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疑念
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「まぁ一応?俺、疑われてるみたいだし。あ、そうだ。いいもん持ってきてやったよ」
ライトはそういって、ダンを呼んだ。
「なんで僕を呼ぶんだよ…」
小声で言うと、愛想笑いで二人の元へ行った。
「資料持ってきたんだろ?」
「え?」
ライトは、ダンが持ってる鞄を顎で指した。
「何?」
レニーは、苛立ちをこらえながら聞いた。
そもそも、今この状況でルパンを捕まえていない自分に腹が立ってきていた。
「資料って何の話」
「まぁそうせかすなって…」
ライトは、ダンに近づくと何かを耳打ちした。
ダンは、嫌な顔をしながらため息をついて小さくうなずいた。
ライトは、資料を受け取ると振り返りレニーにそれを掲げた。
「これ。俺たちが…っていうよりか、こいつが集めた情報。いわゆる俺の無実の証明ってやつ」
ライトはレニーに向かって資料を差し出した。
彼女が、受け取ろうと手を差し出すとライトがひょいと資料を持ち上げた。
つかみ損ねたレニーは、ライトを見上げ「見返りは何」と冷静な口調で聞いた。
ライトは眉をあげ「さすが。話の分かる女だ」とにやけた。
「俺はこのままあんたに捕まろう。だが、こいつは関係ない。俺が勝手に連れてきただけ。だからこのまま見逃してほしい」
レニーは、ダンの方を見ながら「やさしい兄を持ったわね」と皮肉を言ってやった。
「別にいいだろ?あんたからしたら、俺を捕まえられるだけで十分なはずだ」
フンッと鼻を鳴らすと「この資料が本物かどうかもわからないのに、どうやって信用しろと?」
「ま、見てくれればわかる」
そういって、ようやくレニーに資料を渡した。
ライトはそういって、ダンを呼んだ。
「なんで僕を呼ぶんだよ…」
小声で言うと、愛想笑いで二人の元へ行った。
「資料持ってきたんだろ?」
「え?」
ライトは、ダンが持ってる鞄を顎で指した。
「何?」
レニーは、苛立ちをこらえながら聞いた。
そもそも、今この状況でルパンを捕まえていない自分に腹が立ってきていた。
「資料って何の話」
「まぁそうせかすなって…」
ライトは、ダンに近づくと何かを耳打ちした。
ダンは、嫌な顔をしながらため息をついて小さくうなずいた。
ライトは、資料を受け取ると振り返りレニーにそれを掲げた。
「これ。俺たちが…っていうよりか、こいつが集めた情報。いわゆる俺の無実の証明ってやつ」
ライトはレニーに向かって資料を差し出した。
彼女が、受け取ろうと手を差し出すとライトがひょいと資料を持ち上げた。
つかみ損ねたレニーは、ライトを見上げ「見返りは何」と冷静な口調で聞いた。
ライトは眉をあげ「さすが。話の分かる女だ」とにやけた。
「俺はこのままあんたに捕まろう。だが、こいつは関係ない。俺が勝手に連れてきただけ。だからこのまま見逃してほしい」
レニーは、ダンの方を見ながら「やさしい兄を持ったわね」と皮肉を言ってやった。
「別にいいだろ?あんたからしたら、俺を捕まえられるだけで十分なはずだ」
フンッと鼻を鳴らすと「この資料が本物かどうかもわからないのに、どうやって信用しろと?」
「ま、見てくれればわかる」
そういって、ようやくレニーに資料を渡した。
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