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022 それぞれの四季で好きなこと~現代版枕草子②~

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春はたけのこを食べること。
祖父が山で掘ってきてくれた筍を、母が炊き込みご飯や味噌汁、煮物にしてくれるのが楽しみだ。筍ご飯が一番好きだ。
柔らかいけどパラパラなご飯の中で感じるたけのこの優しい食感に舌鼓を打つ。
作ったタケノコご飯を、兄夫婦に持っていってあげるのも良い。嬉しそうな兄と兄嫁さんの顔を見て、今年も筍が食べられて本当に幸せだよね。と、わいわい談笑する。
 
夏は自転車に乗ること。
暑い日差しの中、飛ばないようにゴムをつけた帽子をかぶって本屋さんまで漕いで行く。
ひどい暑さの中だが、自転車に乗ることによって風を感じることができる。
半袖Tシャツに短めのズボンを履いて日焼け対策も何もしない。
日陰に差し掛かると、肌にあたる風が若干冷たく感じる。
その瞬間が一番好きだ。
 
秋は、旅行に行くこと。
さまざまは地域に足を運び、その地域の秋の味覚や名所を楽しむ。
旅行は秋が一番いい。
雨が降ったり、肌寒く感じて羽織るものが必要だが、それを旅行前にお店で選んで買うのも嬉しい時間だ。
バスツアーだとしたら、バスに乗っているときに窓にポツポツと雨が当たって、他の乗客やバスガイドさんが慌ててざわめくのも面白いハプニングだ。
でも、いつもバスを降りたら雨が止み、曇りで涼しい天候となっている。
運が良かったと思えたり、皆でホッとしている瞬間が好きだ。
 
冬は、雪かきをすること。
雪が降る前の晩から、天気予報を見て家族と明日は大雪になるかなとソワソワする。夜中は外がしんとしていて、雪が静かに降っている気配がする。
朝になって、窓の外を見た瞬間、外に広がる銀世界どころではないドカ雪に、家族とやれやれと雪かき道具を準備する。
雪がどんどん降る中ダウンシャケットのフードを被り、スノーダンプでサクサクと雪をどかしていく。
3時間くらいかかるが、1時間で汗びっしょりになり、髪も洗ったのかと見間違うほどびしょびしょになる。
雪かきが終わり、暖かい家の中に入った瞬間、いい汗をかいたとホッとする。
運動不足になりがちな冬に雪かきはとてもいい運動になっている。
終わった後は、体がスッキリして爽快感が心地よい。








 ※この作品は大学の文芸コース在籍中に文芸特講3という科目で提出したものです。現代版枕草子を書くという課題でした。
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