THIEF -シーフ-

SIVA

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犯人は、お前だ

6-13

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チップは、ウォルトの方を見た。



ライトは、手当てを受けた肩を回しながら、何事もなかったかのようにエリカの方に向かった。



そして、エリカを見下ろすと「ごもっとも」と言って部屋を出て行ってしまった。



エリカは、得意げな顔をしてチップとウォルトを見た。



「な、なぁ俺だけか思ったの…」



チップは、ウォルトに耳打ちをした。



「いや…」



ウォルトは、片づけをしながらエリカの方を見た。



「君、ライトに勧誘されなかったか?」



「KNOCKに入らないかって?言われたけど、それが何?」



「やっぱり…。君は素質があるってことだよ」


ウォルトは、救急箱を片手に部屋を出て行った。


チップは、固まったままエリカを見ていた。



「素質がある?」



「忍者みたいだった」



精一杯のほめ言葉を残し、そそくさとチップも部屋を出て行った。



エリカは、しばらく考えた後、フッと笑いながら、小さくスキップをしながら部屋を出て行った。
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