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「あ…あの…」と俺から顔を逸らす喜介。
「なんだ?」と俺が返事を返すと、喜介は顔を真っ赤にさせながら「飲みは、2人だけがいいです…」と言ってきた。
「……あ、あぁ。…分かった。」と俺はぎこちなく喜介に返事を返した。
俺が返事をした途端に、喜介の顔からは満面の笑みが零れた。
「っ…有難うございます!」
「あぁ。」
「「………。」」
そこから、俺と喜介は黙り込んだ。
重苦しい空気が、俺と喜介を包んだ。
何か話さないと…。と思い「なぁ、」と、喜介に声をかけた。
だが、喜介と声が被ってしまい、俺は喜介に「先に言っていいぞ」と言葉を促した。
「宗助さんはやっぱり、強いんですね!」と強い眼差しを俺に向けた喜介は興奮気味に言ってきた。
「は?」突然の言葉に俺は固まってしまった。
「いや、喜介、待て…」
「はい?」
「俺の稽古…見てたよな?」
「はい!!勿論です!!」
「俺、浅黄さんに押されてたよな?」
「はい!」
「だから、どこをどう見て強いとお前は、判断したんだ?」
「………。」
「な?何も言えないだろ?」と喜介に、俺は弱いんだよと言おうとした時ー
「宗助さんは、俺よりも強いですよ」と確信を持った眼差しでまた見てきた。
「だから…どこがだ?」
「相手に押されても、決して怯まない所です。正直、僕…宗助さんの事馬鹿にしていました。」
「…だろうな…。」
「はい。僕より、強い人がいるわけが無い……と。そして、浅黄さんから宗助さんを紹介してもらった時、弱そうな人だなって思っていたんです。」
「………。」
「ですが、今日の浅黄さんとの稽古を見て、宗助さんに対する印象がガラリと変わりました!浅黄さんの素早い攻撃を回避して、攻撃を仕掛けようとしていた所なんてかっこよくて、惚れ惚れしてしまいました!!」と興奮を抑えられない喜介は鼻息が荒かった。
「………。」
あまり、誰からにも言われなかった言葉を言われて、俺は驚いて硬直していた。
そのまま、固まっているとー
「宗助さん?」と心配そうに俺の顔を覗き込んできた喜介。
俺はバッと両手で勢いよく顔を隠した。
「ど…どうしたんですか!?」と困惑気味の喜介。
「……だょ。」
「…え?」
「そんな事今までで言われた事ねえから、反応に困るんだよ…!!/////」と喜介に強く返した。
「っ……。宗助さん…顔が、赤いです。」と言ってきた喜介に、俺は「うるせぇ…」と言い残し、その場を立ち上がった。
「どこへ行くんですか?」と喜介が尋ねてきた。
「縁側で陽にあたってくる」と言い残し、縁側へ移動した。
「なんだ?」と俺が返事を返すと、喜介は顔を真っ赤にさせながら「飲みは、2人だけがいいです…」と言ってきた。
「……あ、あぁ。…分かった。」と俺はぎこちなく喜介に返事を返した。
俺が返事をした途端に、喜介の顔からは満面の笑みが零れた。
「っ…有難うございます!」
「あぁ。」
「「………。」」
そこから、俺と喜介は黙り込んだ。
重苦しい空気が、俺と喜介を包んだ。
何か話さないと…。と思い「なぁ、」と、喜介に声をかけた。
だが、喜介と声が被ってしまい、俺は喜介に「先に言っていいぞ」と言葉を促した。
「宗助さんはやっぱり、強いんですね!」と強い眼差しを俺に向けた喜介は興奮気味に言ってきた。
「は?」突然の言葉に俺は固まってしまった。
「いや、喜介、待て…」
「はい?」
「俺の稽古…見てたよな?」
「はい!!勿論です!!」
「俺、浅黄さんに押されてたよな?」
「はい!」
「だから、どこをどう見て強いとお前は、判断したんだ?」
「………。」
「な?何も言えないだろ?」と喜介に、俺は弱いんだよと言おうとした時ー
「宗助さんは、俺よりも強いですよ」と確信を持った眼差しでまた見てきた。
「だから…どこがだ?」
「相手に押されても、決して怯まない所です。正直、僕…宗助さんの事馬鹿にしていました。」
「…だろうな…。」
「はい。僕より、強い人がいるわけが無い……と。そして、浅黄さんから宗助さんを紹介してもらった時、弱そうな人だなって思っていたんです。」
「………。」
「ですが、今日の浅黄さんとの稽古を見て、宗助さんに対する印象がガラリと変わりました!浅黄さんの素早い攻撃を回避して、攻撃を仕掛けようとしていた所なんてかっこよくて、惚れ惚れしてしまいました!!」と興奮を抑えられない喜介は鼻息が荒かった。
「………。」
あまり、誰からにも言われなかった言葉を言われて、俺は驚いて硬直していた。
そのまま、固まっているとー
「宗助さん?」と心配そうに俺の顔を覗き込んできた喜介。
俺はバッと両手で勢いよく顔を隠した。
「ど…どうしたんですか!?」と困惑気味の喜介。
「……だょ。」
「…え?」
「そんな事今までで言われた事ねえから、反応に困るんだよ…!!/////」と喜介に強く返した。
「っ……。宗助さん…顔が、赤いです。」と言ってきた喜介に、俺は「うるせぇ…」と言い残し、その場を立ち上がった。
「どこへ行くんですか?」と喜介が尋ねてきた。
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