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天使と悪魔
第6話
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上空で凛に出くわした悪魔時代のソウは凛の姿に驚いた。
「お前その姿」
「俺と手を組みませんか?」
「何のために」
「陽菜のこと好きですよね」
「……」
「否定をしないってことは図星」
「何が言いたいんだ」
少し怒った口調で悪魔時代のソウが口にすると凛はソウに近づき耳元で囁いた。
「今のソウさんは幽霊じゃない、俺と手を組めば現在の陽菜をものにできる、俺も蒼をものにできる」
そう言って凛が見つめると悪魔時代のソウが口を開いた。
「本気で言ってるのか」
「俺は本気ですよ、俺と手を組むなら手を握ってください」
そう言って凛が手を差し出すと悪魔時代のソウは断った。
そしてその場を離れようとしたその時、凛は悪魔時代のソウの手首を掴み口を開いた。
「陽菜と一緒に新しい人生を生きませんか?」
「新しい人生」
「そう、陽菜と一緒に新しい人生を歩むんです」
「陽菜と一緒に…」
「俺と一緒に組めばそれが実現します」
そう言って再び凛が手を差し出すと悪魔時代のソウは凛の手を握り成立した。
ー蒼の家、寝室ー
目を覚ました蒼はベッドで身体を起こし樹と話していた。
「俺のせいでお前は暴走した…すまない…」
そう言って樹の目から涙が流れると蒼が口を開いた。
「俺に樹を責める資格はない…俺は陽菜さんを傷つけた」
「俺が凛に陽菜さんを連れてこいと言わなかったらお前は暴走しなかった」
「樹、俺は…」
蒼が言いかけたその時、気を失い身体が倒れた。
「蒼、どうしたんだ…蒼、返事しろ、蒼」
何度も呼びかけるも返事をしない蒼に樹は蒼の手首に目を向け驚いた。
「黒い羽に傷が…何で…」
そう言って樹が蒼の手首の黒い羽に触れると黒い羽は樹を弾き離れさせ黒い羽は蒼を包み込んだ。
「どうなってんだ」
驚いた顔で樹が見つめていると黒一色の長い髪に長い服そして黒い羽が背中に生えた凛が現れた。
「凛!…その格好…」
「樹さん…あなたは邪魔です」
「何だと」
驚いた顔で樹が凛を見つめると悪魔時代のソウが現れた。
「……」
「あんたは」
樹が目を向けたその時、悪魔時代のソウに傷つけられ倒れかけると黒い羽に助けられ消えた。
「逃げたか」
「逃げたんじゃなくて逃がしたんじゃないんですか」
「そんなことより蒼だ」
「これじゃ蒼さんに触れられない」
そう言って凛が黒い羽に包まれた蒼を見つめていると悪魔時代のソウが口を開いた。
「幽霊だった俺が生き返ったから蒼は…」
そう言って悪魔時代のソウが黒い羽に触れると黒い羽に攻撃されその場から消された。
ー陽菜の家、寝室ー
黒い羽に消された悪魔時代のソウは誰も居ない陽菜の家の寝室に姿を現し倒れた。
そこへ私服姿の陽菜が現れ傷だらけで倒れている悪魔時代のソウに目を向けた。
「どうしたんですか?…大丈夫ですか?」
声をかけながら悪魔時代のソウの身体を揺すっていた陽菜は自分の手についている血を見て驚いた。
その後、陽菜は悪魔時代のソウの身体を支えながらベッドに仰向けで寝かせると救急箱を取りに向かった。
暫くして救急箱を持って寝室に戻ると陽菜はベッドに近づき傷の手当てを始めた。
「傷が激しいな…病院で手当てをして貰った方が良いんだけど…」
口にしながら傷の手当てをし最後に包帯を巻くと陽菜は救急箱を片づけにその場を離れた。
その後、陽菜は浴室に向かい洗濯機からスーツとハンカチを取り出すとカゴに入れ外に出た。
そして陽菜はスーツとハンカチを干しカゴを持って家の中に入ると浴室に向かいカゴを置いた。
「何か食べた方が良いよな」
そう言って陽菜は浴室を離れキッチンに向かうと冷蔵庫から食材を取り出し作り始めた。
ー陽菜の寝室ー
陽菜の治療を受け眠っていた悪魔時代のソウが目を覚まし身体を起こした。
「ここは…」
ベッドからおりると悪魔時代のソウの背中に異変が起きた。
「誰が手当てを」
そう言って包帯に触れたその時、背中に生えている黒い羽が消えその後、悪魔時代のソウは苦しみ全裸姿で倒れた。
そこへ出来上がった料理をおぼんに乗せて陽菜が現れると陽菜は全裸姿で倒れている悪魔時代のソウに驚きおぼんを床に落とし近づいた。
「大丈夫ですか?」
「……」
無言で身体を起こすと悪魔時代のソウは陽菜に目を向け口を開いた。
「君は誰だ?…なぜ俺はここに居るんだ」
命が生き返り黒い羽が消えたことによって悪魔時代のソウは現在に生きるソウになった。
「黒一色の長い服と黒い羽はどうしたんですか?」
「黒い羽?」
記憶がないソウは陽菜の言葉に戸惑っていた。
同じ頃、黒い羽に包まれている蒼にも異変が起きていた。
「俺は…」
黒い羽に蒼が触れたその時、黒い羽が消えた。
その後、身体を起こし蒼が見つめると凛に向かって口を開いた。
「誰ですか?」
「誰って、凛です」
「凛?」
「俺のことわからないんですか?」
「悪魔の格好をしているあなたのことは知りません、すみません」
「陽菜のことも知りませんか?」
「陽菜?誰ですか?」
「……」
蒼の言葉に凛はチャンスと感じ蒼を抱きしめながら口を開いた。
「蒼さん、俺は蒼さんが好きです」
そう言って凛が蒼の唇に唇を重ねると凛の悪魔姿が黒一色の私服に変わった。
その後、凛は唇を離し再び蒼を抱きしめると笑みを浮かべた。
「お前その姿」
「俺と手を組みませんか?」
「何のために」
「陽菜のこと好きですよね」
「……」
「否定をしないってことは図星」
「何が言いたいんだ」
少し怒った口調で悪魔時代のソウが口にすると凛はソウに近づき耳元で囁いた。
「今のソウさんは幽霊じゃない、俺と手を組めば現在の陽菜をものにできる、俺も蒼をものにできる」
そう言って凛が見つめると悪魔時代のソウが口を開いた。
「本気で言ってるのか」
「俺は本気ですよ、俺と手を組むなら手を握ってください」
そう言って凛が手を差し出すと悪魔時代のソウは断った。
そしてその場を離れようとしたその時、凛は悪魔時代のソウの手首を掴み口を開いた。
「陽菜と一緒に新しい人生を生きませんか?」
「新しい人生」
「そう、陽菜と一緒に新しい人生を歩むんです」
「陽菜と一緒に…」
「俺と一緒に組めばそれが実現します」
そう言って再び凛が手を差し出すと悪魔時代のソウは凛の手を握り成立した。
ー蒼の家、寝室ー
目を覚ました蒼はベッドで身体を起こし樹と話していた。
「俺のせいでお前は暴走した…すまない…」
そう言って樹の目から涙が流れると蒼が口を開いた。
「俺に樹を責める資格はない…俺は陽菜さんを傷つけた」
「俺が凛に陽菜さんを連れてこいと言わなかったらお前は暴走しなかった」
「樹、俺は…」
蒼が言いかけたその時、気を失い身体が倒れた。
「蒼、どうしたんだ…蒼、返事しろ、蒼」
何度も呼びかけるも返事をしない蒼に樹は蒼の手首に目を向け驚いた。
「黒い羽に傷が…何で…」
そう言って樹が蒼の手首の黒い羽に触れると黒い羽は樹を弾き離れさせ黒い羽は蒼を包み込んだ。
「どうなってんだ」
驚いた顔で樹が見つめていると黒一色の長い髪に長い服そして黒い羽が背中に生えた凛が現れた。
「凛!…その格好…」
「樹さん…あなたは邪魔です」
「何だと」
驚いた顔で樹が凛を見つめると悪魔時代のソウが現れた。
「……」
「あんたは」
樹が目を向けたその時、悪魔時代のソウに傷つけられ倒れかけると黒い羽に助けられ消えた。
「逃げたか」
「逃げたんじゃなくて逃がしたんじゃないんですか」
「そんなことより蒼だ」
「これじゃ蒼さんに触れられない」
そう言って凛が黒い羽に包まれた蒼を見つめていると悪魔時代のソウが口を開いた。
「幽霊だった俺が生き返ったから蒼は…」
そう言って悪魔時代のソウが黒い羽に触れると黒い羽に攻撃されその場から消された。
ー陽菜の家、寝室ー
黒い羽に消された悪魔時代のソウは誰も居ない陽菜の家の寝室に姿を現し倒れた。
そこへ私服姿の陽菜が現れ傷だらけで倒れている悪魔時代のソウに目を向けた。
「どうしたんですか?…大丈夫ですか?」
声をかけながら悪魔時代のソウの身体を揺すっていた陽菜は自分の手についている血を見て驚いた。
その後、陽菜は悪魔時代のソウの身体を支えながらベッドに仰向けで寝かせると救急箱を取りに向かった。
暫くして救急箱を持って寝室に戻ると陽菜はベッドに近づき傷の手当てを始めた。
「傷が激しいな…病院で手当てをして貰った方が良いんだけど…」
口にしながら傷の手当てをし最後に包帯を巻くと陽菜は救急箱を片づけにその場を離れた。
その後、陽菜は浴室に向かい洗濯機からスーツとハンカチを取り出すとカゴに入れ外に出た。
そして陽菜はスーツとハンカチを干しカゴを持って家の中に入ると浴室に向かいカゴを置いた。
「何か食べた方が良いよな」
そう言って陽菜は浴室を離れキッチンに向かうと冷蔵庫から食材を取り出し作り始めた。
ー陽菜の寝室ー
陽菜の治療を受け眠っていた悪魔時代のソウが目を覚まし身体を起こした。
「ここは…」
ベッドからおりると悪魔時代のソウの背中に異変が起きた。
「誰が手当てを」
そう言って包帯に触れたその時、背中に生えている黒い羽が消えその後、悪魔時代のソウは苦しみ全裸姿で倒れた。
そこへ出来上がった料理をおぼんに乗せて陽菜が現れると陽菜は全裸姿で倒れている悪魔時代のソウに驚きおぼんを床に落とし近づいた。
「大丈夫ですか?」
「……」
無言で身体を起こすと悪魔時代のソウは陽菜に目を向け口を開いた。
「君は誰だ?…なぜ俺はここに居るんだ」
命が生き返り黒い羽が消えたことによって悪魔時代のソウは現在に生きるソウになった。
「黒一色の長い服と黒い羽はどうしたんですか?」
「黒い羽?」
記憶がないソウは陽菜の言葉に戸惑っていた。
同じ頃、黒い羽に包まれている蒼にも異変が起きていた。
「俺は…」
黒い羽に蒼が触れたその時、黒い羽が消えた。
その後、身体を起こし蒼が見つめると凛に向かって口を開いた。
「誰ですか?」
「誰って、凛です」
「凛?」
「俺のことわからないんですか?」
「悪魔の格好をしているあなたのことは知りません、すみません」
「陽菜のことも知りませんか?」
「陽菜?誰ですか?」
「……」
蒼の言葉に凛はチャンスと感じ蒼を抱きしめながら口を開いた。
「蒼さん、俺は蒼さんが好きです」
そう言って凛が蒼の唇に唇を重ねると凛の悪魔姿が黒一色の私服に変わった。
その後、凛は唇を離し再び蒼を抱きしめると笑みを浮かべた。
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