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始まり
2 僕らは part2
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でも、認めたくなかったんだ。
俺の中ではいつまでも優しい母さんのままでいてほしかったら。
だから、母さんの変わり様には見てみぬふりをしていた。
そんななかさ母さんの命があと少しなのもわかってたんだ。
わかってた。わかってたけど。
母さんは、グレースにだけは伝えないでほしいと言われた。
グレース。
それは、もしもの話で二人で考えた名前。
『もしも、妹が生まれたら。』
『もしも、弟が生まれたら。』
『どんな、名前にしようか?』
母さんとよく、もしもの話をしていた。
だから、妹の名前は昔から”グレース”って決まってたんだ。
母さんも俺と二人きりの時はそう呼んでいた。
ただ、本人の前では呼べなかったんだ。
とうとう母さんが死んで、俺がグレースを守らなくちゃと思ってたら。
グレースが壊れた。
笑わなくなった。
どんなに頑張っても頑張っても。
グレースは声すら出してくれなくなって。
気が付いたらどんどんグレースが消えていった。
どんなに願っても。
母さんはグレースを連れていく。
だから、グレースを守るために保護の守りをかけたんだ。
「保護の守り!?」
「ジョン様、どうしました?」
「強力な結界魔法だ、アン。」
「お嬢様もですが、そのお兄様も強いのはわかりました。」
終わった?
「「はい、すみません。」」
とりあえずグレースの無事がわかってたから、急いでお金を貯めて従者をやめたんだ。
貯めたお金を元にまた新しい仕事を探そうと思ってたし、グレースがいるならもう独りじゃないから。
安心して迎えに来てみれば、俺の嫌いな貴族のようにきれいなドレス着てるし。
なんか、王族っぽいのと関わってるし。
何があったら、こうなったわけ???
て、グレース逃げようとしないで。
「嫌です。ルキ様の隣がいいです。」
「前はあんなに手を繋いで歩いたのに。」
お兄ちゃん、泣くよ?
て、足をばたばたさせない。
危ないだろ。
こら、グレース!!
魔法を使うな!!
あーもう。
「ルキ様、大丈夫?」
よし、あいつを消そう。
「「やめれ!!」」
えー、妹を取るなら消した方がいいじゃん?
「だめですよ!?」
はいはい、わかりましたよ。
にしても、新しい名前付いてるし、母さんにはなんて説明しようかな。
まぁ、母さんはなんでもよさそうだし。
本人も楽しんでるしいいかな。
じゃぁ、何かあったら呼んでよ。
グレースの為ならなんだってするし。
「お兄ちゃん。」
そんな顔するなよ、グレース。
俺はいつでもグレースの味方でお兄ちゃんだよ。
だから、ほらあの時の笑顔を俺に見せてよ。
「うん、ありがとね。お兄ちゃん!!」
よし、癒しの笑顔も見られたし帰りますか。
あ、グレースを泣かせた奴は俺が殺すからね?
「は、はい。」
(年下に言うことじゃないか。確かグレースが懐いてるあいつの名はハルキだっけ。)
(絶対にグレースを守れよ、ばーか。)
俺の中ではいつまでも優しい母さんのままでいてほしかったら。
だから、母さんの変わり様には見てみぬふりをしていた。
そんななかさ母さんの命があと少しなのもわかってたんだ。
わかってた。わかってたけど。
母さんは、グレースにだけは伝えないでほしいと言われた。
グレース。
それは、もしもの話で二人で考えた名前。
『もしも、妹が生まれたら。』
『もしも、弟が生まれたら。』
『どんな、名前にしようか?』
母さんとよく、もしもの話をしていた。
だから、妹の名前は昔から”グレース”って決まってたんだ。
母さんも俺と二人きりの時はそう呼んでいた。
ただ、本人の前では呼べなかったんだ。
とうとう母さんが死んで、俺がグレースを守らなくちゃと思ってたら。
グレースが壊れた。
笑わなくなった。
どんなに頑張っても頑張っても。
グレースは声すら出してくれなくなって。
気が付いたらどんどんグレースが消えていった。
どんなに願っても。
母さんはグレースを連れていく。
だから、グレースを守るために保護の守りをかけたんだ。
「保護の守り!?」
「ジョン様、どうしました?」
「強力な結界魔法だ、アン。」
「お嬢様もですが、そのお兄様も強いのはわかりました。」
終わった?
「「はい、すみません。」」
とりあえずグレースの無事がわかってたから、急いでお金を貯めて従者をやめたんだ。
貯めたお金を元にまた新しい仕事を探そうと思ってたし、グレースがいるならもう独りじゃないから。
安心して迎えに来てみれば、俺の嫌いな貴族のようにきれいなドレス着てるし。
なんか、王族っぽいのと関わってるし。
何があったら、こうなったわけ???
て、グレース逃げようとしないで。
「嫌です。ルキ様の隣がいいです。」
「前はあんなに手を繋いで歩いたのに。」
お兄ちゃん、泣くよ?
て、足をばたばたさせない。
危ないだろ。
こら、グレース!!
魔法を使うな!!
あーもう。
「ルキ様、大丈夫?」
よし、あいつを消そう。
「「やめれ!!」」
えー、妹を取るなら消した方がいいじゃん?
「だめですよ!?」
はいはい、わかりましたよ。
にしても、新しい名前付いてるし、母さんにはなんて説明しようかな。
まぁ、母さんはなんでもよさそうだし。
本人も楽しんでるしいいかな。
じゃぁ、何かあったら呼んでよ。
グレースの為ならなんだってするし。
「お兄ちゃん。」
そんな顔するなよ、グレース。
俺はいつでもグレースの味方でお兄ちゃんだよ。
だから、ほらあの時の笑顔を俺に見せてよ。
「うん、ありがとね。お兄ちゃん!!」
よし、癒しの笑顔も見られたし帰りますか。
あ、グレースを泣かせた奴は俺が殺すからね?
「は、はい。」
(年下に言うことじゃないか。確かグレースが懐いてるあいつの名はハルキだっけ。)
(絶対にグレースを守れよ、ばーか。)
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