ただ、笑ってほしいだけ

古川優亜

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???side
どうして。
私のターゲットがあなたなの。
計画は悲しいほどに順調なのに。
私はこの計画が失敗すればいいと思ってる。
でも、失敗すれば。
私が殺される。




シャーロットside
王子様から特別な名前をもらった!!
シャロとシャロン!!
嬉しすぎて鼻歌がとまらない!!
「シャーロット!!早くしないとばれるぞ!!」
ニコラス、うるさいなぁ。
「でも、どうしてチーズとパンを集めてるの??」
「数日分は、これで持つだろ。」
なるほど!!
「でも、子供を雇ってくれるかな?」
「そこは、俺が頑張るから、気にするな。」
ニコラスは硬い表情で鞄の中にパンとチーズを詰めていく。
私は、小さな刃物をこっそりと研いでるんだけど、これが意外とつまらない。
まず、暗いから目が痛い。
そーっと研いでるけど、手が震えてる。
王子さまは逃亡するお金を稼ぐために何かしてるらしいけど、二人とも何も教えてくれないし。
私は、先輩メイドから、こっそりかわいい小物をもらったり。
お手伝い代として少ないけどちょっとだけお金も貰ったよ!!
ちなみにかわいい小物はニコラスの手によって換金(?)してもらってる。
だから、順調なんだって。
「結構日は、明後日なんだよね。」
ニコラスは鞄を私のベットの下に隠すと私を見つめて言った。
「にしても、綺麗に研いでるな。」
「うん、こういうの得意だから!!」



ニコラスside
「ブライアー様、おはようございます。」
「シャロンは?」
「お菓子のおこぼれを貰いに行きました。」
「・・・そうか。」
ブライアー様は眠たそうにあくびをすると一冊の本を閉じる。
誰にも言葉を教えてもらえなかったブライアー様。
自力で知識を貪るようの吸収していき、外国の言葉でも、古代の言葉でもわかるようになった。
え、俺の主って頭良すぎない?
「だいぶ、稼げたな。そっちは、どうだ?」
「はい、食料はだいぶあります。ただ。」
「ただ、なんだ?」
俺は外を眺める。
はしゃいで遊ぶシャーロットは純粋無垢な子供のようだ。
「彼女は、本当に孤児なのでしょうか。」
「どういう意味だ。」
あ、やばい。
怒ってる。
でも
「刃物の使い方が慣れすぎです。それに。」
あの暗く光る眼。
たまに、アメジストの瞳が怖いほど光るときがある。
「彼女は、ドールなのではないでしょうか。」
「ドール?あのドジっ子が?」
鼻で笑われ俺も思わず笑いそうになる。
「やっぱり俺の勘違いですね。」
だって、もしドールなら。
今まで誰かを殺す機会はたくさんあった。
でも、誰も傷一つしてない。
「王子様!!マフィン貰った!!」
うるさいほど足音をたてた入ってきたのはシャーロット。
長い髪をツインテールにしてる。
「今日は二つか。昨日まで一つだったのに。」
「うん!!だって、これが最後だから。」
そういってシャーロットは泣いた。
「どうした、シャロ」
「ブライアー様!!」
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