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上杉憲政
「くそっ!このようなはずではなかったであろう!それに古河公方は何をやっているのだ!
まさか!元々我らを滅ぼすために北条と組んでいたとでも言うのか!」
軍の半分を切り離され、助けることもできずに関東諸連合が集まる北側に逃げてきた上杉憲政は仲間の裏切りについて疑うほど心に余裕がなくなっていた。
それもしょうがないことである。1月以上包囲しこちら側が有利だとたかを括っていたらたった1日もしない間に反撃を喰らったのだ。しかも大幅に相手よりも軍が多く、左右から挟み撃ちにしている状況でだ。(今川との共同戦線のこと)
「くそっ!古河公方がどうしているか誰かわかるものはおらぬのか!!!もしまだ連絡を取れていないのならば馬を使い潰してもいい!さっさとくるように連絡しろ!」
荒れに荒れ果てている上杉憲政を見て下野から来た諸将達は呆れ果てると共にどうやって被害を少なくして撤退するかに頭を切り替え始めていた。
~~~~
古河公方 足利晴氏
「者ども進め、我らを阻むものは全て圧殺するのだ。全軍前進!」
古河公方率いる直轄軍と佐竹を合わせた常陸連合はその数3万5000。古河城を発ち、川越城へと向かっているその最中であった。
そしてその側に控えるのは常陸の戦国大名と最近なった佐竹義昭。佐竹義重の父親であり、史実では父が手に入れた戦国大名の地位を盤石なものとするため内政と領地拡大にいそしみ常陸統一、一歩手前までをこなし、息子に後を譲った戦国大名佐竹氏2代目の男である。あまり目立たない男であるがその手腕は北条 里見に負けないほどのものである。
「義昭よ、そなたには期待しておるぞ。この戦が終わった暁には常陸旗頭はお主だと上意(命)を出そう。鹿島も小田もお主の元に集まるのじゃ。だから気張れよ。」
「はっ!全身全霊を持って奉公致しまする!」
史実ではあり得なかった佐竹の雄 佐竹義昭の河越への出兵が今ここに行われる。
~~~
山本勘助
「現場はどうなっておる?」
「はっ!戦場に潜り込んでいる風魔からはお味方優勢との事です。また、古河公方の動きがあったそうで、佐竹を率いて計3万以上の兵を動かし河越城へと向かっているようでございます。」
「ふむ、ならば奴らが出て行った後、砲兵達を率いて天雷戦を行う。奴らの退路を断ち我らの土地へと土足で踏み行ったことを後悔させてやるのだ。全軍侵攻用意。この一戦が北条の行く末を左右すると心得よ。」
周りにいた部隊長クラスの千葉昌胤 土岐為頼 正木時茂 正木時忠 が黙って頭を垂れサッと動き始める。山本勘助が率いる城攻め部隊計3500が敵の背後を突くために準備を終えるのはもうすぐである。彼らが率いるのは火力と速度を重視した馬力のある馬を使った天雷戦用の特別部隊である。
兵は基本的に鉄砲を持っており支援砲兵と陸戦隊で作られた氏政秘蔵の擬似現代兵である。まだまだ鉄砲の連射問題や砲撃の甘さや耐久力の問題など課題が山積みであるため天雷戦、つまり電撃戦の速戦専用だが真価が発揮される場面がやってきたのである。
~~~~
氏政
「父上、農民兵たちはこちら側に降っているようでございますが一部の武将たちが頑なに抵抗をいたしているようです。このまま一部を武装解除させゆっくりと敵戦力を削っていき最後に圧殺してもよろしいですが、その場合古河公方の動きが読めない以上危険が御座います。」
父氏康なら分かっているだろうが一応諫言しておく。これで俺の杞憂になればそれでいいのだが何故か嫌な胸騒ぎが収まらないのだ。
「ふむ、ではさっさと終わらせるようにしようか。多目!伏せさせろ!伏せない者は敵として殺すとな。その間に鉄砲隊を使い立っている者を皆殺しにしろ。」
「はっ!」
「父上!それは余りにも酷いのではございませぬか!?急ぐにしても他のやり方が…」
「甘いぞ氏政、お前は民を道具と言い切ったのだ。それならば貫き通せ。お前は民を重んじ過ぎる所がある。その弱さ、捨てねばお前が死ぬぞ。」
「…はっ。」
確かに俺は出来るだけ民を助けようとはしていた。なんやかんな言いながらも人殺しなんて起きない方が良い。自分から戦を起こしておいてそれを言うかという問題もあるだろうが、自分の手の中で救える人命は救いたい気持ちもある。その甘さが露呈したのだ。
「くそっ!このようなはずではなかったであろう!それに古河公方は何をやっているのだ!
まさか!元々我らを滅ぼすために北条と組んでいたとでも言うのか!」
軍の半分を切り離され、助けることもできずに関東諸連合が集まる北側に逃げてきた上杉憲政は仲間の裏切りについて疑うほど心に余裕がなくなっていた。
それもしょうがないことである。1月以上包囲しこちら側が有利だとたかを括っていたらたった1日もしない間に反撃を喰らったのだ。しかも大幅に相手よりも軍が多く、左右から挟み撃ちにしている状況でだ。(今川との共同戦線のこと)
「くそっ!古河公方がどうしているか誰かわかるものはおらぬのか!!!もしまだ連絡を取れていないのならば馬を使い潰してもいい!さっさとくるように連絡しろ!」
荒れに荒れ果てている上杉憲政を見て下野から来た諸将達は呆れ果てると共にどうやって被害を少なくして撤退するかに頭を切り替え始めていた。
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古河公方 足利晴氏
「者ども進め、我らを阻むものは全て圧殺するのだ。全軍前進!」
古河公方率いる直轄軍と佐竹を合わせた常陸連合はその数3万5000。古河城を発ち、川越城へと向かっているその最中であった。
そしてその側に控えるのは常陸の戦国大名と最近なった佐竹義昭。佐竹義重の父親であり、史実では父が手に入れた戦国大名の地位を盤石なものとするため内政と領地拡大にいそしみ常陸統一、一歩手前までをこなし、息子に後を譲った戦国大名佐竹氏2代目の男である。あまり目立たない男であるがその手腕は北条 里見に負けないほどのものである。
「義昭よ、そなたには期待しておるぞ。この戦が終わった暁には常陸旗頭はお主だと上意(命)を出そう。鹿島も小田もお主の元に集まるのじゃ。だから気張れよ。」
「はっ!全身全霊を持って奉公致しまする!」
史実ではあり得なかった佐竹の雄 佐竹義昭の河越への出兵が今ここに行われる。
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山本勘助
「現場はどうなっておる?」
「はっ!戦場に潜り込んでいる風魔からはお味方優勢との事です。また、古河公方の動きがあったそうで、佐竹を率いて計3万以上の兵を動かし河越城へと向かっているようでございます。」
「ふむ、ならば奴らが出て行った後、砲兵達を率いて天雷戦を行う。奴らの退路を断ち我らの土地へと土足で踏み行ったことを後悔させてやるのだ。全軍侵攻用意。この一戦が北条の行く末を左右すると心得よ。」
周りにいた部隊長クラスの千葉昌胤 土岐為頼 正木時茂 正木時忠 が黙って頭を垂れサッと動き始める。山本勘助が率いる城攻め部隊計3500が敵の背後を突くために準備を終えるのはもうすぐである。彼らが率いるのは火力と速度を重視した馬力のある馬を使った天雷戦用の特別部隊である。
兵は基本的に鉄砲を持っており支援砲兵と陸戦隊で作られた氏政秘蔵の擬似現代兵である。まだまだ鉄砲の連射問題や砲撃の甘さや耐久力の問題など課題が山積みであるため天雷戦、つまり電撃戦の速戦専用だが真価が発揮される場面がやってきたのである。
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氏政
「父上、農民兵たちはこちら側に降っているようでございますが一部の武将たちが頑なに抵抗をいたしているようです。このまま一部を武装解除させゆっくりと敵戦力を削っていき最後に圧殺してもよろしいですが、その場合古河公方の動きが読めない以上危険が御座います。」
父氏康なら分かっているだろうが一応諫言しておく。これで俺の杞憂になればそれでいいのだが何故か嫌な胸騒ぎが収まらないのだ。
「ふむ、ではさっさと終わらせるようにしようか。多目!伏せさせろ!伏せない者は敵として殺すとな。その間に鉄砲隊を使い立っている者を皆殺しにしろ。」
「はっ!」
「父上!それは余りにも酷いのではございませぬか!?急ぐにしても他のやり方が…」
「甘いぞ氏政、お前は民を道具と言い切ったのだ。それならば貫き通せ。お前は民を重んじ過ぎる所がある。その弱さ、捨てねばお前が死ぬぞ。」
「…はっ。」
確かに俺は出来るだけ民を助けようとはしていた。なんやかんな言いながらも人殺しなんて起きない方が良い。自分から戦を起こしておいてそれを言うかという問題もあるだろうが、自分の手の中で救える人命は救いたい気持ちもある。その甘さが露呈したのだ。
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