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第21話 仲間にしますか?
しおりを挟む もう、俺泣きそうだよ。気を取り直して最後に残った疑問をベイカーにぶつけてみよう。勇者への【恩恵】であるところの【勇者補正】だ。見たところこれしかない。
「勇者補正って何?」
「それは基本的な勇者チートです。こちらに来られた勇者の方は皆持ってます。こちらの世界に来られて不自由しないように、必要な能力がセットになってます」
「どこの電気屋の新生活応援セットだよ」
「言っている意味がわからないんですが……内容は、【会話と文字理解】【勇者装備が着用可能】【仲間にする】です」
ショボ!!
「なんか地味だなあ」
「何言ってるんですか! いきなり言葉と文字が分かるんですよ! 」
そうは言うけど実はこの地味チートには助けられているのだ。文字を理解出来るといことは、単位とかも含まれる。例えばこの世界の距離や重さなどを【理解】出来るという事の意味の大きさは地味にすごいのだ。
その上、大霊廟にあった戦車兵などの兵士用に製作された戦車の操縦マニュアル『ティーガーフィーベル』はドイツ語だったが、スラスラ読めたのだよ。このチートを高校生の俺が持ってたらもうちょっといい大学行けたのに。
「二つ目は伝説の勇者の武具、防具が全て装備できます!」
「我が国に勇者の装備ってほとんどないですよ。勇者は先代様と義雄様だけですから」
「エイブルさん! 話の腰を折らないでくださいよ~」
「ん? この最後の『仲間にする』はいいんじゃないかな?」
「勇者オンリーのパーティーが主流になって廃れたやつですね。言葉の通じる相手なら仲間に出来ます。仲間には神与称号がついて、先程言った【レベル】の恩恵を得ることができるのです」
「どうやったら仲間になるんだ?」
「手順があるんですよ。私の知っているのは一つだけですが……やってみますか?」
「頼む。んん? あまり気乗りしてないみたいだな?」
勇者の仲間になれるというのに、勇者オタクのはずのベイカー にしてはさえない顔だ。何かリスクでもあるのか?
「まず少し距離をとります……」
そう言うとベイカーは俺から少し離れたところで向かい合う。目算で5、6メートルも離れただろうか。
「……いきます」
「な!? 何をしているんだオマエは?」
目の前で起こっている状況に俺は自分の目を疑った。
俺に向かって神に祈るかのように手を組むベイカー。モジモジと伏し目がちに一歩ずつ、腰をくねらせながら近づき、やがて上目遣いに俺を上気した顔で見つめてーーさらに距離を縮める。
コレは……
キモッ!!
ゴリゴリと音を立てて削られていく俺のメンタル。このまま喰らい続ければ、肉体にまで異常が出かねない!
「ベイカー!! お前、自分が何をやっているのか解ってーー!!」
そこに見たのはベイカーの頬を伝う『血の涙』
「ぐっ、全身全霊で……仲間になりたいアピールする……必要が」
「お、お前……」
ピロリン♪
突然脳内に鳴り響くインフォメーション。続けて視界にウィンドが開く。
『ベイカーが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
「こ、これが『仲間にする』なのか!? お前……体を張ってまでして、俺のために……くっ、ベイカーお前こそ真の騎士だ!!」
「義 雄 様……お……早く」
血濡れた顔でニッコリと微笑む近衛騎士。いかん! こ、このままではベイカーが恥ずか死ぬ! 今俺がやるべき事はただ一つだ!!
「……ごめんなさい」
「なんでえええええええええええええええぇぇぇぇぇっ!?」
大霊廟に響き渡るベイカーの慟哭。
すまんベイカー。無理だわ。キモい。
互いに精根尽きて同時に倒れこむ俺とベイカー。
ダメージの比較的少なかった俺。ようよう顔を上げベイカーを見れば、うつ伏せに倒れこんだ顔のあたりには涙で血の池が出来ていた。すまんベイカー。アレでお前を仲間にしたら絶対に変な噂がたつから。いや、すでに手遅れか? なんかナカノとかスゲー興奮してるし。今、鬼畜攻めってポソッと奴、前に出ろ!
「義雄様……」
「ああ、俺は大丈夫だ……って? エイブル……さん? あんた何やってんの? いや君ら全員何やってんだよ!!」
見渡せば、俺の周囲はメイド総員48名によって、十重二十重 にも取り囲まれていた。
「義雄様の、勇者の仲間にして頂く方法。確かにベイカーより託されました。その遺志をここで果たします!」
「いや、ベイカー死んでないから! え? なになに?」
Zan!!
統一されたステップの足音が大霊廟に響き渡る。エイブルを筆頭に一糸乱れぬ動きでアレが俺の前で再現される。
俺に向かって神に祈るかのように手を組み、モジモジと伏し目がちに一歩ずつ、腰をくねらせながら近づき、やがて上目遣いに俺を上気した顔で見つめてーーさらに距離を縮める。
コワイコワイコワイッ!!
徐々に狭まる包囲網。一人二人の美少女にこんなアプローチされたら、さすがにコロリといくだろうけど、48名に取り囲まれたら恐怖以外の何もない。どこの赤穂浪士だよ! 吉良上野介さんの気持ちがよくわかるよ!!
ピロリン♪
唐突に聞こえるインフォメーション。あとを追うように脳内に連続してインフォメーションが鳴り響く!
ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪
ひいいぃっ!
続けざまに俺の視界に件のウインドが開く。
『エイブルが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
直後、ブラクラに感染したPCのように、視界に次々と立ち上がるウインド!
『ナカノが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
『サイガが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
『グリセンティが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
『ルイスが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
『ヴィラールが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
『ペロサが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
『ノボリトが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
。
。
。
。
。
瞬く間に視界はウインドによって埋め尽くされた。
☆
仲間が増えました。48人です。
エイブル《神与称号》メイド レベル72 《恩恵》マルチサポート
こんなのが48人です。あと、寝てるとたまにあの光景が夢に出てきて目が覚める……
そう、『エイブル達は不思議な踊りを踊った』
「勇者補正って何?」
「それは基本的な勇者チートです。こちらに来られた勇者の方は皆持ってます。こちらの世界に来られて不自由しないように、必要な能力がセットになってます」
「どこの電気屋の新生活応援セットだよ」
「言っている意味がわからないんですが……内容は、【会話と文字理解】【勇者装備が着用可能】【仲間にする】です」
ショボ!!
「なんか地味だなあ」
「何言ってるんですか! いきなり言葉と文字が分かるんですよ! 」
そうは言うけど実はこの地味チートには助けられているのだ。文字を理解出来るといことは、単位とかも含まれる。例えばこの世界の距離や重さなどを【理解】出来るという事の意味の大きさは地味にすごいのだ。
その上、大霊廟にあった戦車兵などの兵士用に製作された戦車の操縦マニュアル『ティーガーフィーベル』はドイツ語だったが、スラスラ読めたのだよ。このチートを高校生の俺が持ってたらもうちょっといい大学行けたのに。
「二つ目は伝説の勇者の武具、防具が全て装備できます!」
「我が国に勇者の装備ってほとんどないですよ。勇者は先代様と義雄様だけですから」
「エイブルさん! 話の腰を折らないでくださいよ~」
「ん? この最後の『仲間にする』はいいんじゃないかな?」
「勇者オンリーのパーティーが主流になって廃れたやつですね。言葉の通じる相手なら仲間に出来ます。仲間には神与称号がついて、先程言った【レベル】の恩恵を得ることができるのです」
「どうやったら仲間になるんだ?」
「手順があるんですよ。私の知っているのは一つだけですが……やってみますか?」
「頼む。んん? あまり気乗りしてないみたいだな?」
勇者の仲間になれるというのに、勇者オタクのはずのベイカー にしてはさえない顔だ。何かリスクでもあるのか?
「まず少し距離をとります……」
そう言うとベイカーは俺から少し離れたところで向かい合う。目算で5、6メートルも離れただろうか。
「……いきます」
「な!? 何をしているんだオマエは?」
目の前で起こっている状況に俺は自分の目を疑った。
俺に向かって神に祈るかのように手を組むベイカー。モジモジと伏し目がちに一歩ずつ、腰をくねらせながら近づき、やがて上目遣いに俺を上気した顔で見つめてーーさらに距離を縮める。
コレは……
キモッ!!
ゴリゴリと音を立てて削られていく俺のメンタル。このまま喰らい続ければ、肉体にまで異常が出かねない!
「ベイカー!! お前、自分が何をやっているのか解ってーー!!」
そこに見たのはベイカーの頬を伝う『血の涙』
「ぐっ、全身全霊で……仲間になりたいアピールする……必要が」
「お、お前……」
ピロリン♪
突然脳内に鳴り響くインフォメーション。続けて視界にウィンドが開く。
『ベイカーが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
「こ、これが『仲間にする』なのか!? お前……体を張ってまでして、俺のために……くっ、ベイカーお前こそ真の騎士だ!!」
「義 雄 様……お……早く」
血濡れた顔でニッコリと微笑む近衛騎士。いかん! こ、このままではベイカーが恥ずか死ぬ! 今俺がやるべき事はただ一つだ!!
「……ごめんなさい」
「なんでえええええええええええええええぇぇぇぇぇっ!?」
大霊廟に響き渡るベイカーの慟哭。
すまんベイカー。無理だわ。キモい。
互いに精根尽きて同時に倒れこむ俺とベイカー。
ダメージの比較的少なかった俺。ようよう顔を上げベイカーを見れば、うつ伏せに倒れこんだ顔のあたりには涙で血の池が出来ていた。すまんベイカー。アレでお前を仲間にしたら絶対に変な噂がたつから。いや、すでに手遅れか? なんかナカノとかスゲー興奮してるし。今、鬼畜攻めってポソッと奴、前に出ろ!
「義雄様……」
「ああ、俺は大丈夫だ……って? エイブル……さん? あんた何やってんの? いや君ら全員何やってんだよ!!」
見渡せば、俺の周囲はメイド総員48名によって、十重二十重 にも取り囲まれていた。
「義雄様の、勇者の仲間にして頂く方法。確かにベイカーより託されました。その遺志をここで果たします!」
「いや、ベイカー死んでないから! え? なになに?」
Zan!!
統一されたステップの足音が大霊廟に響き渡る。エイブルを筆頭に一糸乱れぬ動きでアレが俺の前で再現される。
俺に向かって神に祈るかのように手を組み、モジモジと伏し目がちに一歩ずつ、腰をくねらせながら近づき、やがて上目遣いに俺を上気した顔で見つめてーーさらに距離を縮める。
コワイコワイコワイッ!!
徐々に狭まる包囲網。一人二人の美少女にこんなアプローチされたら、さすがにコロリといくだろうけど、48名に取り囲まれたら恐怖以外の何もない。どこの赤穂浪士だよ! 吉良上野介さんの気持ちがよくわかるよ!!
ピロリン♪
唐突に聞こえるインフォメーション。あとを追うように脳内に連続してインフォメーションが鳴り響く!
ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪ピロリン♪
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続けざまに俺の視界に件のウインドが開く。
『エイブルが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
直後、ブラクラに感染したPCのように、視界に次々と立ち上がるウインド!
『ナカノが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
『サイガが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
『グリセンティが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
『ルイスが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
『ヴィラールが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
『ペロサが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
【する】 【しない】
『ノボリトが仲間になりたそうにこちらを見ています』
『仲間にしますか?』
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。
瞬く間に視界はウインドによって埋め尽くされた。
☆
仲間が増えました。48人です。
エイブル《神与称号》メイド レベル72 《恩恵》マルチサポート
こんなのが48人です。あと、寝てるとたまにあの光景が夢に出てきて目が覚める……
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