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猫ホスト
会員番号5~前編~
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ー樹海、タイガの部屋ー
「タイガ、こちらは俺の友人、隆史」
「タイガです」
隆史に向かってタイガがお辞儀をすると隆史が口を開いた。
「ヤクザのボスをしてます、よろしく」
「タイガ頼むな」
そう言って司が部屋を出ていくと隆史がタイガに向かって図星の言葉を発した。
「結貴さんのこと好きだろ」
「え…」
「あんたを見てすぐわかったよ」
「隆史さん、あんた普通の人間じゃないな」
「今は司が猫のホストクラブの責任者になってるけど猫のホストクラブを作ったのは俺だからな」
「本当ですか?」
「司にあとで聞いてみれば」
「……」
「余計な話は終わりだ、本題の話をしようか」
「そうですね」
「俺の願いは千賀恵美の嫌な記憶を消すこれが願いだ」
「わかりました、千賀恵美さんをここに連れてきてください」
「その前にお前のダメージを癒さないとな」
そう言って隆史はタイガを抱き寄せ唇を重ねた。
そこへ司が再び現れた。
「やっぱりな」
司が話しかけると隆史は唇を離し司に目を向けた。
「何か用か」
「お前はもう猫ホストじゃない」
「……」
無言で立っていたタイガがうつ伏せで倒れると司が口を開いた。
「やっぱり倒れたか」
そう言って司はタイガをお姫様抱っこしベッドに仰向けで寝かせた。
「隆史、お前は」
「わかってる、ゴメン」
「お前の願いを伝えたのか?」
「伝えた」
「目を覚ましたら覚えているといいが」
眠るタイガを見つめながら司が口にすると背後から隆史が抱きついた。
「何してんだ」
「久しぶりに会ったんだ良いだろ」
「恋人が居るのにやめろ」
そう言って隆史を離れさせると再び司が口を開いた。
「幸せに暮らしてるのか?」
「幸せに暮らしてる」
「恋人のこと好きか?」
「恵美と結婚したいと思ってる」
「恵美さんに出会って良かったな」
「俺もそう思うよ」
「俺からお前にプレゼント」
「プレゼント?何だ」
「問題解決後、お前と恵美さんが結婚する」
そう言って司は隆史に顔を近づけ唇を重ねた。
「……」
その後、司が唇を離すと隆史が口を開いた。
「明日、恵美を連れてくる」
「タイガが目を覚ましてると思う」
「司」
「何だ」
「お前も幸せになれよ」
「お前より幸せになってやる」
「……」
司の言葉に笑みを浮かべると隆史は樹海を離れ車で自宅に向かった。
ー隆史の自宅ー
玄関のドアを開き隆史が中に入ると恵美が抱きついてきた。
「恵美、どうした」
「1人で寂しかった」
「ゴメン」
そう言って靴を脱ぎあがると隆史は恵美をお姫様抱っこし部屋に向かい中に入りベッドに寝かせると唇を重ね身体も重ねた。
それから暫くして隆史のスマホが鳴った。
「良いところなのに」
「隆史さん」
「電話が終わったら抱きしめてやるからおとなしく待ってろ」
そう言ってベッドからおり服のポケットからスマホを取り出すと隆史は通話ボタンを押し耳にあてた。
「宮下、どうした」
「今、事務所の隆史さんの部屋に智一さんが来てます、どうしますか?」
「わかった、すぐ行く」
「……」
隆史の言葉に恵美は身体を起こし見つめた。
スマホでの通話を終え脱いだ服を着ると隆史はベッドに近づき恵美の頬に触れながら口を開いた。
「用事ができてしまった、すまない」
「用事が終わったら寄り道をせず帰ってきてくださいね」
「わかった」
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
そう言って恵美の唇に唇を重ねると隆史は自宅を出ていき車で事務所に向かった。
ーヤクザ、事務所ー
1人、智一がソファーに座って待っていると宮下が現れた。
「もうすぐ隆史さんが来るのでもう少しお待ちください」
そう言って宮下が部屋を出ていくと智一は座ったままスマホを弄り始めた。
30分後、隆史が部屋に現れた。
「遅くなってすみません」
「スマホを弄ってたから気にしていませんよ」
そう言って智一はスマホをポケットに入れソファーから立つと目の前に立っている隆史に目を向けた。
その後、隆史と智一は向かい合ってソファーに座った。
「結貴の妹、恵美さんのことで俺を呼んだんですよね」
「その通りです」
隆史が口にすると智一はソファーから立ち上がり正座をしお辞儀をしながら口を開いた。
「謝って許してもらえるとは思っていません…それでも謝らせてください、恵美さんを傷つけてしまって申し訳ございませんでした…」
「顔をあげてください」
「……」
「智一さん、顔をあげてソファーに座ってください」
「……」
「……」
なかなか立たない智一に隆史はソファーから立ち上がり智一を立たせソファーに座らせると隆史も智一の隣に座った。
「智一さん」
「はい」
「……」
目を向ける智一に隆史は無言で顔を近づけ唇を重ねた。
その後、隆史は唇を離し驚いた顔で見つめる智一に口を開いた。
「驚かせてすみません」
「どうして俺にキスを」
「結貴さんと幸せに暮らしてください、それと俺とあなたは友達」
「……」
「結貴さんが待ってます、帰ってください」
「失礼します」
そう言ってソファーから立ち上がると智一は部屋を出ていきその後、隆史も部屋を出ると車で自宅に向かった。
ー隆史の自宅ー
全裸から服に着替えその後、ベッドに座りながら恵美は寂しさに苦しんでいた。
「早く帰ってきて」
寂しさで目から涙が流れたその時、隆史が部屋に現れた。
「ただいま、恵美」
「隆史さん…」
「寂しい思いをさせてすまない」
「……」
ベッドから立ち上がると恵美は隆史に抱きつき泣いた。
隆史は恵美を抱きしめ口を開いた。
「お前が眠るまで側に居る」
「本当ですか?」
「あぁ」
返事をすると隆史は恵美をお姫様抱っこしそのままベッドに寝かせ優しく身体を重ねた。
「タイガ、こちらは俺の友人、隆史」
「タイガです」
隆史に向かってタイガがお辞儀をすると隆史が口を開いた。
「ヤクザのボスをしてます、よろしく」
「タイガ頼むな」
そう言って司が部屋を出ていくと隆史がタイガに向かって図星の言葉を発した。
「結貴さんのこと好きだろ」
「え…」
「あんたを見てすぐわかったよ」
「隆史さん、あんた普通の人間じゃないな」
「今は司が猫のホストクラブの責任者になってるけど猫のホストクラブを作ったのは俺だからな」
「本当ですか?」
「司にあとで聞いてみれば」
「……」
「余計な話は終わりだ、本題の話をしようか」
「そうですね」
「俺の願いは千賀恵美の嫌な記憶を消すこれが願いだ」
「わかりました、千賀恵美さんをここに連れてきてください」
「その前にお前のダメージを癒さないとな」
そう言って隆史はタイガを抱き寄せ唇を重ねた。
そこへ司が再び現れた。
「やっぱりな」
司が話しかけると隆史は唇を離し司に目を向けた。
「何か用か」
「お前はもう猫ホストじゃない」
「……」
無言で立っていたタイガがうつ伏せで倒れると司が口を開いた。
「やっぱり倒れたか」
そう言って司はタイガをお姫様抱っこしベッドに仰向けで寝かせた。
「隆史、お前は」
「わかってる、ゴメン」
「お前の願いを伝えたのか?」
「伝えた」
「目を覚ましたら覚えているといいが」
眠るタイガを見つめながら司が口にすると背後から隆史が抱きついた。
「何してんだ」
「久しぶりに会ったんだ良いだろ」
「恋人が居るのにやめろ」
そう言って隆史を離れさせると再び司が口を開いた。
「幸せに暮らしてるのか?」
「幸せに暮らしてる」
「恋人のこと好きか?」
「恵美と結婚したいと思ってる」
「恵美さんに出会って良かったな」
「俺もそう思うよ」
「俺からお前にプレゼント」
「プレゼント?何だ」
「問題解決後、お前と恵美さんが結婚する」
そう言って司は隆史に顔を近づけ唇を重ねた。
「……」
その後、司が唇を離すと隆史が口を開いた。
「明日、恵美を連れてくる」
「タイガが目を覚ましてると思う」
「司」
「何だ」
「お前も幸せになれよ」
「お前より幸せになってやる」
「……」
司の言葉に笑みを浮かべると隆史は樹海を離れ車で自宅に向かった。
ー隆史の自宅ー
玄関のドアを開き隆史が中に入ると恵美が抱きついてきた。
「恵美、どうした」
「1人で寂しかった」
「ゴメン」
そう言って靴を脱ぎあがると隆史は恵美をお姫様抱っこし部屋に向かい中に入りベッドに寝かせると唇を重ね身体も重ねた。
それから暫くして隆史のスマホが鳴った。
「良いところなのに」
「隆史さん」
「電話が終わったら抱きしめてやるからおとなしく待ってろ」
そう言ってベッドからおり服のポケットからスマホを取り出すと隆史は通話ボタンを押し耳にあてた。
「宮下、どうした」
「今、事務所の隆史さんの部屋に智一さんが来てます、どうしますか?」
「わかった、すぐ行く」
「……」
隆史の言葉に恵美は身体を起こし見つめた。
スマホでの通話を終え脱いだ服を着ると隆史はベッドに近づき恵美の頬に触れながら口を開いた。
「用事ができてしまった、すまない」
「用事が終わったら寄り道をせず帰ってきてくださいね」
「わかった」
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
そう言って恵美の唇に唇を重ねると隆史は自宅を出ていき車で事務所に向かった。
ーヤクザ、事務所ー
1人、智一がソファーに座って待っていると宮下が現れた。
「もうすぐ隆史さんが来るのでもう少しお待ちください」
そう言って宮下が部屋を出ていくと智一は座ったままスマホを弄り始めた。
30分後、隆史が部屋に現れた。
「遅くなってすみません」
「スマホを弄ってたから気にしていませんよ」
そう言って智一はスマホをポケットに入れソファーから立つと目の前に立っている隆史に目を向けた。
その後、隆史と智一は向かい合ってソファーに座った。
「結貴の妹、恵美さんのことで俺を呼んだんですよね」
「その通りです」
隆史が口にすると智一はソファーから立ち上がり正座をしお辞儀をしながら口を開いた。
「謝って許してもらえるとは思っていません…それでも謝らせてください、恵美さんを傷つけてしまって申し訳ございませんでした…」
「顔をあげてください」
「……」
「智一さん、顔をあげてソファーに座ってください」
「……」
「……」
なかなか立たない智一に隆史はソファーから立ち上がり智一を立たせソファーに座らせると隆史も智一の隣に座った。
「智一さん」
「はい」
「……」
目を向ける智一に隆史は無言で顔を近づけ唇を重ねた。
その後、隆史は唇を離し驚いた顔で見つめる智一に口を開いた。
「驚かせてすみません」
「どうして俺にキスを」
「結貴さんと幸せに暮らしてください、それと俺とあなたは友達」
「……」
「結貴さんが待ってます、帰ってください」
「失礼します」
そう言ってソファーから立ち上がると智一は部屋を出ていきその後、隆史も部屋を出ると車で自宅に向かった。
ー隆史の自宅ー
全裸から服に着替えその後、ベッドに座りながら恵美は寂しさに苦しんでいた。
「早く帰ってきて」
寂しさで目から涙が流れたその時、隆史が部屋に現れた。
「ただいま、恵美」
「隆史さん…」
「寂しい思いをさせてすまない」
「……」
ベッドから立ち上がると恵美は隆史に抱きつき泣いた。
隆史は恵美を抱きしめ口を開いた。
「お前が眠るまで側に居る」
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