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足利晴氏 佐竹義昭
「では、そろそろ。」
「うむ、北条めの首を取るために河越城へと向かうぞ!」
義昭の問いかけに対して意気揚々と答えた足利晴氏は周りの手助けを借りながら馬に乗り大軍が動き出したのを馬上から眺めながらある一点を強く見つめていた。
それは河越城である。この一戦によって関東の政権交代がおきるか、それとも古き良き?時代が続くかきまるのだ。足利晴氏は何を思って河越城を見ていたのか、勝てるかどうか不安だったのだろうか それとも目の敵として必ず殺してやると憎しみを増やしていたのか はたまた何か別のことを考えていたのか。それを知るには今幾許かの時が必要であった。
「晴氏様はここで我々の戦いを見ていて下され、万が一にも敵の天雷の武器とやらが攻撃してこないとも限りませぬ。」
「うむ、義昭に任せるとする。良きにはからえ。」
足利晴氏は自分に軍略も政略も出来ないとわかっていた。謀略に関しては今回のことで少し自信をつけたが、まだまだだと考えている。だからこそ、自分を過大評価せずに使えるものを使う。得意なものがいれば任せれば良いのだ。それを彼は学んだのだ。
「では、某は指揮を取るために少し前に出て参ります。失礼!」
義昭とその側周りは馬を走らせ軍を指揮しやすい位置についた。
「殿!どうなされるのですか?一応全軍の指揮権は頂けましたが、この様な烏合の衆使いづらいでしょうに。」
「ものは使い様よ!足利連合を右翼に配置してあるから奴らを突っ込ませろ!我々は左翼から別働隊を放ち奴らの本土を荒らしに行く、残りは囲み込むように河越城に当たらせるのだ!」
「はっ!では、伝令を…」
そのあとの言葉が続く事はなかった。北条軍の代名詞 天雷の武器の攻撃が始まったのだ。
ズトォン ズトォン ズトォン
絶え間なくバラバラな箇所に鉄の塊が飛んできて転がる。砂煙 土煙が上がり周りの兵は恐怖に駆られる。彼らにとっては初めてでも北条軍にとっては見なれた光景である。
「やはり使ってきたか!足利連合の裏に事前に用意しておいた我々の兵を回せ!逃げ出そうとする奴を切り捨てろ!前だけに進ませればいい!」
佐竹義昭は集められる数少ない情報から兵達が逃げ出すと言う事はわかっていた為それに対する対処法を荒療治ながらも用意していた。督戦隊である。
「我々は事前に用意していた通りに部隊ごとに離れて向かっている為被害は軽微です。それに集まっていて距離が近い方の右翼、足利連合を狙っているようでそもそも攻撃が飛んできてはいません!」
「なればそのまま突っ込ませよ!右翼はどうなっている!」
「はっ!督戦隊を用意していたお陰で狂ったように突撃しています!足並みは揃ってはいませんが確実に河越城へと向かっております!しかし、こちらは左翼とは違い被害は甚大でございます!」
「気にせずそのまま行動を続けよ!敵の目をそちらに引きつけさえできればよい!」
佐竹義昭は、この戦の後のことを考えていた。正直勝っても負けてもどちらでもいいとさえ思っていたのだ、というのもここで足利連合配下の結城や白河などの勢力が弱まれば後々常陸を統一するときに大きなアドバンテージとなる。
「「我々は」負けぬぞ、はっはっはっ」
~~~~
北条氏政
「敵軍侵攻を開始しました!砲撃で応戦開始しております!」
光秀は既にこの場にはいない。初めての全権指揮を取っている。
「敵の侵攻はどのようになっている!」
「敵左翼が大きく迂回しながら侵攻を開始!足並みを揃えてバラバラに向かってきております!右翼は一塊になり最短距離でこちらに詰めてくるつもりのようです!」
「よし!敵右翼に火力を集中させよ!左翼は光秀達に任せて我々はできるだけ多くの敵を減らすのだ!」
「では、そろそろ。」
「うむ、北条めの首を取るために河越城へと向かうぞ!」
義昭の問いかけに対して意気揚々と答えた足利晴氏は周りの手助けを借りながら馬に乗り大軍が動き出したのを馬上から眺めながらある一点を強く見つめていた。
それは河越城である。この一戦によって関東の政権交代がおきるか、それとも古き良き?時代が続くかきまるのだ。足利晴氏は何を思って河越城を見ていたのか、勝てるかどうか不安だったのだろうか それとも目の敵として必ず殺してやると憎しみを増やしていたのか はたまた何か別のことを考えていたのか。それを知るには今幾許かの時が必要であった。
「晴氏様はここで我々の戦いを見ていて下され、万が一にも敵の天雷の武器とやらが攻撃してこないとも限りませぬ。」
「うむ、義昭に任せるとする。良きにはからえ。」
足利晴氏は自分に軍略も政略も出来ないとわかっていた。謀略に関しては今回のことで少し自信をつけたが、まだまだだと考えている。だからこそ、自分を過大評価せずに使えるものを使う。得意なものがいれば任せれば良いのだ。それを彼は学んだのだ。
「では、某は指揮を取るために少し前に出て参ります。失礼!」
義昭とその側周りは馬を走らせ軍を指揮しやすい位置についた。
「殿!どうなされるのですか?一応全軍の指揮権は頂けましたが、この様な烏合の衆使いづらいでしょうに。」
「ものは使い様よ!足利連合を右翼に配置してあるから奴らを突っ込ませろ!我々は左翼から別働隊を放ち奴らの本土を荒らしに行く、残りは囲み込むように河越城に当たらせるのだ!」
「はっ!では、伝令を…」
そのあとの言葉が続く事はなかった。北条軍の代名詞 天雷の武器の攻撃が始まったのだ。
ズトォン ズトォン ズトォン
絶え間なくバラバラな箇所に鉄の塊が飛んできて転がる。砂煙 土煙が上がり周りの兵は恐怖に駆られる。彼らにとっては初めてでも北条軍にとっては見なれた光景である。
「やはり使ってきたか!足利連合の裏に事前に用意しておいた我々の兵を回せ!逃げ出そうとする奴を切り捨てろ!前だけに進ませればいい!」
佐竹義昭は集められる数少ない情報から兵達が逃げ出すと言う事はわかっていた為それに対する対処法を荒療治ながらも用意していた。督戦隊である。
「我々は事前に用意していた通りに部隊ごとに離れて向かっている為被害は軽微です。それに集まっていて距離が近い方の右翼、足利連合を狙っているようでそもそも攻撃が飛んできてはいません!」
「なればそのまま突っ込ませよ!右翼はどうなっている!」
「はっ!督戦隊を用意していたお陰で狂ったように突撃しています!足並みは揃ってはいませんが確実に河越城へと向かっております!しかし、こちらは左翼とは違い被害は甚大でございます!」
「気にせずそのまま行動を続けよ!敵の目をそちらに引きつけさえできればよい!」
佐竹義昭は、この戦の後のことを考えていた。正直勝っても負けてもどちらでもいいとさえ思っていたのだ、というのもここで足利連合配下の結城や白河などの勢力が弱まれば後々常陸を統一するときに大きなアドバンテージとなる。
「「我々は」負けぬぞ、はっはっはっ」
~~~~
北条氏政
「敵軍侵攻を開始しました!砲撃で応戦開始しております!」
光秀は既にこの場にはいない。初めての全権指揮を取っている。
「敵の侵攻はどのようになっている!」
「敵左翼が大きく迂回しながら侵攻を開始!足並みを揃えてバラバラに向かってきております!右翼は一塊になり最短距離でこちらに詰めてくるつもりのようです!」
「よし!敵右翼に火力を集中させよ!左翼は光秀達に任せて我々はできるだけ多くの敵を減らすのだ!」
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