異世界人と竜の姫

アデュスタム

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第1章 フェンリル

14 フェンリル再び

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・・・7日目・・・

 シオンベール王女の部屋の扉の前には青い鎧を身に着けた屈強な男が立っている。
 両側で微動だにせず近づく者から王女を守る騎士だ。
 一国の王女を守るには少し少ないようだが、彼らは騎士の中でも精鋭なのだ。一人で3,四人を相手にできるほどの達人なのである。
「なあ、なんか変な感じしないか?」
 左の騎士が右の騎士に尋ねた。
「ん、何がだ?」
「なんか俺今寝ていたような気がするんだが…」
「なんだと。立ったまま寝ていたというのかお前は」
 怪訝な顔で左の騎士を見る。
「い、いや。で、でも。なんか変なんだよな」
「それこそ寝ぼけてるんじゃないだろうな。立ったまま寝られるわけないだろうが」
「う、ああ、それもそうなんだが…」
 なんか変なんだよなと首を傾げる騎士。
「確か後退したのは午前0時だったよな」
「ああ、そうだが」
「後退から何時間くらいたったと思う?あっ、時計見るなよ」
「あ、ああ。そうだな、1時間半くらいか。今は1時半くらいだろ」
 眉間に皺を寄せる左側の騎士。
「時計見てみろよ」
「ん。なっ……!」
 右の騎士の持っている懐中時計は3時半を回っていた。
「んなバカな…。もう3時間半もたってるだと…。おい…!」
「な、なんか変だろ俺たち」
顔を見合わせる青の騎士。
「ちょっと俺近くを見回ってくる。お前は姫様のご様子を確認してくれ」
「了解した。お前もあまり遠くに行くなよ」
 右の騎士は廊下を小走りに見回りに行った。
「どう考えても変だよな。いや、妙だよな…」
 再び首を傾げる左側の青の騎士。
 深呼吸をしてゆっくりとシオンベール王女の部屋の扉をノックする。
「シオンベール王女様っ。青の騎士団所属マーク・シュナン入室いたしますっ!」
 ゆっくりと扉を開き中に入っていった。
中に入ると冷っとした空気が彼を包む。
「うっ、サムっ」
 前を見ると黄金のドラゴンが彫像のように座り一点をただじっと見てそのままだ。何も問題はない。そう彼は思った。
「…姫様…。うん。大丈夫、問題なし…と」
 周囲を注意深く見渡すも翼を貫くワイヤーも両足を固定する鎖も大丈夫、何も問題はない。そう彼は思った。
「よしっ。問題ない。大丈夫だ」
 そして彼は扉を開けてその部屋から退室した。
 その時、シオンベールの背中の上から黄色く濁った目が彼を見つめていたがそれを知る者はいない。

「うぅっ」
布団を口元までかぶっているのに身震いで目が覚めた。
「うっ…。な、なんだ…。寒くもないのに身震いなんて」
 ふうとため息をついて上半身を起こした功助は、頭をポリポリかくと目をこすった。
辺りはまだ暗く物音ひとつしない。
「今何時なんだろ」
壁に掛けてある時計を見ると3時45分だった。
 この世界も一日は24時間。一週間は7日、一ヶ月は30日と地球とほぼ同じ。ただ一年は365日だがそのうち5日は旧年祭2日と新年祭3日となっていて一年を360日としている。一月が30日で十二ヶ月という数え方だ。
「あと1時間ほどで夜明けか…」
 朝の4時にミュゼリアに起こしてもらうように言った功助だがなんとも中途半端な時間に目覚めてしまった。
 今の季節だと5時前には夜が明けるとバスティーアは言っていた。その夜が明けるとシオンベールの凶暴期が始まる。
 布団の上でボーッとしてるとドアをノックする音が聞こえた。
「おはようございますコースケ様。朝の4時です。お起きになってください」
「あ、ああ。ちょっと待って。すぐ開ける」
 ベッドから降りてリビングを通りドアの鍵をはずしゆっくりと開ける。
「おはようございます」
といってミュゼリアがペコッと頭を下げた。
「おはようミュゼ。朝早くから悪いね、ありがとう」
「いえ。コースケ様専属侍女として当然のことをしているだけですので」
 と言って胸の前でグーをするミュゼリア。
 部屋の中に入ったミュゼリアは天井につるしてある魔石に魔力を送り点灯させた。
「コースケ様、お着替えをして顔を洗ってきてください。軽い食事の準備をいたします」
「ああ。わかった」
 功助は寝室に戻ると寝間着から私服に着替えた。そして歯を磨き顔を洗ってすっきりするとテーブルについた。軽めの食事としてサンドイッチと紅茶が用意されていた。
 それをゆっくり食べると最後に紅茶を一気に飲み干した。
「よしっ」
 食事を終えると功助とミュゼリアは頷き合い、部屋からまだ暗い廊下に出た。
 ゆっくりとシオンベールの部屋に向かっている時にそれは起こった。
’ピャギャワォォォォォン!!’
 遠くで何かが吠えるような声が聞こえ、ついで地響きがした。床や天井、壁が振動し壁にかけてあった絵画がガタンといくつも落ちた。立っていられなくなった功助とミュゼリアはその場でしゃがみ込む。
「ミュ、ミュゼ大丈夫か!」
「は、はい。で、でもなんなのでしょうこれは」
 また城が揺れた。キャッと言うと功助の腕にしがみつくミュゼリア。
「も、申し訳ございません」
 あわてて手を離すミュゼリア。
「いや、気にしなくていいよ。それより大丈夫かミュゼ?」
「はい、ありがとうございます。私は大丈夫です。でも、なんなんでしょう?」
「も、もしかして……。シオンが目覚めた…!?」
「で、でも夜明けまでにはまだ時間が…」
 その時だった。
’グワウゥゥゥゥゥッ!!’
 窓の外からあのおぞましい咆哮が聞こえた。
「ま、まさか!」
 功助とミュゼリアは揺れる床にどうにか立つと窓に近づいて外を見た。
 そこにはやはりヤツが空間の裂け目から這い出ようとしていた。
「フェ、フェンリル…!」
 身体をくねらせ早く裂け目から出ようとしているその目は真っ赤に光り再び地を揺るがすような咆哮をあげた。
 すると周囲からあっという間に騎士団や兵士が集まってきた。おそらくこれを予期していたのだろう次々と集まってきた。
 それを見た功助は右拳を握り歯を食いしばった。
「ミュゼ。シオンのところに行くぞっ!」
「はい。おともいたしますっ!」
 揺れる廊下を二人はふらつきながらも走ってシオンベールの部屋に急いだ。
 そこにはシオンベールの専属騎士のハンスが呆然と立っていた。
「ハンスさん!」
「ん?ああ、コースケ……」
 シオンベールの部屋の扉はほとんどが破壊され中が丸見えになっていた。
 ハンスの横に立ち部屋の中を覗く功助とミュゼリア。
「シオンがやったのか……」
 と功助。
「そのようですが……。日の出までにはまだ早いのに……」
 部屋の中ではシオンベールが暴れていた。それはもう滅茶苦茶に暴れている。拘束具はすべて外れていて何も装着していない。
「ハンスさん、拘束具はどうしたんですかっ!」
 シオンベールを見つめていたハンスに聞いた。
「わからん。俺も姫様の声を聞いてたった今駆け付けたんだが……。見ての通り拘束具はすべてはずれている」
 床をよく見ると破壊された拘束具があっちこっちに転がっていた。あの翼を貫通していたワイヤーも天井や壁から垂れ下がっている。
 するとシオンベールが口をゆっくり開くとその中で白い光が輝きだしたのがみえた。
「ブレスだ!姫様がブレスを吐くぞっ!全員退避ィィィ!!」
 シオンベールの口の周囲が白く光ったかと思うと大きく開いた口の中から白い閃光が壁に向かって発射された。
 その光は凄まじく、廊下に出て隠れている功助たちの方にも灼熱が伝わってきた。露出している肌がチリチリしそこらに落ちている木片が発火した。
 ブレスをまともに受けていた壁はとても厚く見た目40センチはあるだろう。しかしシオンベールのブレスはそれを易々と破壊し壁に大きな穴を開けた。
 プスプスと煙を上げているその穴をシオンベールは暴れながら外に出て行く。
「お、追えぇぇぇぇっ!姫様を止めろぉぉぉぉぉっ!」
 誰が叫んだのか、周囲にいた騎士や兵士は全員シオンベールを追って外へ出て行った。
「シオン…!」
 功助はなぜかシオンベールを追わずに部屋に残った。
「コースケ様っ、姫様を追わないのですか?」
「ああ、あとで追う。でも今は調べたいことがある」
 功助はそう言うとあちこちに落ちている破壊された拘束具を見て周った。
「やっぱり」
「コースケ様。何がやっぱりなんですか?」
 功助が持っている鎖を、おそらく足を拘束していた鎖を持ち上げてミュゼリアに見せた。
「ほら、ここだ」
「ここですか?」
 鎖の断面を見せた。
「あっ!」
「気が付いただろミュゼ」
「はい。これは、この鎖は誰かが故意に切断したものですねコースケ様っ」
「ああ。こっちの円筒形のもそうだ。これはたぶん首を拘束してたものじゃないかな」
「そうですね。縦に何かで真っ直ぐ傷をつけた跡があります。これくらいだと首を少し動かすだけで剥がれ落ちますね。……。あっ、コースケ様!ということは」
 ミュゼリアは功助を見ると眉間に皺を寄せた。
「ああ。昨夜誰かがここに侵入してシオンの拘束具に細工をしたって考えるのが自然だな」
「…そうですね。誰が…。ってやっぱりあのフログス伯爵の」
「ああ、たぶんそうだ。まあ、これは置いといて。ミュゼ、シオンを追うぞ」
「はいっ」

 二人が壁の穴を抜けると外でシオンベールは滅茶苦茶に暴れていた。首を振り回し小さなブレスを吐きまくり、翼をはばたかせ突風を起こしている。シッポも動き回りそこら中の樹木や壁を叩き壊していた。
「姫様…。なんてお労しい……」
 ミュゼリアは悲しそうにシオンベールを見ている。
’グワルルルルルゥゥゥ!!’
 その時またあの咆哮が聞こえた。
「ちっ、近いぞ。どこだっ!!」
 見渡すとシオンベールの進んでいる方向から漆黒の獣がのっそりと近づいてきていた。その炎のように真っ赤な目がギラギラと燃えているのがわかった。
よく見ると口に何か咥えている。暗い中よく見てみるとそれは人だった。薄い緑色の鎧を身に着けた騎士だ。
「あっあれは『緑の騎士団』の方。なんて酷い」
 ミュゼリアは拳を握り唇を噛んでいた。
 フェンリルはその騎士を首を一振りし無造作に横に放りだすと今度は唸り声をあげた。
「畜生めっ」
 ゆっくり近づいてくるフェンリル。大暴れしているシオンベール。フェンリルが一吠えするとシオンベールの動きが止まり近づいてくるフェンリルを見た。
 するとシオンベールは’バギャービギャー’と甲高い声で鳴くとその身をガタガタ震わせた。
 そんなことにはかまわずフェンリルはシオンベールに近づく。後退りするシオンベール。シオンベールにフェンリルを近づけてなるものかと青の騎士団、緑の騎士団や兵士が一斉に攻撃しているがフェンリルはものともせずその攻撃を受け流しシオンベールに近づいて行く。
 とうとうシオンベールは城壁に行く手を阻まれそれでも逃げようと身体を丸くする。
「シオンっ!」
 功助がシオンベールの下に走ろうとした時、ミュゼリアと偶然近くにいたハンスに身体を押えられた。
「コースケ様っ!お待ちください!」
「コースケ、待つんだ。今飛び出しては危険だっ」
 二人の押える力は強く功助は一歩も動けない。
「で、でもっシオンがっ!」
「冷静になるんだコースケっ!もう、もう少し待てっ。あそこを見ろ!」
 ハンスの指差す方向を見ると何人もの魔法師が一斉に何か呪文のような歌のようなものを声に出している。その中にはシャリーナ隊長やラナーシア副隊長の姿も見える。
「あ、あれは?」
「魔法師隊が詠唱魔法を放つのだっ。さすがのフェンリルもあれだけの魔法を浮ければただではすまない。その後に姫様を救出する。それまでもう少し我慢するんだっ!」
「えっ……。あ、ああ。はい…」
 功助はようやく冷静さを取り戻し深呼吸をした。
「シオン…」
「姫様は本能的にフェンリルに恐怖を抱いているのでしょう。おそらく人竜球を壊された時のことも覚えているのかもしれません。お可哀想に…」
フェンリルを睨むハンスは拳を強く握っていた。
 フェンリルがシオンベールまであと二十メートルぐらいに近づいた時、魔法師隊の詠唱がようやく終わった。長い詠唱を唱えた彼女たちの直上には直径十メートルはある魔力の塊が浮いていた。
 球体の魔力の中では灼熱の炎が爆風によって劫火と化している。まるで怒りの竜が荒れ狂う炎の海で舞っているようだ。
「あ、あれは…!なんて凄い魔力…。わかるぞ、俺にでもわかるぞあの魔力の凄まじさが。ミュゼ、あれは!?」
「はい。あれは風と火の融合の上位の魔法です。詠唱魔法でも最上位のもので、究極の詠唱魔法のひとつ。『爆炎の灼風バーニング・フレイム・ウィンドー』です。非常に困難な魔法でこの世界でも使えるものは片手に余るほどしかいません。シャリーナ隊長とラナーシア副隊長だからこそ使える最上級の魔法です!」
 ミュゼリアは鼻息も荒く拳を胸の前で握り興奮気味に答える。
 フェンリルはその風と炎が渦巻く球をチラッと見たがすぐに興味を失くしたようにシオンベールの方を見た。
「ちっ!舐めてくれるじゃないの!ラナーシアっ、お見舞いするわよっ!」
「はい!!」
 フェンリルの態度に切れ気味のシャリーナはラナーシアとタイミングを合わせその炎の球をフェンリル目がけて放った。
「「バーーーニングーーー・フレイムウ・ウィンドォォォォ!」」
 フェンリルに向かい爆炎の灼風バーニング・フレイム・ウィンドーは一直線に左側面に向かって飛んでいく。それをフェンリルはじっと見ている。もう少しで命中するという寸前でフェンリルに何かが起こった。フェンリルの身体を黒い靄のようなものが一気に包み込んでしまったのだ。
それでも爆炎の灼風バーニング・フレイム・ウィンドーは勢いそのままにフェンリルに命中した。フェンリルのうめき声があたりに響く。フェンリルを包み込んだ究極の炎は消えることなく灼熱の劫火で焼き尽くそうと燃え盛る。
 そして、徐々に炎の勢いは衰えてやがて消えた。その跡には煙を拭きだしている黒い塊があった。
「やったぁ!」
 シャリーナが歓喜の声をあげた。その周りに集まってくる魔法師隊の面々。みんな笑顔でシャリーナ隊長とラナーシア副隊長とハイタッチをしている。
「まだだ。まだ安心はできん」
 ハンスは眉間に皺を寄せたままその煙を出している黒い塊を凝視している。
 壁に追いやられたシオンベールも黒い塊をじっとみていたがやがて丸まっていた身体を徐々に伸ばしていった。
 しかし、’ズビギャワァァァァ!!’という奇妙な雄叫びを放つと城壁に体当たりをして壊し始めた。
「シオンっ!やめろっ!やめるんだっ!」
 功助はシオンベールの許に今度こそ向かおうとしたがまたハンスに抑えられた。
「ハンスさん!離してくださいっ!シオンがっ、あれじゃシオンがっ!」
「もうちょっと待てコースケ殿。フェンリルを見ろっ!」
「えっ……?」
 黒い塊は真ん中から徐々に盛り上がりそこから耳が現れ頭が出てきて炎の目が魔法師隊の方を睨んだ。やがて首から先が持ち上がり徐々に身体も元通りになりそして悪魔の咆哮をあげた。恐ろしいことにフェンリルは魔法師隊の方に身体を向けると唸りながらゆっくりと近づいて行く。
「ああああっ!あれはっ!ま、まさか……」
「きゃあぁぁ!」
魔法師隊の方から奇声が発せられた。
「全員フェンリルを攻撃だっ!行けえぇぇぇっ!」
青の騎士団団長のベルクリットが命令を下した。
「コースケは姫様をお助けしてくれ。俺はフェンリルを倒しに行く。頼んだぞ」
「あっ、ハンスさんっ!」
 ハンスは魔法師隊を襲おうとしているフェンリルに向かって走って行った。
「コースケ様っ。姫様がっ!」
 ミュゼが指差した方には上壁に体当たりをし続け身体中傷だらけで真っ赤な血を流している黄金の竜の姿があった。
「シオンっ!やめろっ!」
 功助はシオンベールの許に走った。今度こそ思いっきり走りシオンベールの許に急いだ。
「やめろっやめるんだシオン。お前、死んでしまうぞっ!」
「おやめください姫様っ!お願いします、やめてくださいっ!」
 暴れるシオンベールに功助とミュゼリアは大声で叫ぶがシオンベールにはその声は届かず体当たりをやめようとしない。
「コースケ様ぁ」
 すると、ブレスで解かされたシオンベールの部屋の壁の方から黒い家令服を着たバスティーアが走ってきた。
「コースケ様」
「バスティーアさん。どうしたんですか」
「はい、その手首のブレスレットをおはずしいたします。手をこちらへ」
「えっ、ブレスレット…?あ、ああ」
 右手首には銀色に光るブレスレットが手首にピッタリとはまっている。この城に来たその日にバスティーアに付けてくれと頼まれてつけたものだ。違和感がないのでつけているのを忘れてしまっていた。
「バスティーアさん。これは、このブレスレットは何だったんですか?もしかして魔力を封じ込めるものだったのではないですか」
「はい。お察しのとおりでございます。コースケ様の魔力はとても強くそのブレスレットなしでは周りにどのような影響が出るのかわかりません。なので魔力を封じ込めるこの魔道具をしていただいたのです。それでもコースケ様の魔力は膨大でみなさん驚いていたのですがね」
「そうだったんですか。それで今これをはずしてもらえるというんですか」
「はい。あなた様には今すぐにこの世界から元の世界にご帰還していただきたいと陛下がおっしゃっております。さあ右手をこちらへ」
「ちょ、ちょっと待ってください。誰が元の世界に帰れと言ったんですか。俺はまだ帰れません」
「陛下がそうおっしゃったのです。さあ、今すぐに姫様の牙を抜き元の世界にご帰還ください」
 バスティーアはあっけにとられてる功助の右手を手に取るとその銀色に光るブレスレットをいとも簡単にはずした。
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