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結局家まで送られてしまった。
「戸締まりしろよ!」と言い、元来た道を帰ろうとする浅黄さんを俺は呼び止めた。
「あ‥‥浅黄さん!」
「ん?」と返事をし、俺の方へ振り向く。
「明日!道場行ってもいいか?」
「おー!!道場はいつでも空いてるからいいぞ~!」
遊びに来いよ~と言われ、俺は少し舞い上がってしまった。
(久々に浅黄さんと稽古が出来るな‥)と思い、明日に備え飯を食べる。そして、布団を引き早く寝ようと試みた。だが、いつもの寝る時間よりも早く寝ようとしているため、目がパッチリだった。
(寝れねー!!!!)と思いながら、目を瞑る。
次の日ー
いつもより、早く起きた俺は袴を着て羽織を着た。
そして朝食を食べる。
「よし!!行こう!」
朝食を食べ終わり、準備が整った俺は家を出て道場に向かって歩き出す。
そして、暫く歩いていたら大きい門をかまえた道場が見えてきた。
門を潜ると、木刀と木刀がぶつかり合う音が庭の方から響いてきた。
「誰かいるのか‥‥?」
俺は、玄関先から庭へ足を踏み入れると浅黄さんが誰かと稽古をしていた。
俺は、浅黄さんと相手の稽古を見てその場で固まってしまった。
浅黄さんと相手は互角の勝負をしていた。
どちらも一歩も譲らなかった。真剣にしていて、俺がいたら邪魔になるんじゃないかと思った。
「また、別の日にしよう‥」と呟いて帰ろうとしたときだった。
浅黄さんが、俺に気づいて、「おーぃ」と声をかけてきた。
「今日の稽古は、次にするから今日はもうやめだ」と相手にいい、相手が「はーい」と返事をした。
そして、俺の方に近づいてきた浅黄さんは、稽古のときとは違う怖い目ではなく優しい目で俺に来いよと手招きをする。
道場の縁側に来ると俺は、浅黄さんに強い眼差しを向けた。
「浅黄さん凄いな!!」
「ん?そうか?」
「あぁ!!相手と互角の勝負だったじゃないか!!」
「だろ?喜介はここの道場の弟子なんだ!」
「‥‥きすけ?」
「あぁ!新しく入った俺の弟子だ!」
そんな会話を浅黄さんとしていると、後ろから「浅黄さん!」と男が声をかけた。
「ん?おう!喜介じゃないか!」
「稽古ありがとうございました!!やはり、浅黄さんには敵いませんね。」と苦笑気味に笑った男は浅黄さんを褒めていた。
「いやいや、俺より強い奴が一人ここに居るがな!」と浅黄さんは笑顔で俺の肩をポンッと叩いた。
「…は?」
俺は混乱した。
勿論、浅黄の前にいる男も困惑していた。
「木刀で俺の頬を掠めているからな~」と自慢げに浅黄さんは語った。
俺は、慌てて違うと否定した。
「ち…違うんだ浅黄さん!あの時は、袴につまづいてそれで……」その後を語ろうとしたが、浅黄さんは話の続きを喜介という男に語っていた。
「戸締まりしろよ!」と言い、元来た道を帰ろうとする浅黄さんを俺は呼び止めた。
「あ‥‥浅黄さん!」
「ん?」と返事をし、俺の方へ振り向く。
「明日!道場行ってもいいか?」
「おー!!道場はいつでも空いてるからいいぞ~!」
遊びに来いよ~と言われ、俺は少し舞い上がってしまった。
(久々に浅黄さんと稽古が出来るな‥)と思い、明日に備え飯を食べる。そして、布団を引き早く寝ようと試みた。だが、いつもの寝る時間よりも早く寝ようとしているため、目がパッチリだった。
(寝れねー!!!!)と思いながら、目を瞑る。
次の日ー
いつもより、早く起きた俺は袴を着て羽織を着た。
そして朝食を食べる。
「よし!!行こう!」
朝食を食べ終わり、準備が整った俺は家を出て道場に向かって歩き出す。
そして、暫く歩いていたら大きい門をかまえた道場が見えてきた。
門を潜ると、木刀と木刀がぶつかり合う音が庭の方から響いてきた。
「誰かいるのか‥‥?」
俺は、玄関先から庭へ足を踏み入れると浅黄さんが誰かと稽古をしていた。
俺は、浅黄さんと相手の稽古を見てその場で固まってしまった。
浅黄さんと相手は互角の勝負をしていた。
どちらも一歩も譲らなかった。真剣にしていて、俺がいたら邪魔になるんじゃないかと思った。
「また、別の日にしよう‥」と呟いて帰ろうとしたときだった。
浅黄さんが、俺に気づいて、「おーぃ」と声をかけてきた。
「今日の稽古は、次にするから今日はもうやめだ」と相手にいい、相手が「はーい」と返事をした。
そして、俺の方に近づいてきた浅黄さんは、稽古のときとは違う怖い目ではなく優しい目で俺に来いよと手招きをする。
道場の縁側に来ると俺は、浅黄さんに強い眼差しを向けた。
「浅黄さん凄いな!!」
「ん?そうか?」
「あぁ!!相手と互角の勝負だったじゃないか!!」
「だろ?喜介はここの道場の弟子なんだ!」
「‥‥きすけ?」
「あぁ!新しく入った俺の弟子だ!」
そんな会話を浅黄さんとしていると、後ろから「浅黄さん!」と男が声をかけた。
「ん?おう!喜介じゃないか!」
「稽古ありがとうございました!!やはり、浅黄さんには敵いませんね。」と苦笑気味に笑った男は浅黄さんを褒めていた。
「いやいや、俺より強い奴が一人ここに居るがな!」と浅黄さんは笑顔で俺の肩をポンッと叩いた。
「…は?」
俺は混乱した。
勿論、浅黄の前にいる男も困惑していた。
「木刀で俺の頬を掠めているからな~」と自慢げに浅黄さんは語った。
俺は、慌てて違うと否定した。
「ち…違うんだ浅黄さん!あの時は、袴につまづいてそれで……」その後を語ろうとしたが、浅黄さんは話の続きを喜介という男に語っていた。
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