なんです。そ・れ・な・の・に!!私、仲間に裏切られて敵国に捕まってしまいました!!あわわどうしましょ!でも、何だか王様の様子がおかしいのです。私、一体どうなってしまうんでしょうか?
*小説家になろう様にも掲載されております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる