北条氏政転生 関八州どころか東日本は全部俺の物 西は信長に任せて俺は歴史知識を利用して天下統一を手助けします。

ヒバリ

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「武田とは先ほどの取引関係を考慮しつつ関係を維持、上杉とは国交を保つが付かず離れずだそうです。常陸に関しても継続、難しい舵取りになるのは蘆名や東北に対してですね。こちらは徐々に交流を持ちながら経済的攻撃や裏工作はしない予定だそうです。」

 北条としては関八州を手に入れればとりあえずは放置でいいと考えているようだな。大国同士の協調を維持しながら自分の領土を固める。間違ってはいないが…。

 俺が黙り込み考えているのを見て、周りの小姓達も考え込んだりし始めている。その空気破ったのは秀吉だった。

 「私が思いますに常陸に関してはそろそろ切り崩しを終える頃かと。国人集達の不満は募り、民達は満足しています。それによって上と下の協調が取れずに兵を起こそうとしても上手くいかないかと。」

 秀吉は常陸に最前線で関わっていた関係で俺たちの中では一番詳しい。秀吉がいうのならば本当のことなのだろうが、常陸に関してはこちらから手を出すつもりはほぼ無いんだよなあ。

 「佐竹に関しては義昭殿が手強いからなあ、彼に敵対されるよりはこちら側につこうとして た時に反対の国人集達の蜂起を促したい。それらを鎮圧することで佐竹の力を削ぎながら傀儡にしする。」

 「なるほど!申し訳ないです!殿は佐竹殿を高く高く評価されているのですね。」

 秀吉がテンションを上げながら大きくリアクションを取って場を明るくしてくれる。俺もそれに乗っかって大きく頷き返す。

 「そうだ、あの男はそこにいる義堯と同等の男だと思うぞ。内政でも戦でも重宝する。できれば康虎のように方面軍を任せるか内政の方面担当にさせたい。」

 皆が俺の言葉を聞いてほうと感心していると同時に少し嫉妬しているようにも見える。

 「勿論、お前達にはそれ以上の働きを期待しているからこの場に呼んでいるのだぞ。その規模を任せるかどうかはわからないが少なくとも俺の側近重臣は確定しているのだ、今は焦らずに経験を積んでいけ。」

 「「ははっ!!」」

 「話が逸れたな。外交に関してはその程度でいいだろう。これから俺が本腰に入れたいことが海運だという話はちらちらしていたと思う。今年中に蝦夷地との往復便や、蝦夷地から佐渡島 敦賀 大内 京 尾張 伊豆へと向かう航路の整備をしたいと思っている。」

 「なんと!そんなことを考えていらっしゃったのですか!?」

 海運にも携わることが多い義堯が大袈裟に驚いているが周りも似たり寄ったりのようだ。今日は驚かせてばかりだな。

 「ああ、蝦夷地は広大でその場の特産品なども多い。そこを抑えることができれば東北東側の主導権を握れる。そうすれば東北攻略戦も少なくとも少しは簡単に進められるはずだ。」

 「東北攻略戦…。殿は日ノ下を全て手中に収めるのですか…いや、殿ならば時間も地力もある、人生を捧げれば…」

 源太郎が手を顎に当てて深く考え始める。次郎法師や正信は壮大すぎて思考が追いついていないようだが、義堯と秀吉は楽しそうに経済に関して話し合っている。船と道の整備でどのように発展するとかニッチすぎんだろ。幸隆は小太郎とどうやって制度を整えるかとか話をしているし何故そうなった。

 「おいおい、まてまて、俺はそこまで手を広げるつもりはないぞ。北条は関東に根ざした大名だぞ。中央、畿内を納めるのは別の人物になるだろうさ。それに、もし北条が誰かの下につかなければならなくなってもその時には考えていることもある。今はただ目の前のことに集中しておいてくれ。」

 皆が俺のことを疑わしそうに見ながら渋々頷いている。なんだかなあ。

 「話を戻すぞ。まずは半年で蝦夷地との航路を探る。ここには新規のガレオンを2隻回す。上手くいけばそのまま蝦夷地へと人員を送り実効支配を目論むぞ。いいな!」

 「はっ!」
 
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